紙リサイクル新手法実用化?

投稿日: Dec 04, 2016 11:36:17 AM

セイコーエプソンは、オフィス内で紙をリサイクルできる「ペーパーラボ A―8000」の出荷を開始し、紙の利用に一石を投じる。環境意識が高まる中、紙の利用は悪者にされがちだ。ペーパーレス化も進められているが、紙の使い勝手の良さもあり、完全にゼロにはできない。30日に都内で開かれた製品発表会で、エプソン販売の佐伯直幸社長は「紙の未来を変えたい」と熱い思いを語った。

ペーパーラボは、紙のリサイクルに不可欠な水を使わないことが最大の技術革新だ。通常は、紙を水でふやかして繊維にし、水を含んだまま形を整え、水分を飛ばして繊維を結合させる。一方、ペーパーラボは詳細を明らかにしていないが、機械的に紙を繊維に戻し、幅約3メートルの本体内を移動させながら結合素材と混ぜ、成形・加圧して紙にする。この技術があるからこそ、「従来の設備から装置のレベルまで小型化できた」(佐伯社長)。

これにより、オフィス内で資源を循環できる。紙1枚当たりに必要なコップ1杯分の水と、輸送によって発生する二酸化炭素(CO2)を減らせる。