落穂集(前編)第十巻
落穂集は江戸時代中期、大道寺友山が著したもので、前編として15巻からなる徳川家康の生誕から大坂夏の陣の終わり迄の記録である。
慶長三年豊臣秀吉の遺言により政権は五大老の徳川家康、前田利家、毛利輝元、浮田秀家、上杉景勝及び五奉行の浅野長政、石田三成、増田長盛、長束正家、前田玄以に託される。 幼少の秀頼の代理として家康が政権トップになるが、家康対石田を中心とする外大老、奉行の対立が先鋭化し、慶長五年九月の関ヶ原決戦で家康の東軍勝利で決着する。
第十巻は慶長五年春、家康が上杉景勝の謀反を成敗すると言う事で関東へ出軍するが、その留守を狙い石田派が決起し、家康が預かっていた伏見城を攻めるところから始まり、伏見城の戦いから岐阜城の戦い更にに関ヶ原戦前夜迄の事である。
尚 当会員HP大船庵に落穂集前15巻の翻刻、現代文訳註が掲載されている。