グリーンマーケティングの一例は?

投稿日: Nov 29, 2016 6:35:27 PM

節水ニーズを捉えて事業機会を創出しようとするところもある。コニカミノルタは、取引先や顧客企業の工場で節水支援に乗り出した。狙いは、製品の売り上げ増加や取引の拡大だ。同社は、「グリーンマーケティング」と称して、環境担当者が営業担当者と一緒に顧客企業を訪れ、無償で環境負荷の削減を支援している。

例えば省エネをして顧客企業のコスト削減に貢献することで信頼関係を強化し、製品やサービスの受注につなげる。こうした支援がきっかけとなって複合機などの受注に結び付いたケースは増えているという。

今後、水不足の地域などで節水のニーズが高まるとみて、グリーンマーケティングの一環として展開する。既に水の規制強化に悩む中国の生地メーカーで支援を始めた。

例えば、生地を染める方法を従来のスクリーンプリントから、インクジェットプリンターで印刷する方法に転換した。これにより水の使用量を約6割減らせるという。他にも、ある工程で使った水を別の工程で再利用する「カスケード利用」の導入を提案した。

水不足は海外の問題と思われがちだが、日本も例外ではない。実際、山口県周南市にある積水化学グループの工場では、慢性的な水不足から水の供給を7割も減らされることがあったという。

気候変動の影響とみられる渇水や洪水の被害は拡大する一方だ。自社が事業を続けられなくなるリスクは潜んでいないか。企業は早めに点検する必要があるだろう。