後宮小説:酒見賢一

中国を思わせる架空の国の、艶やかな女の園、後宮を舞台に繰り広げられる陰謀と欲望の王宮絵巻、皇帝の死。新しい皇帝のための新しい後宮を作るために国中から選りすぐりの少女達が集められ、後宮で教育を受ける。やがて、国の動乱に彼女たちも巻き込まれる。などというと『ラストエンペラー』とか『西太后』なんかを思い浮かべますが、もっと軽やかに物語は進みます。

特徴的なのは、主人公の少女の伝記風にまとめてる点です。また、その間に中国で実際あったことなどを挿入することで不思議なリアリティを持った小説になってます。OVAにもなってますが、見てる方も本で読むことをお勧めします。