電池による明るさの違い

投稿日: Sep 14, 2009 1:12:8 PM

いくつかの種類の電池が使えるライトがあります。

例えばEagleTac M2C4/M2XC4

このライトは2本の18650Li-ion充電池もしくは4本のCR123Aリチウム電池を使います。

2x18650では最大電圧は8.4V

4xCR123Aで最大電圧は12V

で、使用しているLEDの定格の順電圧は低くて3V位で、高くても3.7V位でしょう、

このような懐中電灯の場合搭載している回路は降圧回路となります。

つまり電池の電圧をLEDの順電圧まで落として使っています。

最近の懐中電灯用の降圧回路はかなり効率の良い回路が多く、電池の電圧とLEDの電圧の差が1.0V位と僅かでも充分必要な電流を供給できます。

つまり2x18650と4xCR123Aを比べた場合、いずれの場合でも電圧はたっぷりあるのでLEDに供給する電圧には全く違いが出ません。

従って両者で明るさに差が出ることもありません。

じゃあ例えばM2C4/M2XC4にRCR123Aを4本使ってもいいんじゃないか?というとそれはまた別の話で、

4xRCR123Aの場合最大電圧は16.8Vになります。

最大で12Vを前提に設計した回路ですから16.8Vは想定外です、もし使えばどうなるか試すのは無謀でしょう(^_^;)

次によくあるのが2xCR123Aと1x18650が使えるライト

MTE M3-2やUltraFire C2もそうですし、こういうライトは結構多いのですが、個々に搭載回路が全然違うので一概に言えませんが、だいたい以下の三つに分かれます

    • コイルを使ったDCコンによる降圧回路

    • レギュレーターによる降圧回路

    • ダイレクトドライブ

きちんとコイルを使ったDCコンによる降圧回路の場合電池の電圧とLEDのVfの電圧差がかなり大きくても問題ありません、そのように設計すればですが(^_^;)

それに対しシリーズレギュレーターなどによる降圧回路の場合あまり大きな電圧差に対応していません,

現状ではLEDのVfが3.4V前後としても電池の電圧は最大で6V程度です、しかも電圧差はほぼ熱に変わるのでもし6Vをかけた日にはLED以外からの、つまりレギュレーターからの発熱がすごいことになります。

ただしコイルを使ったDCコンによる降圧回路と比べるとシンプルで、なおかつより小さい電圧差でも大電流を流せる傾向があります。

EagleTacでも1x18650と2xCR123Aの両方に対応しているモデルの場合は「コイルを使ったDCコンによる降圧回路」です、

ただしかなり高い技術力が持っているのでレギュレーターによる降圧回路と同等かそれをしのぐ効率といっても過言ではありません。

MTE M3-2などMTEのSSC P7/MC-Eを搭載したモデルはレギュレーターによる降圧回路です。

シンプルで低コスト、しかも効率がよいのが特徴です。

メーカーでは6Vに対応していると言っているので2xCR123Aが使えそうな気がしますが、

2xCR123Aの場合新品の電池では6.0Vを超えるので実際には2xCR123Aは使用禁止です。

電池が減ってきて電圧が落ちてきたり、新品でもごく短時間であれば使えない事もないのですが、ちょっと長く点灯すると回路が自身の熱でやられます(´・ω・`)

またCREE XR-Eに使うように最大1000mA位の出力であれば1x18650の4.2Vから充分引き出せるのですが、

さすがにSSC P7/MC-Eに使うような2.8A出力はフル充電時の4.2V位なら何とかひねり出せても電圧が低くなるにつれてすぐに出力を落としていきます。

この辺が同じSSC P7/MC-Eを使っても2x18650と2x18650で全然違う点ですね。