大船へ

2008/10/20

「大船へ」  大船

大船


これまた映画「男はつらいよ」を語るには外せない街。


大船には以前競馬場があったらしいのだが、

1936年その跡地に松竹の撮影所が蒲田から移り

松竹大船撮影所

この大船に誕生したのである。


数々の名画がここで生まれ世に贈り出されていった。


「男はつらいよ」もそのひとつである。


1995年には松竹大船撮影所の一部にテーマパーク

「鎌倉シネマワールド」が開設されたりと

華やかな時代も過ごしたが

残念ながら惜しまれながらも2000年に

撮影所など全てが閉鎖され

現在では鎌倉女子大学大船キャンパスになっている。




この歴史的にも重要な場所大船

今回初めて行く事ができた。


先ずは現在の大船撮影所跡の状況である。


今では巨大ショッピングセンターが私たちを迎えてくれる。


この2つのショッピングセンターの間の道を進んでいくと

「鎌倉女子大」の門が見えてくる。

その門手前を左に曲がり校舎に沿って歩いていく。

少々時代を感じるようなものが所々にある。

夕暮れ時なので薄暗さも手伝ってたとは思うが

ちょっと寂しげな散歩道である。


そこをずっと奥に進んで行くとお目当ての物が見つかる。


寅さんモニュメントである。

やっと会えた様な気分である。


ここは話には聞いていたが実際に見てみると

予想以上の感動がこみ上げてきた。

モニュメントの下にはこれを製作するための費用の一部を提供された

当時のファンクラブの方々のお名前が刻印されていた。

(赤丸は映画関係の方やご出演された方のお名前に付いていた。)

ここに自分の名前が無い事がとても悲しく思えた。


長い歳月の経過により一部ペイントが剥がれていた。


タイルの方は無事である。

しっかりと読める。

(左から監督・さくら・博・満男・おばちゃん・おいちゃん)


寅さんの隣は「美空ひばり」である。

ここに来れば寅さんに会える。


ここで会える寅さんは撮影所の寅さんである。


ここで渥美さんが寝転びながら台本を読んでいたのだろうか。

はたまたマドンナで出演される方を和ませていたのだろうか。


色んな想いを巡らせる。


不思議な空間である。


時を越えた何かを感じる。


寅さんが優しく語りかけてくれる。

「またいつでも来な!」