倍賞千恵子コンサート

2008/10/11

「倍賞千恵子コンサート」  イベント・コンサート

  「倍賞千恵子コンサート」  

~深呼吸したら思い出した~


昨年、初めて倍賞さんのコンサートに行った。

その時のレポート。



■2007年12月11日(火)

場 所: なかのZEROホール

開 場: 18:00

開 演: 18:30 

入場料: 全席指定 5,500円 (税込)


初めての倍賞千恵子さんのコンサート。

嬉しかった。

嬉しすぎて道に迷った。

JR中野駅から真直ぐな道なのに迷った。

しかも会場についてからもさらに入り口を探して迷った。

そうとうな方向音痴である。


無事17:50分、会場に到着。

18:30分(開演のブザー)

予定通りコンサートは始まった。

ゆっくりと上がる緞帳。

会場から大きな拍手。

薄暗い舞台の上には一台のピアノが。

その横に倍賞さんは立っていた。


ピンスポットが倍賞さんを照らし出す。


倍賞さん: 「こんばんは」


「ようこそ来て下さいました。倍賞千恵子でございます。」

「沢山の拍手ありがとうございました。親戚でもないのに・・・ねぇ~。」


会場:(笑)


倍賞さん: 「でもねぇ~、親戚、家族も同然ですよね。ずーっと私を見ていて下さった皆さんですから。そこで今日は家族、そして日本、ふるさとを考えながら心温まるコンサートを皆さんにお届けできたらなぁー、そんな思っております。どうぞよろしくお願いしまーす。」


会場:(拍手)


倍賞さん: 「それでは今日ピアノを弾いてくださる方をご紹介しましょう。作曲家の小六禮次郎さんです。」




小六禮次郎さんと倍賞さんは本当のご夫婦。

小六禮次郎さん、NHKの大河ドラマ「功名が辻」も作曲している。

そして名曲(?)「さわやかサワデ~」のCMとその幅の広さに驚き!



そしてオープニングは「ペチカ」から

小六禮次郎さんの静かなピアノで始まった・・・。



今回倍賞さんが唄った全曲は次の通り。


1.ペチカ

2.白い花の咲く頃

3.リンゴの歌

4.みかんの花咲く丘

5.里の秋

6.カナリア

7.月の砂漠

8.赤いくつ

9.ふるさと

10.オホーツクの舟唄 (知床旅情)

11.世界の約束(ハウルの動く城)

12.いらっしゃい

13.冬の旅

14.さくらのバラード

15.おはなはんの歌

16.さよならはダンスの後に

17.瞳とじれば

18.下町の太陽

(アンコール)

19.忘れな草をあなたに

20.赤とんぼ





倍賞さん、黒いドレスに赤のイヤリングと指輪。




舞台の上にはピアノのみ。

背景はライトで色んな情景を照らし出す。





とてもシンプルで倍賞さんのあのきれいな歌声にとても集中できる

舞台内容だったと思う。






コンサートの中身は合田道人さんの著書「童謡の謎」から色んな引用で構成されている。


りんご、みかんの話


カナリヤの話


赤い靴の話・・・




その合田さんの言葉から・・・

「彼女のスタートは童謡歌手である。日本が誇る名女優、名歌手である彼女がその原点を見つめながら日本の美しさ、素朴なメロディーに新たな息吹をかけるのだ。だがそれは彼女にとっての原点であると同時に聴く人々にとっての原点でもある。だっておそらくどの世代の人でもはじめて憶え歌った歌は童謡なのだから・・・。」




倍賞さん自身のお話も多い。



映画「家族」の話


映画「遥かなる山の呼び声」の話



そして

やっぱり

映画「男はつらいよ」の話・・・。







倍賞さん、たまにおどけてみたりして・・・

とってもお茶目なチャーミングな雰囲気いっぱい。


失礼な話だが、遠目に見ていると

まったく「さくら」さん。昔のまま。


「さくらのバラード」。

この曲を歌いだす前の倍賞さんのMC部分では小六禮次郎さんが

静かに「男はつらいよ」をピアノで弾いていた。

これがまた胸にググッっと来る!!



倍賞さん: 「沢山いろんなことを教えて頂きました。でもそれは芸能界でやっていく事ではなく人間として大切なことですね。そう・・・「愛」とか「思いやり」・・・。それを教えてくれた人なんだなぁって。今そんな風に思っています。」


「♪江戸川に雨が降る~・・・」

曲が始まった。

ジーーーンときた。


感激!!渥美さんが感じられた。良かった。


「さくらのバラード」は普通にCDで聴いていてもウルウル来るが、

やっぱり倍賞さんの生歌はドーーーンと胸に来ちゃう。


背景のスクリーンは夕焼けのような色合い。


やがてその夕焼け空に赤い大きな夕日を模ったかのようなライティングが現れる。


歌はクライマックスを迎える。


何だかその夕日は丸い形から四角い形になっていったように思えた。


そう・・・。


その夕日の形が次第に「寅さん」の顔に見えてくる。


しかもとっても笑顔で。


さくらに微笑みかけているように。


これにはドドォォーーーン!!ときた。


危うく嗚咽を上げて泣くところだった。(危ない、危ない。。。)


そして頬を伝い流れる涙を周りの人に覚られぬようにそっと手の甲で拭った・・・。


とってもとっても「寅さん」を感じた瞬間だった。


この瞬間を体験できただけでも本当に行って良かったと思う。








お2人の掛け合いも楽しく、とっても息の合ったやり取りで会場も大笑いのMCだった。


後半はヒット曲が続き会場も大いに盛り上がり、ホントーーーーに良いひと時であった。





アンコールで2曲、ハンドベルもご披露されコンサートは終わった。






お2人が舞台からいなくなり拍手をして余韻に浸っている中、


周りの方々はさっさと帰り支度。


慣れてるなぁ~っと思った。


これがまた早い!

来る時は皆ゆっくりなのになぜ帰りはそんなに早い???恐るべし!!


ちなみに会場の平均年齢はきっと高かったと思う。

男女比は6:4で女性が多かったと思う。

これはまた行きたい。


私は本来コンサートは苦手である。


そんな私が再び行きたくなる。


「ホッ」とする時間。


倍賞さんの歌声は昔から変わらぬ透明感でいっぱい。


迷っている方は是非、是非、是非~~~!!!どうぞ!!!!