Tenergy LiFePO4 RCR123A

投稿日: Apr 27, 2009 2:10:13 AM

LiFePO4タイプのLi-ion充電池はコバルト系のそれに比べ発火や爆発の危険性が少ないことは知られています、

Tenergy LiFePO4 RCR123Aとしての特徴はそのスペックからも読み取ることができます。

■メーカー公表値

サイクル寿命 : 1000回

定格電圧 : 3.2V

最大電圧 : 3.6V

定格容量 : 750mAh

最大充電電流 : 550mA

放電下限電圧 : 2.2V

サイクル寿命とは充放電の総量を表します。

たとえば下限電圧まで使ってフル充電した場合のサイクルは1回です。

半分使ってからフル充電した場合は0.5回と数えます、1/3使ってフル充電した場合は1/3回ですね。

これは一般的なLi-ion充電池の倍に設定されています。

その代わり最大充電電流は550mAと設定されています。

最近のハイパワーライトの場合1Aくらいは平気で流れます、物によっては2A近く流れるライトもあることを考えるとかなり控えめな数値です。

つまり、この電池は、「大電流は流せないけど少ない電流で使ってもらえば長寿命だよ」というわけです。

私が行ったランタイムチェックでもそれを裏付けるような結果が出ています。

まずはこちら

ライトはT10C、モードはハイモード、電池はそれまでLoモードで4~5回連続点灯&充電を繰り返した物を使っています。

いいとこ15分です、短いですね(^_^;)でも容量から計算すると適正な数値です。

次のグラフはこれ、

ライト側の条件は一緒ですが、電池は開封当初からハイモードだけで4~5回連続点灯&充電させたものを使っています

たった数回の事ですが電池が明らかに劣化しているのが分かります。

たとえば最近のハイパワーLEDライトに使う場合はLoモードがメインで時々ハイモードにするくらいなら問題はないと思いますが、

ハイモードでの連続点灯が多い場合はTenergyはさけた方がよいでしょう、

電圧が3.0V前後が前提であれば同じLiFePO4系でもAW LiFePO4 RCR123Aをお勧めします。

こちらは同様のチェックでとりあえず数回で劣化するようなことはありませんでしたので。

そして、もし3.0V系ではなく、3.6V(3.7V)系で良いのであればよりハイレート放電の得意なAW IMR16340 LiMn系Li-ion充電池をお勧めします、

ただし充電器も3.6V(3.7V)系の物が必要になります。