月華の全般的な特徴

 ここでは、ゲーム全体の大まかな性質と、一部のシステムを使いこなすためのコツを、簡単に解説します。他の対戦格闘ゲームをやり込んだプレイヤーで、月華の特徴を掴みたい方は必見です。全体的な話ですので、特定のキャラクターやマッチアップの際には当てはまらない内容もあります。

連続技の威力が高い

 キャラクター毎に差があるといえ、ジャンプ攻撃からの通常地上連続技には、全体力ゲージの3分の1前後を持っていく威力があります。 チャンスに必ず連続技を決められるようにならないと、大損するゲームです。ただし、1回の連続技で 相手に与えられるダメージ量には上限があるため、ガード不能の連係や気絶など特殊な条件を満たさない限りは、全体力を奪う連続技はありません。

空中にいる方が強い

 空中にいると高威力な連続技を喰らう事が滅多にありません。 更に、地上の対空技よりもジャンプ攻撃の方が当たりが強いので、対空技で落とされる事も少ないです。 仮に落とされても、所詮単発攻撃分のダメージで、地上で連続技を喰らうより遙かに安いです。 また、空中ガードを崩す手段が限られているので、中距離での垂直ジャンプによる様子見や、後方ジャンプによる逃げが強いです。

ジャンプの着地には隙が無い

 着地に隙の有るゲームをやり込んだプレイヤーは、違和感を覚えるかもしれません。 一般的には、ジャンプの着地には隙が無いと認識しておいてよいと思います。が、着地時に後方から打撃技を重ねられるとガードできません。 また、ジャンプのし始めには、特殊な入力方法を用いない限り、わずかな隙が生じます。

以下、補足説明 (2015年1月2日)

 2015年現在においても、ジャンプの予備動作をカットした連続ジャンプによる投げ回避戦術は、それほど目立っていません。 なので、「ジャンプのし始めに地上で打撃技を喰らったり、投げられたりすることがある」という認識のままで良いでしょう。 「いつも通り、そばに落ちてきた相手を投げようとしたら、なんか投げ空振りして、昇りジャンプ攻撃みたいなの振られたけれど?」 といった状況になったとき、「今のはジャンプの予備動作をカットされたのかもしれない」と理解するくらいで良いと思います。(補足ここまで)

以下、追記 (2021年6月27日)

 ジャンプの予備動作をカットした投げ回避の戦術は、これまで同様、神経質になる必要はないと思います。筆者自身、実戦ですることは0に近く、特に困っていません。しかし、着地時に後方から打撃技を重ねられるとガードできない≒相手の着地に後方から打撃を重ねるのを仕掛けると良い 部分に関しては、月華をプレイし始めたプレイヤーに早めに意識して頂いた方が良い内容だと思います。攻略情報の出回りが遅い20世紀とは違うので、最初から知識としてもっていて、なおかつ、相手の着地に後方から打撃を重ねる動きを意識してプレイして頂いた方が良い部分だと思います。(追記ここまで)

投げの出が速い

 間合いこそ狭いものの、通常投げの発生は0フレームです。 ガード硬直中の相手は投げられませんが、 特定のキャラが持つ空中投げは例外となり、投げられます。 通常投げは、C+D同時押しで行います。レバーの方向は指定されていないので、ダッシュからもスムーズに投げられます。 投げ抜けシステムはありませんが、投げを狙いに行って逆に投げ返されることはあります。 発生が速く、投げ抜けが無く、さらに打撃技モーション中の攻撃判定が出るまでやジャンプのし始めを掴むことができるため、 比較的ダッシュ投げを回避しにくいゲームだと思います。 しかし、打撃連続技1セットと比べて通常投げのダメージが低く、投げをジャンプなどで回避されると、 隙だらけの投げ空振りモーションが出てしまうので、狙いどころを多少考える必要があるでしょう。

通常技の発生やフォロースルーが遅め

 連殺斬以外、極一部のキャラクターを除いて、連打キャンセル系の通常技連続技はありません。 通常打撃技の弱攻撃は、しっかりと目押しで繋ぐことが重要です。 打撃技の攻撃判定が出るまでは、投げられる可能性があります。

ダッシュの停止には隙がある

 ダッシュ中は、攻撃を出すかジャンプする、弾きを出す事は可能ですが、 レバーをガード方向へ入れても隙の大きなダッシュ停止モーションが出てしまい、 すぐにガードへ移行できません。 ただし、相手の下をくぐった後、一瞬だけレバーを上要素に入れるとすぐに停止でき、ガード可能となります。

以下、補足説明 (2015年1月2日)

