天野ってどんなキャラクター?

 本ゲームでの5強を挙げろと言われれば、間違いなくその中に入るキャラクターです。何がともあれ、天野の代名詞的な技は、間合いと判定の強さ(攻撃判定の出方や持続時間)に優れ、空対空、空対地牽制の両面で使えるジャンプCです。この技は強固な結界を生み出す元となり、攻撃だけでなく強力な守備的立ち回りがし易くなっています。

 地上では、下段技であるしゃがみAの性能が、出の早さや間合いに優れています。そして、しゃがみAを地上で当てれば間合いに関係なく突進必殺技の雀刺しに繋ぐことができるので、まとまったダメージを与えることができます。さらに、高性能な下段技を持っていながら、通常投げから桂馬の高上りを追撃として入れることが可能で、打撃と投げの両面から、相手にとって無視しておくことができないダメージを与えられます。

 シンプルに、ジャンプCしゃがみA、投げの3点を基点に攻撃を組み立てていくことが基本のキャラクターですが、単にシンプルなだけではなく、強いです。

 基本となる3点以外にも、状況に合わせて使い勝手の良い通常技を持ち、例えばしゃがみAより間合いは劣りますが、同様に出の早い←+Aは、反撃の際にしゃがみAと使い分けることができます。また、先端間合いでの使用が前提となるジャンプCと異なり、ジャンプAはめくりを狙う跳び込みで使用できます。

 必殺技の必死~騙しがあることで、これを3+B追い討ちにキャンセルをかけて使用したり、単純に遠距離で振ったりと、剣質ゲージも溜めやすく、剣質ゲージを使用する戦術も使い易いキャラクターです。

 垂直小ジャンプCでの牽制と対空迎撃で、相手の攻め気を削ぎつつ意識を上方向にもっていき、ダッシュしてから足元を狙うしゃがみAや、ガードを崩す投げを狙えます。またしつこくしゃがみAで足元を狙いつつ、相手の地上牽制技を跳び越える形でジャンプCを刺し込んだり、地上で大人しくしている相手にめくりジャンプAから連続技を狙ったり投げたりといった試合展開も構築できます。


 剣質『力』は、昇華連続技や、投げからの追撃による高い攻撃力が魅力です。攻撃ターンの持続性という点では特別優れているわけではないので、丁寧な立ち回り、守備的意識への配分が重要になります。しかし、高性能下段技のしゃがみAから超奥義を絡めた連続技が可能で、しかも投げのダメージも馬鹿にならないとなれば、相手にとっては、積極的に攻撃的な動きをしてくる天野も非常に嫌なものとなります。

 特に、体力ゲージ点滅時の逆転性は高く、むしろ体力ゲージが点滅してからが本番と言っても過言ではありません。


 剣質『技』は、ガードされてもしゃがみAが連打キャンセルで続けて出せる点と、レバーニュートラルor1+BCD同時押し攻撃の隙の少なさが、相手の打撃による割り込み意識を封じて攻撃の持続性を上げるポイントとなっています。これらと連殺斬の使い分けを行い、さらに必死~騙しもたまに混ぜることにより、反撃され難い打撃連係を組むことができます。

 打撃連係の圧しが非常に強いのと、ジャンプCによる制空権の握り易さから、投げも狙い易いキャラクターとなっています。剣質『力』を守りの強さとするならば、『技』は攻めの強さが目立つ性能と言えるでしょう。


天野の強いところ

 結局、攻撃起点となる3点、ジャンプCしゃがみA、投げからの追撃、それらの相乗効果が絶対的な強さを誇り、さらにその脇を固める他の技も使い勝手の良いものが揃っているところです。 非常に欠点の少ないキャラクターで、人手でできる永久連続技(当サイトでは非推奨で一般的な考察対象から外します)を持たないキャラクターの中では最強と言えます。


 剣質『力』は、高い攻撃力が強みでしょう。上で述べた攻撃起点の全てから、まとまったダメージを与えられます。超奥義を絡めた昇華連続技の狙い易さから逆転性が非常に高いところや、剣質ゲージの溜め易さもポイントとなるでしょう。


 剣質『技』は、超奥義を連続技に絡められないため、剣質ゲージが溜まった状態での連続技破壊力と、体力ゲージ点滅時の逆転性が剣質『力』に劣ります。しかし、最大のウリは、しゃがみAと連殺斬、そしてレバーニュートラルor1+BCD同時押し攻撃を利用した攻撃持続性です。これは、ガードされると攻撃ターンの入れ替えが起こりやすい本ゲームにおいて、非常に有利な点です。さらにレバーニュートラルor1+BCD同時押し攻撃は、一旦後退するモーションから、対ダッシュ投げや対小技牽制に有効な置き技としての機能も持っています。近距離でヒットorガードさせるだけでなく、中間距離での置きを混ぜることにより、相手は益々攻め難くなるでしょう。

 また、当てるチャンスは少ないものの、乱舞奥義は絶大な破壊力があります。


天野の弱いところ

 背が高いキャラクターで、打点調整された鷲塚のめくりジャンプA攻撃がガード不能になってしまうこと以外、欠点らしい欠点はありません。

 強いて挙げれば、慣れないうちは中間距離での反撃がし難いキャラクターに思えるかもしれませんが、相手の攻撃をガード後に一瞬前ダッシュしてしゃがみAを刺すことで解決できる場合が多いです。


 剣質『力』はシンプルな強さ故に、気をつけなければ動きが単調になり過ぎてしまい、反撃や弾きの餌食になることがあります。本ゲームは、性能が同レベル以上のキャラクター相手に、技の相性だけをみて強い行動だけ繰り返して勝つのは難しくなるので、個人個人で多少の味付けがあった方が良いでしょう。

 少なくとも、ジャンプCを振るタイミング、間合い、打点の調整は意識して行うべきです。圧倒的に強いジャンプCと言えど、使い方の上手い下手で戦力に幅ができてしまいます。


 剣質『技』の場合、行動の選択幅が剣質『力』より多くなりますが、体力点滅時の逆転性は剣質『力』と比較して劣っています。絶大な威力を誇る乱舞奥義も、弾いた後でなければ決めらません。

 また、攻撃の持続はし易いものの、剣質ゲージの溜まり易い『力』キャラクターに積極的なガードキャンセル弾きで対抗されると、頻繁に流れを止められてしまう可能性があります。