騎乗戦闘

騎乗(まとめ)

以下は、Mounted Combat  PHBp198と、
https://rpgbot.net/dnd5/characters/mounted_combat.html
からの抄訳(訳者注)です。
また、参考サイトとして以下のサイトを上げておきます
https://rpgbot.net/dnd5/characters/mounted_combat/

基本コンセブト 
人馬一体:騎乗者と騎乗物は一つのコマ=騎馬コマ1体として扱います。
 イニシアチブ(通常は騎乗者のイニシアチブ値がイニシアチブ)も共有します。
2  下馬や落馬しない限りは、人馬一体と見なします。
 なので近接/遠隔/エリア攻撃などの対象としても人馬一体の一つのコマとして扱います。
3   要DM裁定
 騎乗者と騎乗物のどちらの行動であろうと騎馬コマ1体は、1戦闘ラウンド間(その1戦闘ラウンド内で下馬や落馬で分離したとしても)に最大の行動数として、移動行動1回、アクション=通常行動1回、ボーナス行動1回、リアクション1回、特技/トリックなどの能力Ablilityや呪文などの効果による追加の行動、DMが許可した自由=フリー行動しか行動出来ない。
(最大行動数の制限)

要約的まとめ
騎乗するマウント/下馬するディスマウンティング/落馬
騎乗と下馬:移動中に1回、5ft.以内にいるクリーチャーに騎乗するか、下馬することができる。これには、あなたの移動力の半分に相当する移動力が必要です。
例えば、あなたの移動力が30ft.の場合、馬に乗るためには15ft.の移動力が必要です。
落馬:あなたが騎乗物に乗っている間に、何かの効果で騎乗物が意に反して動かされた場合、あなたは敏捷力セイビングスローDC10失敗で騎乗物から落ちて5ft.以内のマス目に伏せ状態で着地しなければならない。
騎乗中に伏せた場合も、上記と同様のセイビングスローを行わなければならない。
騎乗していた騎乗物が倒れた場合、あなたのリアクションで騎乗物から降りて自分の足で着地することができます。それ以外の場合は落馬となり、その5ft.以内のマス目に伏せ状態で倒れます。

騎馬マウント=騎乗物の操作
    騎馬マウントへ騎乗している間、騎乗者には2つの選択肢があります。
 騎馬マウントをコントロールするか、騎馬マウントが独立して行動できるようにするかです。
 ドラゴンのような知的な生き物は独立して行動します。騎乗者を受け入れるように訓練されている場合のみ、騎乗者が騎馬マウントをコントロールすることができます。

コントロールされた騎馬=コントロールマウント
  コントロールされた騎馬マウントのイニシアチブは、騎乗者がマウントした時の騎乗者のイニシアチブに合わせて変化します。
 騎乗者がその騎乗しているコントロールされた騎馬マウントに指示出来るアクションは、以下の3つのアクションオプションしかありません。
 「ダッシュ」、「離脱」、「回避」です。
 コントロールされた騎馬マウントは、騎乗者がマウントした手番でも、その騎馬の移動アクション(「ダッシュ」)と行動アクション(「離脱」、「回避」)が可能です。

独立型騎馬マウント=コントロールされて無い騎馬
    独立した騎馬は、イニシアティヴ・オーダーの中でその位置を維持します。
 騎乗者がいることで、騎乗者が取ることのできる行動には何の制限もなく、騎乗者は自分の望むように動き、行動します。
 騎馬マウントはそのイニシアチブの手番で、騎馬マウントの判断で戦闘から逃げるかもしれませんし、重傷の敵を攻撃して食べてしまうかもしれませんし、その他、騎乗者の意思に反した行動をとるかもしれません。

知的生命体は「コントロールされた」マウントになり得るか?
 そのまま解釈=RAWでは「いいえ」です。
    しかし、これは「知的な」クリーチャーと「知的でない」クリーチャーの間に明確な区別がなければならないことを意味しており、それについては後述します。
 DMとしては、騎馬マウントが独立した騎馬マウントとして機能するか? コントロールされた騎馬マウントとして機能するか?  をプレイヤーが決定できるようにすることを推奨します。
 騎馬マウントはコントロールされることに同意する必要があるので、ドラゴンや他のキャラクターのような騎馬マウントはコントロールされないだろうが、『Find Steed』の馬のようなものはほぼ確実に従うだろう。しかし、この解決策でも、戦闘開始後にイニシアチブ・スコアを変更する唯一のメカニズムを認めることになるため、複雑な問題が生じます。この問題を解決するには、上記の「コントロールされた騎馬」で提案したイニシアチブの修正を考えてみましょう。
 ジェレミー・クロフォードJeremy Crafordは「Sage Advice」のポッドキャスト(末にある動画)で、各ラウンドの開始時に騎馬マウントが独立して行動するかどうかを騎乗者が決定できるようにすることを推奨していると述べています。
 騎乗者がその騎乗している騎馬が独立して行動するかどうかを、各ラウンドの最初に決定できるようにすることを推奨しています。

