永瀬清子の詩を始めて読みました
2010/10/18
ニュースさとう
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第二次世界大戦の終戦時、永瀬清子(1906~95)は39歳。戦前に2冊の詩集を出し、評価を得た詩人だった。草野心平を介して早い時期に宮沢賢治の作品にも触れ、衝撃を受けた。戦後は女性詩人の先達として後輩の女性たちから慕われる一方、吉本隆明氏、谷川俊太郎氏ら男性詩人の間でも声望が高かった。
この詩人の詩を私は始めて知りました。実にいいです。「一九四八年一月十四日」という詩の一部が以下のようです。
戦争はやっといま過去となり
過ぎる年押し流されたこの橋も
今ふたたび渡ることが出来た。
お前は力のあるものらしいな
複雑なものらしいな
熊山橋をわたり終ってそれを信ずる。
この年に私は生まれています。迎えたばかりの「新しい年」に、この詩人は「お前」と呼びかけています。もうそのことがものすごく今驚くほど新鮮なのです。でも私はこの年に生まれたと言っても、何も知らない赤ちゃんだったのだなあ、と思います。今私の3番目の孫のことをしきりに考えながら、この詩を読みました。
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