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物語研究 10

特集:〈見える/見えない〉の物語学

発行:2010年3月31日

編集委員:李興淑・久保田由香・近藤さやか・塩見優・西本香子・橋本ゆかり

発行所:物語研究会

事務局:高木信

代表:高木信

印刷所:株式会社三響社

定価:1000円


橋本ゆかり「年間テーマ「〈見える/見えない〉の物語学」から」


【テーマシンポジウム】「〈見える/見えない〉の物語学」

清水潤「小説家の眼差しの彼方に―視線のドラマとしての泉鏡花「山海評判記」―」

助川幸逸郎「『テニスボーイの憂鬱』における〈盲目〉と〈明察〉―快楽の八〇年代問題のために―」

西山登喜「うつほ物語 種松王国の位相―〈轆轤師〉へのまなざし―」


【テーマ論文】

伊勢光「男たちの「本性」を可視化するあて宮―あて宮求婚譚を媒介に」

伊藤禎子「「思ひなし」の連鎖と玉鬘求婚譚」


【ミニシンポジウム】「古典―知と〈見えないもの〉」

樋口大祐「「擬制」としての公共圏/国文学―ミニシンポジウム観戦記―」

市沢哲「花園天皇日記にみる学問のはたらき―鎌倉末期の「古典知」を考えるために―」

深沢徹「古典知の〈実学〉化へ向けて(上)―タテ(超越的)ではなく、ヨコ(超越論的)への位置取り―」

前田雅之「古典的公共圏と他者」


【自由論文】

北川真理「『源氏物語』の文末 「見ゆ」と「見えたまふ」「見えたり」と「見えたまへり」の地の文の文末表現から」

近藤さやか「『土佐日記』における「渚の院」幻想」

鈴木貴子「明石一族の〈涙〉と結束―〈涙〉をめぐる風景―」

高橋麻織「『栄花物語』円融天皇による遵子立后―摂関職と皇統の問題から―」

丹藤夢子「柏木といもうとへの恋―玉鬘・弘徽殿女御を中心に―」

堀江マサ子「「宇治十帖」時間の論理―「~後」表現を考える―」


【書評】

池田大輔「吉海直人著『源氏物語の乳母学―乳母のいる風景を読む―』」

神田龍身「三田村雅子著『記憶の中の源氏物語』についての感想」

斉藤昭子「木村朗子著『乳房はだれのものか』」

高橋麻織「高木信著『「死の美学化」に抗する『平家物語』の語り方』」

東原伸明「神田龍身著『紀貫之―あるかなきかの世にこそありけれ―』―アレンジャーとしての貫之と「パロディ」の欠落―」

藤井貞和「兵藤裕己『琵琶法師―〈異界〉を語る人びと』」


【新刊紹介】

三村友希「原岡文子著『『源氏物語』に仕掛けられた謎「若紫」からのメッセージ』」

湯淺幸代「源氏物語を読む会編『源氏物語〈読み〉の交響』」


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