騎馬マウントが「知性体インテリジェント」であるかどうかは、どうやって判断すればよいのでしょうか? 全くわかりません。
 知能を使えばいいと思ったのですが、動物は知能が6までなので(「ステッドを探せ」の馬も含む)、ほとんど恣意的です。それから、言葉を理解する能力を使うことができると思いましたが、アースエレメンタルは知性が5で、言葉を話すことができます。
 アライメントを利用することもできますが(「アラインドされていない」ものは知性がありません)、それも確実な方法ではありません。何をもって "Intelligent "とするかは、機械的なルールはないので、DMの判断に委ねられているのです。
 ジェレミー・クロフォードはSage AdviceのポッドキャストでFind Steedを具体的に取り上げています。
 彼は、騎馬マウントは独立していると見なすのに十分な知能を持っているが、コントロールされた騎馬マウントとして扱うことを選択することができ、騎馬マウントへ騎乗するたびに独立していると見なすか?コントロールされていると見なすか?を決めることができると提案しています。
 彼はポッドキャストの序盤で、DMはプレイヤーがラウンドごとにこの決定を行えるようにすべきだと提案している。

手綱無し騎乗

騎乗者PC/NPCが乗り物(そのNPC乗馬の種類)と動物使い技能の両方に習熟済みの場合は、そのNPC乗馬での手綱無し乗馬(両手を自由に使える騎乗方式)での移動行動は基本的には判定無し(高跳びなどした場合は判定有り)で可能とする。
騎乗者PC/NPCがアクションで攻撃アクションを取った場合は、何がしかの動物使い技能判定や敏捷力判定が必要となる。
もし騎乗者PC/NPCが盾を装備してNPC乗馬に騎乗しかつ手綱無し騎乗している場合は、盾に習熟済みの場合のみその盾のAC+2ボーナスなどを受けられる。

騎乗者PC/NPCの乗馬トリック

基本的に、以下の乗馬トリックは一つの手番中に1種類のトリックしか実行できません

1  機動トリック
騎乗者PC/NPC(動物使い技能に習熟していること)のフリー行動として動物使い(判断力)判定DC15成功ならそのNPC乗馬のみボーナス行動で移動行動が取れて、騎乗者PC/NPCは通常行動で投げ縄などの通常行動が可能とします。

或る一つの手番での行動宣言とその解決の流れ
NPC騎乗者は動物使い技能に習熟している前提
NPC騎乗者 フリー行動の動物使い(判断力)判定DC15して成功
NPC騎乗マウント 移動行動、ボーナス行動=移動行動
NPC騎乗者 通常行動 投げ縄の遠隔攻撃判定!
または、
NPC騎乗者 フリー行動の動物使い(判断力)判定DC15して失敗
NPC騎乗マウント 移動行動(ボーナス行動=移動行動は出来ない)
NPC騎乗者 通常行動 投げ縄の遠隔攻撃判定!

2 手綱無しトリック
騎乗者PC/NPC(動物使い技能に習熟していること)がフリー行動(1手番に1回のみ)として動物使い(判断力)判定DC15成功したなら、次の騎乗者PC/NPCの手番の終わりまで、その手綱をNPC騎乗マウントの鞍頭に巻いて、騎乗者PC/NPCはその両手を使用した通常行動を行え、かつ、手綱捌き無しでNPC騎乗マウントに移動行動を取らせることができます。
明確化
ある手番内で、NPC騎乗マウントを停止させて=その手番内でNPC騎乗マウントの移動行動が一切無いならば、騎乗者PC/NPCはその手番の通常行動としてその両手を使用した行動などは、通常は一切の判定などは無しで可能とします。。
例1
或る一つの手番での行動宣言とその解決の流れ
NPC騎乗者は動物使い技能に習熟している前提
NPC騎乗者 フリー行動の動物使い(判断力)判定DC15して成功、その手綱をNPC騎乗マウントの鞍頭に巻いて、手綱を持っていた片手が空いたので両手で鞍横にある矢柄一式からロングボウを矢を引き抜き、ロングボウでの戦闘態勢となる
NPC騎乗マウント 移動行動(ボーナス行動=移動行動は出来ない)
NPC騎乗者 通常行動 ロングボウを使用した攻撃を実施
または、
NPC騎乗者 フリー行動の動物使い(判断力)判定DC15して失敗、その手綱は片手に持ったままので、ロングボウのみ鞍横にある矢柄一式から引き抜き、ロングボウのみを持った態勢となる
NPC騎乗マウント 移動行動(ボーナス行動=移動行動は出来ない)
NPC騎乗者 通常行動 片手が手綱を持ったままなのでロングボウを使用した攻撃は出来きず、代わりに移動行動をして敵NPCsとの間合いを取った。
例2
或る一つの手番での行動宣言とその解決の流れ
NPC騎乗者は動物使い技能に習熟している前提
NPC騎乗者 フリー行動の動物使い(判断力)判定DC15して成功、その手綱をNPC騎乗マウントの鞍頭に巻いて、手綱を持っていた片手が空いたのでその片手でロングソードを腰の鞘から引き抜き、既に盾を装備している片手とで戦闘態勢となる
NPC騎乗マウント 移動行動(ボーナス行動=移動行動は出来ない)
NPC騎乗者 通常行動 ロングソードと盾を使用した攻撃を実施
または、
NPC騎乗者 フリー行動の動物使い(判断力)判定DC15して失敗、その手綱は片手に持ったまま、既に盾を装備している片手のみで戦闘態勢となる
NPC騎乗マウント 移動行動(ボーナス行動=移動行動は出来ない)
NPC騎乗者 通常行動 盾を使用した攻撃を実施

