Adaptive Tuning(動的チューニング)
動的チューニング
リアルタイムでチューニングするもの。
ヴァイオリンといった弦楽器、シンセサイザーなどが主流。
声でも実質動的チューニングを行っている。下記動画は、動的チューニングで純正音程を正確に発声している。
Michael Harrison – Just Constellations, https://www.youtube.com/watch?v=pvYiHLHoe2g&feature=youtu.be
動画の説明にはハーモニック・シリーズについて記載されているが、ハーモニック・シリーズについては別ページ参照のこと。
『Tuning, Timbre, Spectrum, Scale』という本で詳しく述べられている。
P155 Adaptive Tunings
音楽家や理論家は、単純な周波数比の音階や、そのために微調整されたものを好む。必然的に、修正された音階、または有限の音階(fixed scale, or finite scale)、妥協されたキーや音程で構成された。しかし、妥協して音が異なっても許されるのか。音を動的に(dynamically)チューニングする、adaptive tuningのピッチ法について本章では述べる。Adaptive Tuningのアルゴリズムは、音楽演奏の時、協和の感覚を最大化するのと同様、音のピッチを変えることである。そのアルゴリズムは、リアルタイムで行われ、スペクトルを解析できる、演奏中に反応するものである。これは動的JIの考えである。しかしそれは、トーナルセンターやキーといった知識が特に必要なくとも演奏でき、そしてまた一般的なハーモニクの音色とともに、インハーモニックのスペクトルをもつ音色にも適用できるものである。
P159 Spring Tuning
2000年、John deLaubenfelsのアプローチによって、Spring Tuningが提案された。これはAdaptive Tuningの一種である。
Sethares, William., 2013, Tuning, Timbre, Spectrum, Scale, Springer.