AR支援ネットワーク(52) 第4部 「授業は英語で」をめぐって(6) 「コミニケーション英語」の要点
横浜国立大学名誉教授 佐野正之
■はじめに
前回は『解説』を読む限りでは、英語教育(指導要領で言えば外国語教育)の記述は指導要領改訂の全体的な方向よりはより未来志向で、異文化間コミュニケー ション能力や発想の異なる人との協働など、いわゆる「社会力」の育成の必要性に気付いてはいるのだが、それを目標としては明示せず、学習の結果として期待 できる成果という間接的な記述に留めていると述べました。これは外国語部会のメンバーは、指導要領改訂の全体的な問題点(=「社会力の育成」の必要性が強 調されていないということ)には気付きながらも、改訂の大枠の内部に外国語の目標を収めざるを得なかったからだと見ることができるでしょう。だが、それ以 上に、指導要領の改訂の度に繰り返し指摘してきされてきたにも関わらず、我が国の指導法が一向に改善されないことに対する文部科学省側のいら立ちが優先し たのでしょう。それは、「コミュニケーション英語」という教科のネーミングや、4技能の総合的な指導と統合的な活用や、文法指導と言語活動の一体化や、そ れを確保するための「英語で授業を行うことを基本とする」などの規定に現れています。すなわち、異文化間コミュニケーション・スキルという高邁な目標以前 に、「英語を使う能力」のための指導法の確立が先行したといえるでしょう。それが端的に現れているのが「コミュニケーション英語」です。今回は、この科目 を中心に考えてみましょう。
■「コミュニケーション英語」の背景
余談めきますが、今回の「コミュニケーショ ン英語」というネーミングは、決して突如として現れたものではありません。現行の指導要領の改訂の際には「実践的コミュニケーション能力」の育成を強調す るためにも、従来の「英語I」「英語II」などの科目の変わりに、「英語コミュニケーション」という科目名が部会で真剣に討論されたことがありました。た だ、「オーラル・コミュニケーション」と並列すると関係があいまいになるとか、「コミュニケーション英語」では「ゴロが悪い」などの理由で、それまで通り の「英語I,II」の表記が残されることになったのです。今回は、「オーラル・コミュニケーション」と合体する形で、「コミュニケーション英語」という科 目名が決定されたのは、「コミュニケーション能力を付けるための英語指導法の徹底」という意図が明確に表明されたからでしょう。ちなみに、「実践的コミュ ニケーション能力」の「実践的」は必要ないのではないかという意見が当時も部会では有力でしたが、中央審議会の大物のどなたかがこの表現にこだわりを持っ ておられたようで、結局は最後まで残ることになりました。ですから、前回の指導要領の改訂に関わった身としては、「実践的」がとれてすっきりしたし、ま た、「オーラル・コミュニケーション」と合体して「コミュニケーション英語」に統合したことは、これまでの流れをもう一歩進めたものと評価します。また、 「コミュニケーション英語I」を高等学校の全ての生徒が履修する科目であり、高等学校の英語学習の基礎と位置づけたことも、「高校卒業生なら最低でもこの 程度のことはできるという到達目標をなんらかの形で提示できないか」という議論が前回の改訂でもなされたことを考えると、今回の改訂全体が新しい提案とい うよりも、これまでの改訂をより徹底させるという意図が明確に示されていると思います。
この点、松本氏は次のように述べています。
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「現行の指導要領を否定していません。それどころか、現行版に書いてあることが実現されていないので、メッセージをより明確化したのが今回の指導要領だといえ るでしょう。現行版の内容に大きな問題はないのですが、高校英語のコア科目である「英語I,II」の授業は、依然として「生徒に英文を日本語に訳させ、先生が文法解説して終わり」という指導方法が主流であり、改善が進んでいません。科目名を「コミュニケーション英語」に変えたのも、必ず活動を入れた授業を 行ってもらうことを明確に示すためです。活動を授業の中に取り入れるとは、「四領域を統合した指導」につながり、「英語で授業を行う」ことになっていくと 思います。大切なのは、生徒が授業で英語を使って活動し、その活動を通してコミュニケーション力などを向上していくことです。」 『GTEC通信 Vol. 45』
