8EDO(8平均律)

筆者が翻訳したXenharmonic wikiの8平均律も参照のこと

https://en.xen.wiki/w/8%E5%B9%B3%E5%9D%87%E5%BE%8B

8平均律の特徴的な響きとは、((0, 1, 2, 3, 4))//8(8平均律の0, 1, 2, 3, 4step)という音程が10:11:12:13:14という響きが生み出すことであり、また(0, 2, 4, 6)(8平均律の0, 2, 4, 6番目の音高)と(1, 3, 5, 7)がそれぞれディミニッシュコードとなるbarbaric組織をもつことである。その際、偶数と奇数が同時になると不協和になる。加えて、単純な周波数比が協和音とするならば、8平均律の独特な50セント単位の音程では協和音が生まれない。

12平均律類において、長3和音は、周波数比4:5:6、一方短3和音は10:12:15の近似で表される。8平均律において10:11:12:13:14という響きが生み出されることは、和音の概念から考えると興味深い。また、(0, 2, 4, 6)と(1, 3, 5, 7)はそれぞれ((0c, 300c, 600c, 900c))となり、2つのディミニッシュコードとなる。これが「barbaric」なのである[『8EDO』, Xenharmonic wiki, https://en.xen.wiki/w/8edo(最終確認日:2015年9月22日).]。なお、John R. Pierceは8平均律での作曲を行っており、その際偶数の音と奇数の音を同時に鳴らすと不協和が発生するとしている。その文を以下に示す。

音は連続した正弦波が、1オクウターブに間隔をあけて使われている。正弦波は半オクターブ(トリトーン)の空間でおかれ、そして4分の1のオクターブ(マイナーサード)空間でおかれる。そのとき半オクターブ空間でおかれ、そしてからフルオクターブの間隔で終わる。作品は1オクターブのうちで8音音階が使われていて、連続した音階の音が8つ1オクターブの間隔におかれる。偶数の音は奇数の音と不協和になる。混ぜなければ協和音である。連続したカノンの項目は、半音オクターブ(トリトーン)の間隔の整数である[Pierce, 1966, p.8]。

4分音の響きが発生する最小の平均律である。12平均律類に近い響きが比較的多く発生する。24平均律で述べるが、24平均律で生まれる50セント単位では分子も分母も一桁で表せるような単純な周波数比が無いため、単純な周波数比が協和音とするならば、協和音の響きはしないことになる。((1))//8・12/11と((7))//8・11/6も近似するが、音程幅はわずか150セントとなり、心地よい響きではない。

Pierce, John., 1966, Digital Music Digital: Music with Computers―The Historical CD of Digital Sound Synthesis―Computer Music Currents 13―Eight-Tone Canon, Wergo.