15EDO(15平均律)

筆者が翻訳したXenharmonic wikiの15平均律のページも参照のこと

https://en.xen.wiki/w/15%E5%B9%B3%E5%9D%87%E5%BE%8B

15平均律の特徴とは、短3度の6/5・((4))//15と長6度の5/3・((11))//15がほぼ純正の音程となり、7倍音となる7/4・((12))//15と11倍音となる11/8・((7))//15もそれなりに近似する一方、3倍音となる完全5度・3/2・((9))//15と完全4度の4/3・((6))//15が大きく純正音程から離れるということである。また、ギターでの調律は容易という特徴をもつ。

Easley Blackwoodは、15平均律の響きについて以下のように述べている。

明らかに15平均律は3つの平均律パートに分けられる。それゆえに15平均律の増3和音は12平均律の中に対応するハーモニーと一致する。各ケースにおいて、400セントに等しい。続いて我らは、(4/15)a = 320セントという事実に注目する。この音程は純正短3度(315.641セント)をわずか4.359セントだけ超える。15平均律の長3度は従って、5つのクロマティック音程の間隔となり、一方短3度の間隔は4つである。我らはしたがって、0と5と9の位置において、長3和音を認識できる。完全5度は(9/15)a = 720 centである。これは完全5度(701.955セント)から18.045セント離れており、多くの理論家が大きすぎると受諾する量である。しかしながら、その720セントの5度の粗さは、音色や区分としては妥当な選択である。シャープされていることに、聴くとき気づくだろう。今のところ、720セントという5度は、我らにとってとても大きい。どんな反転においても、長3和音と短3和音のルートと5度は、(9/15)aが満足のいくチューニングに感じる。

15平均律を12音におけるダイアトニックスケールとみなすとき、5度が荒いとはいえ、((0, 3))//15が純正短3度となり、((0, 4, 9))//15が長3和音になると述べている。

またEasley Blackwoodは15平均律のギターについても述べている。

従来のアコースティック楽器による微分音音楽の公演については、弦楽器のフレットが自動的に正確に各ピッチの位置を調性するので、フレットを備えたものは最も問題なくできる。15ノート・チューニングでは、完全4度は12平均律に対応するものよりわずかに小さく、5つの15平均の完全4度の間隔(完全4度5つ分)は、ちょうど2オクターブになる。従って、隣接したペアがそれぞれ完全4度よりすこし小さくしたようにするよう、ギターの開放弦は調整する。また、各弦の6番目のフレットは、開放弦のすぐ上の音と同じピッチに合わせる。Kust氏は、新しい次元に予想していたものよりも、とても容易に寸法できたと言う。

Xenharmonic Allianceは15平均律を、6/5や5/3といった周波数比5の中で、12平均律以上にいくつかの小さな改善点を提案し、よりよい7倍音や11倍音の響きの近似をもつものの、3倍音からは離れる調律としている(付録参照)[『15EDO』, Xenharmonic wiki, https://en.xen.wiki/w/15edo(最終確認日:2015年9月22日).]。たしかに表を見ると、周波数比5の短3度の6/5・((4))//15と長6度の5/3・((11))//15の差は4.36セントであり、12平均律の13.69セントのずれにくらべ、改善されている。一方3倍音となる完全5度、3/2・((9))//15は差が18.04セント、完全4度の4/3・((6))//15も同じく18.04セントと、大きく外れている。そして7倍音となる7/4・((12))//15との差は8.83セント、11倍音となる11/8・((7))//15との差は8.68セントとなり、比較的近似している。

曲, Take Five and Take Five More! (Dave Brubeck's Take Five in 15 EDO Blackwood [10]), https://www.youtube.com/watch?v=h2Hq-h__kBs&feature=youtu.be&fbclid=IwAR1pYzQ_zak6i2i1FmIZZuvK3vnlsnrw1b5PjrSm59a_ShsMnhUkED9w140