蛍光灯のリサイクルについて

水銀及びガラスのリサイクル

廃蛍光灯は破砕作業後、ガラスと口金部分に選別されます。ガラス部分は洗浄・乾燥の上、高品位のガラスカレットとして選別・精製されグラスウール工場へ出荷、住宅の壁内で使用する断熱材に生まれ変わります。異物の多いガラスカレットはセメントの原料として出荷されます。破砕作業後、洗浄・分離工程で回収した水銀スラッジは、多段式焙焼炉を通り精製され、高純度の水銀として製品化されます。また選別されたアルミ・口金は、アルミメーカーへ出荷されています。

蛍光灯 水銀及びガラスのリサイクル

水銀のリサイクル

ガラスのリサイクル

水銀・水銀試薬

ガラスのリサイクル

グラスウール

アルミ・口金

セメント原料

アルミ原料

水銀について

水銀の性質

イトムカ鉱業所で回収・リサイクルされる水銀ですが、他の金属にはない特殊な性質を持っています。常温・常圧で液体である唯一の金属水銀元素で、銀白色に輝いています。比重は13.6で鉄よりも重いので、鉄のボルトなどを金属水銀に入れると、まるで水に浮く木片のように水銀の上に浮かびます。

主な性質

水銀の毒性

水銀が人体に取り込まれることにより、急性から慢性まで様々な中毒症状が現れます。体内への吸収経路としては、蒸気を吸い込む経器吸入、皮膚への付着など による経皮吸収(蒸気としても経皮吸収される)、飲食などによる経口摂取があります。また、水銀は容易に気化することから地球規模での循環があり、“バク テリア・プランクトン→小魚→より大きな捕食魚→動物・人間”等といった食物連鎖による生物濃縮が問題視されています。

このようなことからも、水銀は環境への排出がないように慎重に扱うことが大切です。

主な毒性例

急性中毒

慢性中毒

腹痛、嘔吐、下痢、歯肉炎、肺炎、腎障害、循環器障害

歯肉炎、手のふるえ、頭痛、不眠、倦怠感、脱力感、食欲不振、歯肉出血、腎障害、聴力障害、視野狭窄

水銀化合物が付くと、皮膚炎を起こしたり皮膚から体内に吸収される可能性があります。