とすると、「コミュニケーション英語I」の性格を正しく理解することが、今回の指導要領の理解に繋がると言えるでしょう。そこで、現行の指導要領と比較しながら、「コミュニケーション英語I」の目標と言語活動を見てみましょう。
■「コミュニケーション英語I」 の目標
まず、現行の「英語I」と「オーラル・コミュニケーションI」の目標を見てみましょう。
「日常的な話題について、聞いたことや読んだことを理解し、情報や考えなどを英語で話したり書いたりして伝える基礎的な能力を養うとともに、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育てる。(英語I)」
「日常生活の身近な話題について、英語を聞いたり話したりして、情報や考えなどを理解し、伝える基礎的な能力を養うとともに、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育てる。(オーラル・コミュニケーションI)
両者の差は、「英語I」では「読んだり、書いたり」が加わっているだけで、扱う話題もほぼ同じで、目標も「理解し、伝え る基礎的な能力を養う」ことと「積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育てる」という2つとも同じだということが分かります。すると、四領域を 総合的に指導し、統合的に言語活動を行う趣旨からすれば、両者の統合は当然のことのように思われます。一方、新指導要領の「コミュニケーション英語I」の 目標は、
「英語を通じて、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を養成するとともに、情報や考えなどを的確に理解したり適切に伝えたりする基礎的な能力を養う。」(コミュニケーション英語I)
となっています。大きく見れば、現行版も新指導要領も狙いは同じで以下の2つです。「理解したり伝えたりする基礎的な能力を養う」と「積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を養う」です。しかし、詳しくみるといくつかの差があります。
(1) 新版では「日常生活に近い」などの話題の限定をなくして、変わりに「英語を通じて」が冒頭に来ている。ということは、英語で扱うなら他教科の内容、風土、 習慣、科学技術や自然に関する内容など、幅広い題材を扱うことができるということである。また、新版では言語活動は全て英語で行うことを明記している。
(2) 新版では「理解」には「的確」がつき、「伝える=発信」には「適切」がついている。すなわち、より正確な理解と適切な表現を求めている。これは指導要領の 改訂の目玉の一つである「言語能力の育成」と関連していて、的確・適切な言語使用を求めているものと考えられる。
(3) 新版と現行版では「基礎的な能力」と「積極的な態度」の記述の順が逆になっている。指導要領の書き方の一般的なルールからすると、最後に示されている目標が最も重要だとされている。とすると、現行の指導要領では、「積極的なコミュニケーションの態度の育成」が重要だと しているのに対して、新版では「的確に理解し、適切に伝える」能力を最も重視しているといえる。別の言い方をすれば、現行版では「少しくらい誤っていても 積極的に伝える意欲を大切にした指導」を求めているのに対して、新版では「意欲も大切だが、文法や発音などの正確さや言語使用の適切さなどへの配慮を忘れ てはならない」とより高度な目標を掲げているといえる。
(4) 「コミュニケーション英語I」は、「改訂の要点」で「4技能の総合的な指導を通して、統合的に活用できるコミュニケーション能力を育成するとともに、その 基礎となる文法をコミュニケーションを支えるものとしておさえ、文法指導を言語活動と一体的に行うよう改善を図る」としている。また、中学校英語の基礎の 上に、従来なら「英語II」で扱った文法事項をこの科目で全て扱い、英語力の基礎となる全項目を指導することを明記してる。
