電池電圧チェッカー
名前からは単純に電池の電圧を測るだけの機械と思われそうですが、
実はこの機械、充電池の劣化度を測定できるのです!
私が普段から行っているランタイムチェックは電池のコンディションに大きく左右されます、
新品の充電池と劣化した充電池では結果は大きく変わります、そこで充電池の劣化度を測ることの出来る機械が以前から欲しかったのですが、今回ようやくそれが入手できました。
ここでおさらいです、
Q:充電池が劣化したとはどのような事を指すでしょうか?
A:以前より電池の持ちが悪くなった
もちろんこれですね(^_^;)じゃあ、
Q:「電池の持ちが悪くなった」を具体的に説明せよ
A:放電容量の減少
これも当然ですが、実は電池の劣化を判断できるのはこれだけではないのです
電池が劣化し放電容量が低下したとき、それと同時に充電池の内部抵抗が増加しているのです。
電池の劣化に伴い放電中に維持できる電圧が徐々に低くなっていく事例は是非先の居酒屋ガレージさんの実験結果をごらんください。
で、放電容量によって電池の劣化を調べるのは時間がかかりますが、内部抵抗の増加を調べるなら瞬時に出来ます。
そうです、
この機械は電池に負荷をかけ、そのときの電圧を計測し、なおかつ無負荷時の電圧も計測しその差を瞬時に表示してくれるのです。
無負荷時と負荷をかけたときの電圧の差、これが充電池の内部抵抗を表す一つの指針となるのです。
方法としてはいつも使う充電器でフル充電後、あらかじめ決めた一定の時間置いた後に計測するなど条件を揃えておき
そのときの電圧および電圧差を記録しておけば、その後電池が劣化したのがすぐに分かるようになります。
使い捨て電池なら電池が弱くなったら捨てればよいだけの話ですが、
充電池の場合劣化度合いを判断するのは非常に難しいのでこれが今後活躍しそうです。
チェックしてみた
手持ちの電池のチェックをしてみました
電圧は電池電圧チェッカーで計測
放電総量はサイバーギガ01で計測
エネループは数年前購入した物ですが、あまり使っていないせいか放電総量はOEM用の新しいエネループと変わりませんでした、ただ、負荷をかけたときの電圧のドロップが新しいOEMエネループより大きいので内部抵抗が高くなっているのが分かります。
ボルケーノは新しい方が開放電圧が低いですね(^_^;)でも負荷をかけたときの電圧のドロップは古い物に比べ少なくなっています。
放電総量でもちょっと多くなっています。
放電総量だけ見ると例えばエネループの両者は同じ性能にみえますが、古い方が内部抵抗が高くなっているのが分かります、こうなると例えば懐中電灯に使った場合は放電できる総量が同じなのに内部抵抗が高い方が細く長く使えることになり、ランタイムで有利になります。
その分明るさで不利でしょうけど。
※2009.8.26追記
ここ数日使ってみたけどこれがかなり便利、
これを使った電池管理のフローチャートもどきはこうなります。
使いたいNi-MH充電池をとりあえずフル充電
充電の終わったNi-MH充電池を測定
電圧のドロップが少なければそのまま使用可
充電池の原理から言えばドロップ電圧が小さいのに劣化して容量が減少している電池はまず無い(もちろん負荷の大小も計算の上)
したがってドロップ電圧が小さい場合はその時点で合格、
ドロップ電圧が大きい場合はそれが一時的なものなのか、それとも劣化による物なのかチェック
判断はサイバーギガ01で放電総量チェック、
一時的に内部抵抗が大きくなっている(不活性化などで)場合は容量では正常な物とほとんど変わらない
劣化して内部抵抗が大きくなっている物は放電総量も減少している
ドロップ電圧が大きいのが一時的な場合はこの放電総量チェックでリフレッシュされて次回充電時はドロップ電圧が小さくなっています。
放電総量も少なく、再充電後もドロップ電圧が大きい物は劣化と判断
とこんな感じです。
今まではとりあえず放電総量をチェックしていたことを考えると、上記の3番の段階で簡易チェックをすませることが出来るようになりかなりらくちんになりました(^_^)
ドロップ電圧が大きくなっていればリフレッシュ放電のタイミングだと分かるし、そのついでに放電総量もチェックできるし、
居酒屋ガレージさんの電池電圧チェッカーとサイバーギガ01
この組み合わせはNi-MH充電池を多用する人には必須のアイテムですね。