解明!光陽商事

2010/1/19

「解明!光陽商事。」  光陽商事

昨年末より悩みに悩んでいた「光陽商事」の所在地が遂に分かった。


昨年末というより、もっと以前から探してはいたのだが

シリーズ最後の方でのロケ地ということもあって

かなり御気楽に考えて「その気になれば直ぐに見つかる」と

変な自信を抱いていた。


そしてその後その気になってようやく探し始めたのだが

これが結構大苦戦!全く見つからないのである。


かなり焦った。


よくよく考えてみればシリーズ最後といっても

『光陽商事』の登場作品は47、48作なので

1994年頃と考えたとしてももう15年以上も経過しているのである。


焦ってくるとその根本さえも疑わしく感じ始め

「本当に浅草なのだろうか?」と疑念まで生じてくる始末。


もう一度最初から冷静に考えてみることにした。


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『光陽商事株式会社』


46作で就職活動に疲れきった満男が、

47作でどうにか就職できた浅草にある靴の卸会社『光陽商事株式会社』

浅草にある会社という設定なので

その時のその場所の雰囲気を大切にする山田監督ならば

必ず実際の浅草で撮影していたに違いないと思い

ネットでキーワード検索を色々と試してみた。




色んなキーワードで検索してみたが

これと言った成果は得られず。。。




ならば映像の中に何かヒントは??


もう一度作品を見直してみる。




↓このシーンの○印の中にある電柱看板。


『STOCK ストック小島』



会社名である。


早速調べてみる。





商号 株式会社 ストック小島

創業 昭和4年3月1日

設立年月日 昭和22年5月31日

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所在地 東京都台東区浅草5-40-11



キタ━(゚∀゚)━!





浅草!!




やはり浅草なのである。

満男の会社は設定通り浅草で間違いないのである!!



次にこの映像。

ちょっと拡大。

ポストがあり街路樹があり

そして向こうの方には交差点らしきガードレールがある。

映像を見ていると結構車の交通量も多い。

かなり大き目の交差点に見える。


次にこの映像。

そして同じく拡大。

「・・・信用金庫」の看板に

三方向が示せる矢印信号機。


浅草でもかなりの大通りと考えられる。



これだけの目印があれば直ぐにわかる!!


早速「ポスト」、「・・・信用金庫」、「交差点」でググってみた。



「・・・信用金庫」からでは特定できず。

さすがにこの激動の15年は信用金庫をも飲み込んでしまったのか・・・



「ポスト」「交差点」から考えてみる。




非常に疑わしき場所発見!

かなり濃厚であるが確たる証拠がない。


「・・・信用金庫」がない。

当然「光陽商事」もない。



やはり現地で聞き込みしかないのか・・・

何か遠く離れていても確認できる方法は?

1994年にタイムスリップする方法はないのか?




自宅に篭って考える日々が続く。

ネットで調べても当時の地図は出てこない。




・・・フッと思った。




「そうだ古い住宅地図があれば・・・」




場所がほぼ特定できているので後は確認のみ。



「・・・信用金庫」がこの場所にあれば間違いないはず!


ネットで調べてみる。



発見!

近隣の図書館で住宅地図所蔵!!


しかも1994年版!!


カァ~、大興奮!!!

真夜中に小躍り!


興奮を抑えながら就寝。

次回の公休日に備える。


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そしてそして本日!!


仕事は休み!!


いざ図書館へ!!!!





ばぁ~ん!

ごらん頂きたい!



↓こちらが2007年の地図。いわば現在!疑わしき場所の拡大である。

この青色部分に「・・・信用金庫」と

赤色部分に「光陽商事」と思しき建物があれば・・・


多分映画用に「光陽商事」という看板にしているので

きっと大元も「・・・商事株式会社」という看板だったのではないかと推測。



ドキドキしながらページをめくる・・・


キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!


↓こちらが1994年の地図。

な、なんとぉ~!!!!

まんまである。



「光陽商事」は、な、何と映画のためだけの会社ではなく

実在した会社だったのである。


驚きである。

思わぬ発見である!!