以上、目標論から見た「コミュニケーション英語I」は、現行版の「英語I」や「オーラル・コミュニケーションI」よりも、 総合的な指導や統合的な言語活動を多くすることによって、より幅広い話題について、4技能を駆使するコミュニケーション能力の基礎を確立することを意図し ていると言えるでしょう。それでは、この目標実現のためにどのような言語活動が想定されているのでしょうか。
■「コミュニケーション英語I」で実施する言語活動
全ての「言語活動は、生徒が情報や考えなどを理解したり伝えたりすることを実践するように具体的な使用場面を設定し、英語で行うこと」を念を押した上で、次のような言語活動を行うことを求めています。
ア 事物に関する紹介や対話などを聞いて、情報や考えなどを理解したり、概要や要点をとらえたりする。
イ 説明や物語などを読んで、情報や考えなどを理解したり、概要や要点を捕えたりする。また、聞き手に伝わるように音読する。
ウ 聞いたり読んだりしたこと、学んだことや経験したことに基づき、情報や考えなどについて、話し合ったり意見の交換をしたりする。
エ 聞いたり読んだりしたこと、学んだことや経験したことに基づき、情報や考えなどについて、簡潔に書く。
以上の言語活動を効果的に行うために、次の事項について指導するよう配慮するものとする。
ア リズムやイントネーションなどの英語の音声的特徴、話す速度、声の大きさなどの注意しながら聞いたり話したりすること。
イ 内容の要点を示す語句や文、つながりを示す語句などに注意しながら読んだり書いたりすること。
ウ 事実と意見などを区別して、理解したり伝えたりすること。
では、これらは現行の指導要領の上げている言語活動と違いがあるでしょうか。まず、「オーラル・コミュニケーションI」では
ア 英語を聞いてその内容を理解するとともに、場面や目的に応じて適切に反応する。
イ 関心のあることについて相手に質問したり、相手の質問に答えたりする。
ウ 情報や考えなどを、場面や目的に応じて適切に伝える。
エ 聞いたり読んだりして得た情報や自分の考えなどをまとめ、発表する。また、発表されたものを理解する。
一方、「英語I」の言語活動は以下のようです。
ア 英語を聞いて、情報や話し手の意向などを理解したり、概要や要点をとらえたりする。
イ 英語を読んで、情報や書き手の意向などを理解したり、概要や要点をとらえたりする。
ウ 聞いたり読んだりして得た情報や自分の考えなどについて、話し合ったり意見の交換をしたりする。
エ 聞いたり読んだりして得た情報や自分の考えなどについて、整理して書く。
両者を比較すると、特に「オーラル・コミュニケーション」の言語活動が「コミュニケーション英語I」で抜けているように見えますが、実はそれらはすでに中学 校の言語活動として扱われているから表記していないまでで、「コミュニケーション英語I」と「英語I」は、聞く、読む、話す、書く活動でほぼ同じことを述べています。言語活動を個別に見てだけでは、特に目新しい活動が加わっているわけではありません。それでは、今回の改訂のねらいはどこにあるのでしょう か。それは「総合的な指導と統合的な活用」に箇所にあるのです。この点をもう少し詳しく見てみましょう。
■総合的な指導と統合的な言語活用
「4技能を関連づけた総合的な指導」という考え方も、実 は、決して新しい発想ではなく、現行の指導要領の考え方をより厳しく表現したものにすぎません。というのは、現行の「英語I」の「内容の取扱い」の項で も、「中学校における音声によるコミュニケーション能力を重視した指導を踏まえ、聞くこと及び話すことの活動を多く取り入れながら、読むこと及び書くこと を含めた四つの領域の言語活動を総合的、有機的に関連させて指導するものとする」としているからです。この点を新版では、「4技能の総合的な指導を通し て、4技能を統合的に活用できるコミュニケーション能力を育成するとともに、その基礎となる文法をコミュニケーションを支えるものとしてとらえ、文法指導 を言語活動と一体的に行うよう改善を図る」としています。
