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「探究」の先行研究、その全体像
INQ-000
前編
本報告書は、「探究学習」および「探究的な学習」に関する既存の研究成果を網羅的に整理し、その全体像を明らかにすることを目的とするものである。本調査では、国内外の文献データベースを活用し、1960年代以降に発表された関連論文や書籍を収集・分析した。また、理科教育や社会科教育、効果測定といった主要な研究領域ごとの傾向を検討し、探究学習の教育的意義や課題について多角的に議論を展開している。特に本報告では、これまで断片的であった研究成果を統合することで、探究学習の体系的な理解とその実践への示唆を提供することを目指した。教育現場における活用可能性や指導方法の改善案についても考察を加えている。
後編
本報告書は、高校探究学習に関する研究の動向を整理し、現場指導と高大接続の両面からその意義を概観するものである。探究学習は、生徒の興味関心や主体性を引き出すだけでなく、学習観やスキルの発達を通じて、大学での学びやキャリア形成へと連続的に影響を及ぼすことが明らかになっている。高校段階では学習者の多様な探究態度に応じた支援が求められ、大学段階では探究経験が自律的な学修姿勢やキャリア探索行動を促す要因として機能している。すなわち、探究学習は高校で完結する活動ではなく、生涯にわたる学びと自己形成を支える教育的プロセスとして位置づけられる。
本ウェブサイト掲載の内容は蒲生諒太の個人研究成果です。所属機関等の公式見解ではございません。