 現在では、ダッシュ中にジャンプ入力した後、ジャンプ予備動作中にガード方向へレバーを倒すことで、 相手が攻撃を出してきた場合に、ダッシュ停止モーションを経由せずに地上ガードして反撃する戦術が時々見られます。 記事執筆当時、この「ダッシュガード」の戦術を実戦で取り入れるプレイヤーを見たことはありませんでした。 もしも対戦中に、 「あれれ?相手がダッシュ中にこっちの技ガードしたよ? しかも、的確に反撃されちゃったよ!」といった状況になったら、 恐らくダッシュガードを使われたと思いましょう。(補足ここまで)

以下、追記(2021年6月27日)

 なにげに、2015年の時点でも、ダッシュガードの操作自体は、頻繁に行っていたと思います。「前ダッシュ中、レバーを8方向または7方向へ一瞬入れ(小ジャンプ操作)、続けて1方向へ入れます(その後4方向まで入れてガード硬直時間の短縮操作まで入れ込みする場合もあります)」ので、相手が打撃技を出さなかった場合、画面上のキャラクターの動きとしては、前ダッシュから垂直ジャンプもしくは後方ジャンプとなります。要は、これらの動きのほぼ全てに、ダッシュガードが仕込まれていることになります。で、8方向に入れるつもりがミスって9方向にレバー入って前ジャンプすることもあります。この、ダッシュガードの操作と、そこからの反撃(ガード硬直時間の短縮操作込み)の練習は、これから月華をプレイし始めるプレイヤーにも、早めに手に馴染ませていた方が良いと思います。(追記ここまで)

反撃が強い

 このゲームの重要なダメージ源が、相手の攻撃をガードした後の反撃です。 技そのものの隙の大きさと、ガード硬直時間の短縮操作(ガード中、ガード方向の上下を切り替える)により、 間合いはともかくとして、スピード的には極めて反撃がし易いシステム構造になっています。

連係を最後まで撃ちきるのは程々に

 技の隙が大きいことと反撃が強いことに関連しますが、 連続技の初撃をガードされた時に、毎回締めの必殺技まで出し切るのは危険です。

近い距離でガードさせても安全な技は無い

 ガード硬直時間の短縮が可能なこのゲームでは、存在する技(通常技含む)は全て、 ガードされた場合に単発で止めるノーキャンセルストップすると、フレーム上では不利な状況になることが多いです。 剣質『技』では、隙の有る技を隙の有る技でキャンセルして反撃ポイントを誤魔化しつつ、 連係を組んでいくことになります。

密着より少し離れた間合いで攻撃する

 いくら高ダメージの連続技を入れたいからと言っても、密着戦は出来るだけ避けた方がよいでしょう。 弾きのみならず反撃がし易いこのゲームでは、連続で小技をガードさせて間合いを離す戦術を使うには、リスクが伴います。 出来るだけ、離れた間合いで攻撃連係を組む事を考えましょう。

めくりジャンプ攻撃に頼り過ぎない

 全般的に空中での攻防が重要で、空中ガードや移動起き上がりがあるこのゲームでは、なかなかめくりを狙う機会がありません。 投げの発生が速く、また前述したように密着に近い間合いで打撃技を出すと反撃を受ける可能性が高まるため、 「強力なめくりジャンプ攻撃をもっているのだから、しつこく狙って密着から連続技を入れたら良い」といった考えが通じ難いところがあります。

以下、補足説明 (2015年1月2日)

 記事執筆当時は、起き攻めの研究があまり進んでいませんでしたが、 2015年現在、めくりジャンプ攻撃をもつキャラクターは、起き攻めでめくりジャンプ攻撃を活用することができます。 ただし、単純にめくり(裏ガード)になるように攻撃を重ねるのが強いという話ではなく、 表ガードから裏落ちする(またはその逆に、裏ガードから表落ち)するジャンプ軌道や攻撃タイミングを混ぜたり、 めくりジャンプ攻撃以外の攻撃を仕掛けたりすることで、めくりジャンプ攻撃の命中率を上げる考え方となります。(補足ここまで)

以下、追記(2021年6月27日)

 めくりジャンプ攻撃を当てに行く動き一辺倒にならないようにしつつも、めくり性能の高いジャンプ攻撃の振り方について、月華をプレイし始めて早い段階から、いろいろ試すと良いでしょう。キャラクターによっては、起き攻めを仕掛けるときや、相手のジャンプの着地時に、ガード不能(かそれに近い状況)を狙うようなジャンプ攻撃の重ね方もできます。大会で上位に入り易く、よく動画で見ることができるような強いキャラクターは、1回めくりジャンプ攻撃からの連続技を決めると、その試合を決定づけられるような強さがあります。(追記ここまで)

