2018/3/23press ワタミ、RE100に加盟 2040年までに事業用電力の100%を再エネに

投稿日: Mar 22, 2018 10:31:1 AM

ワタミ(東京都大田区)は、事業活動で消費する電力を100%再生可能エネルギーで調達することを目標に掲げる企業が参加する国際イニシアチブ「RE100(アールイー100)」に加盟したと発表した。同社は「RE100」加盟に際し、事業活動で消費する電力の再生可能エネルギーの割合を2040年までに100%、中間目標として2035年までに50%とすることを掲げた。「RE100」に日本企業が加盟するのは、リコー(東京都大田区)、積水ハウス(大阪府大阪市)、アスクル(東京都)、大和ハウス工業(大阪府大阪市)に続き5社目。レストラン・居酒屋を展開する外食業界の加盟は世界で初めてだという。

再エネの調達と省エネで「RE100」を達成へ

「RE100」への加盟は、ワタミグループが推進するSDGs(持続可能な開発目標)の推進に基づくもの。同社は外食や宅食などの事業活動における環境負荷低減(省エネルギー、CO2削減)、循環型社会構築のための環境改善事業(食品リサイクル)などに取り組んできた。これらの取り組みによって、2010年に環境省より外食業界で唯一の「エコ・ファースト企業」認定を受けている。また、風力発電などによる再生可能エネルギーの発電にも取り組んでいる。これからも地域に根差した再生可能エネルギーの調達とともに、外食や宅食といった事業における使用電力の省エネルギー化に取り組むことで「RE100」の達成を目指す。

風力・太陽光発電事業、電力小売り事業も展開

同社は、2012年から秋田県にかほ市で風力発電事業を開始し、これまでに秋田県で3基の風力発電で発電事業を行っている。また、2013年からはグループの食品製造工場6カ所の屋根に設置した太陽光発電で発電事業を開始したほか、北海道で2カ所のメガソーラー事業を手掛けている。さらに2015年からは、電力小売り事業を開始。自社で発電した再生可能エネルギーとともに、地域に根差した再生可能エネルギーを調達して、自社グループで使用している。同社グループの2016年度の年間電力使用量は約7600万kWh。そのうち約65%相当の再生可能エネルギー発電について同社グループが関与しているという。

地域密着型の地域電力会社を出資・設立

ワタミグループでは地域密着型の電力会社として、2016年に大分県臼杵市で、うすきエネルギーを設立。2017年には岐阜県美濃市に設立された、みの市民エネルギーに出資した。これらの企業では地元の自治体や企業と連携して地域密着型の再生可能エネルギー発電の開発や地域の活性化に取り組んでいる。中期的には、20地域での展開を目指している。