Missing Fundamental(ミッシング・ファンダメンタル)
ファンダメンタルとは基本周波数のこと。直訳するならば、失われた基本周波数、になるのだろうか。
音色には倍音構成が存在するが、通常その最低音(基本周波数)が音高になる。基本周波数を欠いた倍音列を聴くと、存在しないはずの基本周波数の音高が知覚される。例えば、780Hz、1040Hz、1300Hzという周波数成分を持つ複合音を聴くと、基本周波数としてこれらの最大公約数である260Hzの音高が知覚される。
ミッシング・ファンダメンタルは低音域の表現に応用されることがある。
・ヒトの声の基本周波数は300Hz未満。それに対して電話が伝送可能な周波数帯域は大体300Hzから3500Hz。基本周波数は伝送されなくても声に含まれる300Hz以上の倍音列が伝送されるので電話越しに聴こえる声の高さは直接会って聴く場合と変わらない
・100Hz以下の周波数の音を再現できない小さなスピーカーやイヤホンでも、倍音列を上手く調整した音を再生すれば低音域を聴くことができる
参考
ならば:ミッシング・ファンダメンタル:http://d.hatena.ne.jp/naraba/20080720/p1