報告:篠原まりか(アフリカ地域専攻、2024年度入学)
こんにちは!!第102回外語祭、アフリカ地域料理店『わがやアフリ家』の店長を務めました24年度入学1年の篠原です。店長とは名ばかりでふがいない私でしたが、無事5日間の料理店運営を滞ることなく終えることができてほっと一息ついております。アフ科は15人の小語科ですが、1人1人が一騎当千の戦力となり夏休み明けの2か月間を走り抜けました(図1)。当日は先輩方も含めた16人で運営をしました。この記事は私たちの外語祭アルバムをちょこっとお裾分けという形で楽しんでいただけたらと思います。
図1:前売り券販売のアフ科1年
私たちの店名には、日本から12,000kmも離れた地アフリカ大陸を身近に感じられ、またアフリカの人々の温かさ、豊かさを伝えられるような「家」を目指したい、という意味が込められています。私たちの家に訪れてくださった方が少しでもアフリカについて知りたいと思っていただけたら嬉しいです。ちょっとした言葉遊びも含めたこの店名は、私たち24年度生の思いや雰囲気をよく表したものだと思います(図2)!!
図2:わがやアフリ家の様子
今年のアフ科1年は大多数が地方出身というのと、海外旅行やワーキングホリデーをする人が多かったので装飾作りは夏休み明けに本格始動しました。正面看板、メニュー看板、受付机のデザイン、釣り装飾とやることてんこ盛りだったので、毎日忙しい講義やバイトの合間を縫って講義棟が閉まるぎりぎりまで作業をしました(図3)。寒い中の作業でしたが、みんなで励まし合いながら、時には愚痴をこぼしながら頑張りました。この時に先輩方の差し入れてくださった暖かいココアの味は一生忘れません。
図3:装飾の制作風景
私たちは計4回試作会を行いました(図4)。成功と失敗を繰り返し、本番直前の11月8日までより良い味を提供するために研究しました。ブッサ爆発事件や油固まらない事件など、てんやわんやの試作回はとても楽しかったです。毎回メニューを更新し、秒数まで考えてくれたメニュー担当のみんな、本当にありがとう!!
図4:試作会の様子
ピーナッツの香ばしい香りが食欲をそそる、セネガルの代表的な煮込み料理。
西アフリカに広く見られる家庭料理を私たちが再現しました!トマトの酸味にピーナッツバターの甘みとコクを加え、じっくりコトコト煮込んだシチューです。試作回では失敗の多かったメニューですが、本番では美味しいと言っていただけてマフェチーム大感激でございました。本場の経験のあるアフ科の先生方からもお墨付きをいただきました。
アフリカの代表的な主食、ウガリ。本場ではアフリカのトウモロコシ(maize)の粉に水を加え、加熱しながら練って作られています。仕入れの関係から私たちは北海道の黄色いトウモロコシの粉を使用しました。アフリカのパワフルなお母さんたちに負けないよう、私たちも愛情をこめて力強く練り上げました。店内での勇姿ご覧いただけましたか?
東アフリカでは朝食として定番の揚げパン風のドーナッツをイベントで販売するためにボールの形にアレンジしました。本場ではピザの一切れのような形をしています。ほおばると口いっぱいにココナッツミルクの優しい風味とカルダモンの甘い香りが広がる自慢のマンダジをたくさんの方に食べていただけてとても嬉しいです。実はタンザニア大使も訪れてくださって大絶賛していただきました。また、土日限定で紙コップにスワヒリ語、リンガラ語、ハウサ語、ズールー語、アフリカーンス語、ヨルバ語、英語、フランス語で「ありがとう」と描かれたデザインしました(図5)。楽しんでいただけましたか?
図5:メニュー紹介
今年の準備日は強風吹き荒れる中敢行されました。後ろに壁がない場所に位置するアフ科料理店は影響をもろに食らい、店の中の物は吹き飛ばされるわブルーシートはめくれ上がるわ、数多のトラブルが見られ一抹の不安を覚えたものです。しかし、そこはチームアフリカ、ハクナマタタ精神で乗り越えました。大量のレンタル品搬入、正面看板設置、食材搬入、、、写真を見てるとまるで昨日のことのように大変な思い出が蘇ってきます(図6)。
図6:前日準備日の様子
あんなに万全に準備したのに外語祭はそう甘くない!初日はトラブル連発!?仕入れが間に合わない!仕込みが始められない!開店時間遅れる!!等はまだ序の口。マフェの供給が間に合わない、ウガリは誰が作る?広告宣伝係まで人員が割けない、う、うう売れ残り!?一昨年や昨年の先輩方からのアドバイスを熟読して対策を考えたのに事件は起こるものです。
その日のうちに反省会を開き、2日目からはうまく店が回るようになりました。特に仕込み組のみんなは日に日にプロフェッショナルになって頼もしかったです。私たちの商品が美味しいのは全員がプロになって料理を作り上げたおかげ!1gや1秒をこだわり提供させていただきました。沢山のお客様からの美味しいというお褒めの言葉、悴んだ手を動かす力になりました。
仕入れ、仕込み、仕上げ、店セッティング、会計、広告宣伝、店内にいる人もいない人も一丸となって運営した料理店でした。毎日朝早くから夜遅くまで文句も言わず働いてくれた皆のことを誇りに思います(図7)。
図7:外語祭当日の様子
この場をお借りして、来場者投票に協力してくださった皆様に深く感謝申し上げるとともに、小語科部門で1位という結果を得ることができたことを報告させてください(図8)!!!数多くのライバルひしめく小語科部門で最高の成績をいただけたことに驚いたとともに、味に自信があったので内心ニヤリといたしました。
私たちは料理を提供する立場でしたが、それ以上にたくさんの大切なモノを皆様から頂きました。「美味しかった」「装飾すごいね」「頑張って」「また来ました」というお言葉や、メニューやアフリカに関する質問、またアフ科についての質問など、たくさんのことに興味をもっていただけたことを知りアフ科一同嬉しく思っております。来年の外語祭アフリカ料理店の方もぜひともよろしくお願いいたします。
図8:小語科部門1位を喜ぶアフ科一同
外語祭初日11/20に「日本とアフリカの交換留学を続けたい。アフリカの留学生を東京外大へ!」というクラウドファンディングが現代アフリカ地域研究センター(東京外国語大学)で開始されました。
私たちアフ科生にとって、アフリカへ留学や、日本に来たアフリカの留学生とたくさん交流し話し合いの機会を持てる今の環境はまさしく宝物です。しかしながら、この交換留学の制度は今年をもって資金援助が無くなってしまう為運営が厳しい状況です。
アフリカについて少しでも関心のある方、私たちの学びをサポートしたいと思ってくださった方、ぜひとも支援をよろしくお願いします。
最後になりますが、私たちの第102回外語祭はいかがでしたでしょうか。美味しい料理を提供したいだけではない、私たちのアフリカへの情熱やアフ科への愛情を少しでも感じていただけたら本望です(図9)。
また、私たち24年度入学アフ科生をもっと知りたいと思ったそこのあなた、インスタグラムで「tufs_africa_2024」と検索してみてください。アフ科の日常を随時更新しています。また、受験生の皆さん。アフ科に少しでも興味がありましたらDMなどで相談受け付けております。来年度、一緒に外語祭を盛り上げていきましょう。
図9:アフ科紹介
最終更新:2024年12月14日