学習評価についての探索的研究
学習評価についての探索的研究
INQ-005
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本報告書は、探究学習における学習評価の在り方を、実践と理論の両面から検討したものである。
第1章では、古写真を教材とした歴史探究プログラムの実践を紹介し、学習成果を適切に評価するためのルーブリックを作成・検証した。評価には、資料活用と論証の表現という2観点を設定し、専門家と非専門家の評価のズレを可視化した。これを受けて、評価プロセスを段階的に整理した「フロー型ルーブリック」を導入し、一定の効果が確認された。
第2章では、こうした評価の背後にある理論的枠組みとして現象学に着目し、評価者が先入観を排して学習者の思考や行為をどのように捉えるか、その方法論が示された。看護教育の研修事例を通じて、質的な評価記述の可能性や、評価者間の対話による基準の共有(間主観性)の意義が考察されている。
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