39作車窓発見
今回はこの作品の車窓をご紹介。
・・・とは言っても
実際の現場には行けていないので
webでわかる範囲での紹介という事で
ご容赦願いたい。
この作品は母親を探しに秀吉少年と寅が
一緒に旅をするロードムービー。
朝、車で柴又を出発するのだが
まずはその時間を考えてみる。
参道の「い志い」さんの店が開いている(画面左の暖簾)ので
間違いなく出発は「い志い」さんの開店時間の8時半以降。
車で東京駅に向かったとして
所要時間はおよそ1時間。
恐らくギリギリ9時台の電車に
寅と秀吉は乗ったと思われる。
その後天王寺駅の派出所から電話。
その少し前のタイミングで
お店を手伝っている男性が帰るので
閉店時間が夕方6時頃で片付けを終えた後とすると
恐らく電話のあったのは7時頃。
その時間に寅達が天王寺駅にいたとなると
寅と秀吉は新幹線では行っていない可能性が出てくる。
今の時刻表で仮説を考えるとこうなる。
9時32分 東京駅発
JR東海道本線 熱海行き
↓
11時38分 熱海駅発
JR東海道本線 島田行き
↓
12時42分 興津駅発
JR東海道本線 浜松行き
↓
14時20分 浜松駅発
JR東海道本線 豊橋行き
↓
15時03分 豊橋駅発
JR東海道本線 大垣行き
↓
16時37分 大垣駅発
JR東海道本線 米原行き
↓
17時18分 米原駅発
JR琵琶湖線 播洲赤穂行き
↓
18時47分 大阪駅発
JR大阪環状線内回り 西九条・弁天町方面
↓
19時08分 天王寺駅到着
ということで寅と秀吉は
在来線で行った可能性が高い!
このペースで行けば、ほぼ一日かけて
夜の8時半頃には和歌山に着くはずだったが
派出所で足止めされてしまったため
やむなく天王寺で一泊する事になったのである。
----------派出所から旅館まででの一幕------------
女中さんがな、夜の10時頃になると
「うちパーティーやさかい、これで帰る~」
ああいう所はやめてほしい。
そんな寅の願いとは裏腹に
泊まった旅館の女中さんに
「わたしパーティーやから帰らしてもらうね」
と言われてしまう。
その後パチンコ店の閉店の音楽が聞こえてくるので
時間は夜の10時頃と思われる。
---------ここまで-------------------------------
翌日、天王寺駅からJR阪和線で和歌山に向かうのだが
その車窓が今回のメイン!
劇中では約40秒と非常に短いシーンではあるが
寅と秀吉は実際に阪和線に乗って
約1時間程移動していることがわかったのである!
検証?@
最初に外が見えるこのシーン。
ここは天王寺駅を出発して直ぐの場所だった。
先ず注目したのはピンク囲みの建物。
この建物は現在もある。
この階段も
裏側に回ればちゃんと見える。
映画の車窓でもう少し進んだシーン
YouTubeで見つけた画像
見えるベランダが同じ。
そしてもう一つ
緑で囲った部分。
これは近鉄南大阪線の橋脚
全体的にはこんな感じ
ライオンズマンションを過ぎて直ぐの車窓
同じ場所のYouTube画像
ということで天王寺駅から乗車していることがわかる。
検証?A
後半の車窓シーン。
場所は阪和線の鳳駅~富木駅の区間
余談だがこの場所に来るまでには途中
あの教科書にも載っている有名な「仁徳天皇陵」の
横を通り過ぎている。
まずはココ
現在の風景
場所は鳳駅を過ぎた後の車庫横
そしてもうひとつが非常に特徴的
この壁は
ここJR富木アパート7号棟
その直前のJR富木アパート6号棟も決定的。
現在
比較
最後車内では
「次は熊取」と言っている。
音声と映像はずれている可能性も…
そしてその後
和歌山駅到着のシーンとなる。
わずか約40秒の車中シーンではあるが
本物のロードムービーであることがわかった。
出典:YAHOO!地図
元々好きな作品であったが
これを踏まえ改めて観てみると
更に面白く観ることができた。
最後のシーンも感動も一入である。
おしまい