このうち、「4技能の総合的な指導」については、新版では「中学校におけるコミュニケーション能力の基礎を養うための総合 的な指導を踏まえ、聞いたことや読んだことを踏まえた上で話したり書いたりする言語活動を適切に取り入れながら、四つの領域の言語活動を有機的に関連付け つつ総合的に指導する」としているので、読んだり、聞いたりしたらそれをただ理解のチェックに留めるのではなく、要約させたり、評価させたり、自分の意見 を付け加えたりする発信の言語活動を行わせることによって、相互に関係づけながらコミュニケーション能力を伸ばすことを求めていることは容易に想像できま す。また、もちろん、その逆に、仲間の英文のプレゼンテーションを聞いたり、読んだりして、内容を要約してコメントしたり、反論したり、評価したりする活動も同然考えられます。では、「4技能を統合的に活用する」とはどのようなことをいうのでしょうか。また、別の箇所では「4技能を総合的に育成するための 統合的な指導を行い、生徒のコミュニケーション能力を伸ばすことが大切である」とも述べています。
「統合的に活用するコミュニケーション能力」とか「統合的な指導」とは何をどうすることを求めているのでしょう か。実は、この言葉の詳しい解説を求めて、『解説』を一通り目を通して見たのですが、(私が見落としているのかもしれないのでが)先に挙げた説明以上にくわしい解説は見つけることができませんでした。もし、私の見落としでなければ、これは非常に不親切な記述だということになります。なぜなら、この指導要領の改訂の最も大切な点は、従来の方向をより進めるための具体的な方策を提示することにあるとしているのだし、その一つのキーワードが「総合的・統合的な指 導」で「統合的なコミュニケーション能力を育成する」ことにあるとしているからです。悪口はこの程度にして「統合的な指導」についての自説を述べます。
■統合的な指導とは
「統合的な指導」という場合には、当然、現行の指導要領で も強調されている「総合的な指導」との差異が問題になります。「総合的指導」は上で説明したように、4技能を関連づけて指導することでコミュニケーション 能力を伸ばそうとするものです。具体例を挙げれば、ある素材を扱う場合に、それを聞いたり、読んだりするだけでなく、要約や概要や自分の考えなどを話した り書いたりすることで、4技能を総動員して素材の文法や語彙の習得を図るものです。分かりやすい例を挙げれば、教科書を指導するときに4技能を必ず取り入 れる指導が相当するでしょう。4技能や言語活動同士の関連性よりは、4技能を総合的に用いて指導すること自体を強調していると言えます。一方、「統合的」 となると、4技能や言語活動同士の関連がより意味的な繋がりを持ち一つの目標達成のための活動の連携が必要になります。ですから、ある言語活動は事前に行 われた活動の結果として必然的に発生すると同時に、この言語活動の結果がまた、次の言語活動に繋がり、全体がある目的や意味を持った統一体を構成すること が必要になるのです。「タスク・アプローチ」と呼ばれる活動の流れは、概ねこの線にそっています。例として「自然保護と交通の利便性をテーマとしたシミ レーション」を考えてみましょう。
まず、テレビ・ニュースで市が街の中央にある湖を横断する橋の建設を計画しているが、それには渡 り鳥の貴重な保護地を埋め立てる必要がある。賛成論と反対論が激しく戦わされている、というようなニュースを聞き取るタスクがあります。当然、さらに詳し い情報を得るために橋の建設への反対論を載せた社説や、町の発展のために建設を是とする論拠を挙げたビラを読むタスクが続きます。次に、こうして聞いた り・読んだりした情報に加えて、自分の体験や予備情報も交えて自分の意見をまとめ、ペアで話しあったり、グループでデスカッションしたりする話す活動が続 きます。最後はデベートで建設の是非を巡り議論を戦わせることになり、賛成派と反対派がそれぞれの主張を整理して書いて、それを公聴会でディベートで発表 し、最後は聴衆の投票で橋の建設の可否に決着をつけるという活動です。これは、ある目標(ここで言えば橋の建設の可否を決める)という目標に向けて、いろ いろな活動が重層的に実施されるわけですが、これが「タスク・アプローチ」の中でも大掛かりな例です。周到な教材の準備が教師側に必要ですが、決定に至る 過程で賛否を表明する表現だけでなく、理由を述べたり、結果を推測したり、義務を強調したりする言葉の使用法や構文や語彙が繰り返し用いられることにな り、4技能が有機的に総合的に必要とされるばかりでなく、あるテーマに沿って目標に向かって展開する統合的な(ということは意味的な結束のある)コミュニ ケーションが展開されることになります。これが一般的に「統合的な指導」という表現で意味です。
