芭蕉翁発句集
ここでは江戸時代寛政元(1789)年に再版で出版された板本を読む。 序文にある様に初版は安永五(1776)年頃と思われる。 作者は芭蕉の研究家の蝶夢で、芭蕉の弟子達により伝えられた句を春夏秋冬に分類して整理してある。 松尾芭蕉(1644-1694)は元禄期に活躍した俳人で俳聖と言われ記録に残る俳句は1000を超えるといわれるが、この句集で630余を載せる。 多くの弟子を持ち、蕉門十哲といわれる高弟を初め、地方にも多くの弟子を持った。 弟子達が師の句として多くの書に残しているのを整理して出版したのがこの芭蕉発句集である。 今回は序文と夏の句を読む。