天性成行

投稿日: Jun 12, 2011 7:27:3 PM

天性成行(てんせいなりゆき)

取引や相場の判断に際しての態度のことである。外村与左衛門家の「心得書」によく出てくる言葉である。取引における基本的な立場は、自分の都合や勝手をだけを優先させず、また思惑をせず、自他ともに成り立つことを考え、売買価格の決定もそのときの天性成行に従うことを求めている。だから損もあれば益することもあるのであり、損益は長期的平均にみることが大事だという。 

これはいわゆる近江商人の伝承家訓ですが、正に商売を継続発展させていく根幹精神だとつくづく思います。

たとえば、1万平方メートルの団地を作るときに、複数の地主から土地を買い上げるわけですが、その単価は公示価格とはまた違った思惑計算により決まります。

客の満足度およびデベロッパーにとっての重要性、造成コスト等が個々違うからです。

最終的には、総合収益計算のはじき出す幅のなかで、できうるかぎり地主の満足が得られる価格で取得されます。

このあたりのお互いの配慮がなく、あるいはデベロッパー側に十分な計画がない場合にトラブルが発生したり、異様な区画の団地ができたりします。、

我々のような零細サービス・卸業にとっては、資金繰り表の単位である月締めで収益を俯瞰することになります。