さすがに今回の地図は寒気がするほどドンピシャで

本気で喜んだ。



しばらく悩んでモヤモヤしていたが

これで気分もスーッとした。

終わってしまえば簡単なことではあるが

この結果には大満足であある。


あとは現地に行って現場の写真を撮影したいと思う。

遂にその所在地が分かった光陽商事だが

課題はまだ残っている。


それは現況の確認である。


その最後の課題をクリアすべく

本日休みを利用して浅草に出かけてみた。



現場に行かなければ分からないことも今回は発見できたので

ご紹介したいと思う。






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先ず「朝日信用金庫」の現在である。

映画で出てきた看板とオレンジ色のロゴマーク

現在も同じである。

そして「光陽商事」の現在である。

現在社名は変わってしまっているが

何と移動先は「朝日信用金庫」のそばである。


何かしらのご縁があるのだろうか。




そして今回の目的。

旧「光陽商事」の現在である。

ほんの少しポストの位置は移動しているようだ。

歩道もガードレールがなくなりかなりスッキリとしている。




何となく昔の雰囲気を残してはいるが・・・

できれば「光陽商事」の面影が少しでもあれば・・・



諦めかけていたその時、改めてビルを見上げてみた。




あっ!!


何と「光陽商事」はビルの下層部の外観は近代的になっているが

上層部は昔のままだったのである!!


看板こそ取り外されていたものの

ビルそのものは変わっていないのである!



感動である!!



これだけ周りの環境が変わり、整備されている中で

以前と変わらないその姿でいた「光陽商事」。






しばし感動でその場を動けなかった寅福であった。


そんな寅福を見る周囲の目はまたいつものように冷ややかなのであった。

前回ご報告の通り、無事「光陽商事」の現在が解明できたわけだが

もうひとつ解明できていない「光陽商事」が存在する。



そう、それは彰(あきら)さんご指摘のように第47作で登場する

「光陽商事」の屋上でのシーン・・・。


すまけいさん演じる光陽商事の専務さんと満男君が

会社の屋上で満男君の今後について会話するあのとても印象深いシーンである。


当然このシーンが撮影された場所は外壁からも分かるように

今回判明したビルとはまるで違う。


そこで・・・


当然のことながらこちらの撮影場所も今回は探してみた!

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このビルについては映像の中に多くのヒントが出ているので

探すのにはそれほどの苦労はなかった。


注目すべきはすまけいさんの肩越しに見える

浅草寺の本堂の屋根と五重塔の見え方である。


この見え方で右にある茶色のビルと左にある白い外階段のあるビルの

丁度真ん中の位置で、その延長線上を探すと大体特定できる。


まず右にある茶色のビル。


それがこちらのビルである。

そして左の白いビルがこちらである。

この2つの間の延長線上にあるビルがこちらである。

当然このビルの屋上に上がらせて頂ければ一番確認はできるのだが

そこは小心者の私である。。。




残念ながら無理!




でももし仮に屋上に上ることができたとしても

今はこのビルの直ぐ隣に高層マンションが建ってしまい

映画のような風景を望むことは現在は不可能である。



もし同じようなアングルを望むのならその高層マンションを上るしかないが

不法侵入で捕まりたくはないので今回は諦めた。


(行動自体がかなり不振人物!)


でもどうしても今回の場所が正しいことを立証したくて

少々冒険をしてみた。


その確証となる写真を見ていただこう。




こちらである。


ちょっと見た目はまるで違うように見えるが、

よ~く見ていただきたい。


決死の覚悟で(少々大袈裟・・・)撮影した写真なので

広い心でよ~く見ていただきたいのだが映画と共通する部分がチョロチョロとある。


残念ながら撮影した場所が高さ不十分、そして本堂が改装中のため

一番の目印の五重塔が見えないという何とも中途半端な写真ではあるが

間違いなくこの大屋根の向こうに五重塔はある。

共通する建物として一番良く分かるのはこのシーンでの映像。

すまけいさんの向こうにとんがった建物がうっすらと見える。

この建物は今回撮影した写真の中央にしっかりと確認できる。

そして満男君のこの場面で出てくるビル郡。

画面左側にある柵に囲まれた給水タンクに注目していただきたい。

そして今回その方向であろう方向に向けて撮った写真がこちらである。

画面中央やや右側にその柵に囲まれた給水タンクが確認できる。

間違いない!

やはりこのビルである!

そして満男君が眺めていたのがこちら側からである。

できれば本堂の改修していない完璧な写真が撮れればよかったが

今回撮影できたこの写真は奇跡の1枚なので

どうかこちらでご勘弁いただきたい。

これにて、「光陽商事」コンプリートである。