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投稿日: Feb 16, 2016 7:36:59 AM

Rast, D. E. III, Hogg, M. A., & Tomory, J. J. (2015).

Prototypical Leaders Do Not Always Get Our Support: Impact of Self-Uncertainty and Need for Cognition.

Self and Identity, 14(2), 135-146. DOI: 10.1080/15298868.2014.964755.

ヘッドライン:認知欲求が高い時には,自己不確実性による典型的なリーダー選好の効果が弱まる。

【要約】 リーダーシップ研究において,社会的アイデンティティ理論によると,フォロワーは典型的なリーダーを非典型的なリーダーよりも好むという。本研究は不確実-アイデンティティ理論(uncertainty–identity theory)に基づき,自己不確実性(self-uncertainty)と認知欲求の相互作用が典型的なリーダー選好に影響することを主張する。大学生参加者(N = 100)は,まず自己不確実性と認知欲求の項目に回答し,その後,典型的or非典型的な学生リーダーについて評価した。本研究は自己不確実性は認知負荷と関連することから,認知欲求が低い参加者は,不確実性によってリーダーシップヒューリスティックとして典型性を使うと予測した。つまり,典型的なリーダーが好まれると予測した。一方で,認知欲求が高い参加者はヒューリスティックとして典型性を使わないと予測される。つまり,不確実性はリーダーシップ選好を弱めると予測した。これらの仮説は支持され,認知欲求が低い時には自己不確実性がリーダーの典型性選好を強める一方で,認知欲求が高い場合にはこの選好が弱まった。