PCs向け騎乗戦ガイダンス

以下に手番の行動宣言例を示します。


・片手近接武器+盾スタイル

敵NPCと接敵して無い場合

 手綱無し機動 フリー行動 乗り手PCが動物使い(判断力)判定DC15

 成功 移動行動 NPC騎乗マウントが移動して敵NPCへ接敵

         (RP的には乗り手PCがNPC騎乗マウントへ指示して)

    通常行動 乗り手PCが片手武器+盾スタイルで攻撃

 失敗 移動行動 NPC騎乗マウントが移動して敵NPCへ接敵

         (RP的には乗り手PCがNPC騎乗マウントへ指示して)

    通常行動 乗り手PCが敵NPCへ片手武器で攻撃

         (詳細的には次の乗り手PCの手番開始まで乗り手PCのACに盾ACボーナスは無い)

敵NPCと接敵している場合

 移動行動はせずに、そのまま通常行動 乗り手PCが片手武器+盾スタイルで攻撃


・両手近接武器スタイル

敵NPCと接敵して無い場合

 手綱無し機動 フリー行動 乗り手PCが動物使い(判断力)判定DC15

 成功 移動行動 NPC騎乗マウントが敵NPCへ接敵、または、を間合いに入れる

         (RP的には乗り手PCがNPC騎乗マウントへ指示して)

    通常行動 乗り手PCが両手武器スタイルで攻撃

 失敗 移動行動 NPC騎乗マウントが敵NPCから間合い取る、または、に隣接する

    通常行動 乗り手PCが回避、または、素手片手武器で攻撃

敵NPCと接敵している場合

 移動行動はせずに、そのまま通常行動 乗り手PCが両手武器スタイルで攻撃


・両手遠隔武器

敵NPCと接敵して無い場合

 移動行動はせずに、そのまま通常行動 乗り手PCが遠隔両手武器で攻撃

敵NPCと接敵している場合

 ダブルムーブ機動 フリー行動 乗り手PCが動物使い(判断力)判定DC15

 成功 離脱宣言 乗り手PCの指示として人馬一体の行動として離脱宣言ができる

    ボーナス行動 NPC騎乗マウントが移動して敵NPCから距離を取る

    通常行動 NPC騎乗マウントが移動して敵NPCから更に距離を取る

         (乗り手PCが片手で手綱捌きをしているので両手武器は使え無い)

 失敗 離脱宣言 乗り手PCの指示として人馬一体の行動として離脱宣言ができる

    通常行動 NPC騎乗マウントが移動して敵NPCから距離を取る

 

離脱Disengage 日本語版PHB193p

If you take the Disengage action, your movement doesn't provoke opportunity attacks for the rest of the turn.

離脱宣言によりその手番の終わりまで移動による機会攻撃Attack of Opportunityを誘発しない。


便利なアイテム

軍用鞍 日本語版PHB155p

NPC騎乗マウントしている乗り手PC/NPCの馬術系の判定に、すべて【有利Advantage】が付く。

通常アイテムだが、ほぼ魔法アイテム(走召糸色木亥火暴)

特技Feat:騎乗戦闘者マウンティッド・コンバタントMounted Combatant PHB168p
 あなたは騎乗していて無力化されていない間は、以下のような利点が得ます。
  1 騎乗していないクリーチャーで、自分の騎乗物よりもサイズが小さいものに対しては、近接攻撃ロールに【有利Advantage】を得ます。
  2 騎乗物を対象とした攻撃を、代わりに自分=騎乗者を対象としたものにすることができます。
2の明確化
単純にルール的に、PC/NPC騎乗者はフリー行動で攻撃対象をNPC騎乗物からPC/NPC騎乗者にできる。
但し、PC/NPC騎乗者への攻撃をそのPC/NPC騎乗物へはできない。
  3 騎乗者とその騎乗物が共に敏捷力ST成功でダメージ半減するような効果を受けた場合、騎乗物の敏捷力STが成功した場合はその騎乗者はダメージを受けず、失敗した場合はその騎乗者は半分のダメージしか受けません。(人馬一体のため一つのコマとして扱います)
3の明示化
1 騎乗物のみが騎乗物のSTデータで敏捷力ST判定を振る。
2 1のST成功なら騎乗物は半分ダメージを受けるが、騎乗者はノーダメージ。
3 1のST失敗なら騎乗物は共にそのままのダメージを受けるが、騎乗者は半分ダメージを受ける。。