’都市鉱山’が資源不況の業界の下支えになるか?

投稿日: Jan 15, 2016 6:49:18 PM

原油をはじめとした資源安が止まらない。当然、非鉄大手にも大きな逆風になっている。銅をはじめとした非鉄金属価格の下落が業績を押し下げるとの懸念から、12日は三井金属、三菱マテリアル、住友金属鉱山、DOWAホールディングスの非鉄大手4社の株価がそろって昨年来安値を更新した。2014年末からの株価をみても、軒並みマイナスに沈んでいる。しかしその落ち込み方は一様ではない。最も下落率が少ないのが三菱マテリアルだ。大手4社では唯一、16年3月期での最終増益を見込んでいるからだけではない。成長が期待できる意外なある事業が業績、そして株価を下支えしているからだ。その事業とは、電子機器などの廃基板から金や銀を回収し製錬する「都市鉱山」だ。

「存在感は意外に大きい」。ある外資系証券のベテランアナリストは都市鉱山をこう指摘する。都市鉱山の収益を三菱マテリアルは公表していないが、市場では都市鉱山は金属製錬を手掛ける金属事業の営業利益の2割程度を稼ぎ出しているとの見方がある。