無敵技が殆ど無い

 発動時に無敵の超奥義や潜在奥義はありません。 また、乱舞奥義も発動時にも無敵はありません。 相手の技をこちらの技で潰す攻防は一応存在しますが、 相手が技を出してくることを完璧に読んでいる場合は、共通システムである弾きを狙うことになります。

地上戦より空中戦

 困った時は上空へ離脱するのが比較的安全です。 中距離地上戦の攻防は、空中戦が出来てからでも遅くありません。 地上戦が下手でも、それ以上に空中戦が出来ると勝てるゲームです。 地上戦は、相手の弾きを警戒するほかに、相手の反撃も想定して立ち回らなくてはなりません。

地上対空技は控えめに

 地上対空技を空中弾きされると、結構な確率で、ジャンプ攻撃からの高威力連続技を入れられてしまいます。 地上対空技から与えることができるダメージは、一部の例外を除いて、 空中弾きを喰らって受けることになる地上の連続技のダメージより低いです。 つまり、ダメージの面で、リターンよりリスクが大きいです。 加えて、単純にジャンプ攻撃の方が判定が強く、地上対空技を潰される事も多いでしょう。

無闇やたらに地上で小技を出しまくらない

 牽制は、相手に上を取らせないため(跳ばれないため)にも非常に重要な行動ですが、 反撃と弾きの両方を意識し、振り方が単調にならないようにしましょう。 連打キャンセルがきく高性能小技を持っているキャラクターを使っている場合はともかく、 とにかくボタンを連打するといったクセが付いているプレイヤーは注意しましょう。

弾きは使うより使わせる

 いくら月華を象徴するシステムであっても、単に使えば良いというものではありません。 相手に弾きを空振らせて、その隙を突く立ち回り方も考えましょう。 弾きを使う場合は、空中戦のスキルを上げることも兼ねて、まず空中弾きから使ってみることを薦めます。

ガードキャンセル弾きを忘れない

 安い追撃しか望めないキャラクターを選択していたとしても、追撃でトドメが刺せる状況では、狙うことも考えてみましょう。 逆に、追撃のダメージが大きい相手と対戦する場合は、ガードキャンセル弾きを狙われることを想定して、 攻撃をガードさせるタイミングをズラしたり、 ガードさせる攻撃を弱攻撃のみにしたり、勇気を出して投げにいったりして、工夫しましょう。

以下、追記(2021年6月27日)

 キャラクターによっては、ガードキャンセル弾きからの連続技のダメージと剣質ゲージの回収が凄まじいので、ガードキャンセル弾きの存在を相当意識する必要があります。使う側の視点では、「~を忘れない」というより「~を使おう」の方が適切ともいえます。(追記ここまで)

反射的に受け身を取らない

 毎回ダウン回避や空中受け身をとっていると痛い追撃を受けてしまいます。 全体的に、受け身を取らない方が良いゲームです。特に、ダウン回避は、確実に安全な場合以外、一切しないつもりでも良いです。 対戦経験を積んで、受け身をとっても良い技とそうでない技を覚えていきましょう。 若干、相手キャラ別の攻略で触れます。

起き攻めがし難い

 起き上がりにリバーサルで奥義を出される事は滅多にないものの、このゲームには弾きが存在し、 起き上がり方が3通りあり、密着では相手の技に対して反撃し易いため、毎回起き攻めを仕掛けるのは比較的難いです。 ダウンをとって、毎回お決まりの起き攻めを仕掛けるといった型にはハメ難いでしょう。 特に、めくりジャンプ攻撃での起き攻めはハイリスクハイリターンとなっており、 正面から小技(できれば攻撃判定持続時間の後の方)を重ねるのが無難なやり方です。

以下、補足説明 (2015年1月2日)

 移動起き上がりの存在が、起き攻めを仕掛け難くする理由の1つになっています。 その代わり、起き上がり方向を読み切った場合に仕掛けることができる起き攻めは、ガード不能のものを含み、 非常に強力なものがあります。 記事執筆当時は、起き攻め自体殆どないゲームと認識しても構いませんでしたが、 2015年現在では、いくつかのキャラの起き攻め(起き攻め対策含む)が大きく発展しているため、注意が必要です。


以下、追加項目 (2015年1月2日)

移動起き上がりを忘れない

 強力な起き攻めが開発されるまでは、大抵の場合「その場起き上がり」をすると、起き攻めを回避し攻めに転じやすいゲームでした。 記事執筆当時、起き攻めの基本パターンは、移動起き上がり、特に前方への移動起き上がりに対するものだったからです。 しかし2015年現在は、移動起き上がり(前方と後方、適度に散らす)と、その場起き上がりを、意識して使い分け、 強力な起き攻めを回避する必要があります。 「移動起き上がりができるゲーム」であることを意識しておきましょう。(追加項目終わり)