もちろん、小回りのきく活動も可能です。たとえば、外国から2日間の予定で訪れる20名の高校生を案内するプラ ンを作成するという最終のタスクが与えられたとします。まず、相手の希望を書いた手紙を読み、内容を整理します。すると、団体でもてなす場面と個々に対応 する必要があることが判明しました。次はペアで全体でもてなすプランや個々にもてなすアイデアを話し合わせ、それぞれのペアにプランをまとめて発表しても らいます。いくつかのペアでグループを作り、そこで最終の提案をします。グループ間での交渉も可とすれば、次第に相互に妥協することで多数化工作も可能で しょう。最後には、全体を一つの案にまとめ、もてなしを計画を作成するというタスクも可能です。
しかし、実際はこんな風に自由にアイデアを膨らませて実行できることはごく稀でしょう。なによりも教科書があ るからです。その場合は、教科書のレッスンの最終目標を生徒が教科書をより身近に感じることができるような書く活動に設定します。たとえば、クリス・ムー ンの地雷廃絶運動で負傷した話しが題材なら、「教科書を読んで、一番感激したことや、知りたいと思ったことについて、クリスに手紙を書く」と設定します。 すると、その後の教科書の学習はクリスの生涯の転機となって事件だけでなく、生い立ちや両親との関係や、仕事観、人生観などの理解を探るために読むことに なるでしょう。クリスに書いた手紙は、相互に交換し(誰が誰のものを読むか分からない形に教師がアレンジして)、クリスになったつもりで返事を書いたり、 あるいは、ラジオ番組のインタビューに応じるという形にしてもよいでしょう。
これではかなり高度な英語力が求められ、実践が難しいのではないかという批判があるでしょう。しかし、トピックによっては中学校の1年生でも可能です。 Get up. Eat breakfast, Go to school, からはじまる中学生の一日は、どの教科書でも扱われる話題です。それをただ、「自分や友達の一日を話し、理解する」で終わっては「総合的な言語活動」には なっても、意味的にまとまりのある統合的な言語活動にはなりません。自分や友達の日常生活を表現する語彙や構造を習得するだけに留まっては不十分なので す。このアイデアを「統合的言語活動」までに昇華するには、前前稿で述べた「社会力」の発想が役立つのです。具体的にいうと、「この表現を使うことで、生 徒の世界や見方を広げ、外国に生きる人と繋がる方法はないか?」と考えます。すると、たとえば、朝起きて、朝食を食べて、学校に通うという一連の行動にも 世界の普通の子どもがいろいろな寝方、起き方(誰が起こしてくれるのか)、朝食(食べるのか、どこで、何を食べるのか)、学校があるのか、など実にいろいろなパタンがあることが分かり、自分の生活がいかに恵まれたものか知ることが多いでしょう。ちなみにこの話題は、「地球に暮らす子どもたち」というタイト ルでNHKのBS①で土曜日の夜、やっていますからチェックしてください。
正直なところ、『指導要領解説』に「統合的」という用語の解説が見付けられないことに失望しています。読者の中で私の解釈がおかしいという人がおられたら知らせてください。というわけで、今回のメールは私の思いつ きつき合わせることになりました。ただ、私の考えているような方法で教科書を見ると、また、新しい可能性が見えてきます。是非、「この教材を用いるなら、 どのような目標を設定すれば、生徒の社会力も伸ばすことができる統合的な言語活動ができるか」という視点から分析してみてください。今日は、ここまでにしましょう。次回は、中学校の教科書を用いたこのようなアイデアの具体例を紹介します。それでは、暑さ厳しいなか、ご自愛ください。
(配信日 2010/08/01)