投稿日: Aug 04, 2015 9:18:20 AM
van Knippenberg, D., Lossie, N. & Wilke, H.
In-group prototypicality and persuasion: Determinants of heuristic and systematic message processing
British Journal of Social Psychology, 33, 289–300
ヘッドライン: 事前情報があると内集団規範の典型性がヒューリスティックに態度に影響する
【要約】 自己カテゴリ理論(Turner, Hogg, Oakes, Reicher & Wetherell, 1987)は、社会的集団との同一視は内集団の規範に同調する傾向を示すと主張する。この主張に基づき、本研究はどの程度内集団の説得的コミュニケーションが内集団の規範、つまり典型性を知覚し、態度に影響するのについて検討する。態度は、典型的なメッセージを提示された時の方がより影響されると予測された。さらに、典型性がシステマティック処理を引き起し、ヒューリスティック手がかりとしても機能することを主張する。システマティック処理が引き起こされるかどうかは、ヒューリスティック処理を可能にする手がかが利用できるかどうかによると仮説を立てた。実験デザインは内集団の説得メッセージの典型性の有無であった。その典型性の条件の半分は、メッセージを提示する前に、情報源の主張を提示した(ヒューリスティックプロセスが利用できる状態)。さらに、論拠(強/弱)と説得メッセージの主張する内容は実験的に操作された。典型性は、内集団の規範を引き起こし、それは事前情報がない場合のみシステマティック処理を引き起こすと予測した。結果はこれらの予測を支持した。