高炉法製鉄業者のスクラップ調達加速か?

投稿日: Nov 28, 2016 8:0:34 PM

高炉大手の2017年1―3月の鉄鉱石調達価格は10―12月比1割近く上がる情勢だ。業界関係者によると、鉄鉱石のスポット市況は足元で大きく上げており、FOB換算でトン70ドル(7900円)を上回るという。中国の鋼材値上がりに対する期待先行の鉄鉱石高の側面もあり、高値が定着するかは不透明だが、1―3月の四半期価格に関してはほぼ見えてきた。原料炭は今後の交渉次第だが、前回に続いて大幅な上昇が確実と見られ、製鉄主原料の大幅なコスト増は避けられない。

そこで、」高炉各社が製鋼原料となる鉄スクラップの調達拡大に動き始めた。原料炭の値上がりを受けコークス(蒸し焼きの石炭)価格が高騰しているためだ。新日鉄住金などは原料をコークスからスクラップに切り替え、原料費を抑える。電炉の主原料の鉄スクラップ価格は低迷しているが、高炉の調達拡大が下支え要因として浮上してきた。