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投稿日: Jul 24, 2014 1:25:2 AM

Hackel, L. M., Looser, C. E. & Van Bavel, J. J.(2014).

Group membership alters the threshold for mind perception: The role of social identity, collective identification, and intergroup threat

Journal of Experimental Social Psychology, 52, 15-23.

ヘッドライン:外集団の方が内集団よりも顔知覚における心の知覚の閾値が低い。

【要約】ヒトの顔は社会的エージェントの表出の手掛かりとして使われ、他者の考えや心的状態を特定する能力は、社会的相互作用の中の中心的な役割をする。本研究では、心の知覚における人の傾向が社会的集団のメンバーシップによって結び付けられることを示す。特に、本研究では異なる社会集団の特定がどのように心の知覚の閾値に影響するかを示す。3つの研究で、参加者は人から人形へと変わる顔を評定した。これらの顔は、内集団もしくは外集団のメンバーとして説明された。参加者は最小集団(実験1)と現実世界の集団(実験2)の両方で、外集団の顔の心の知覚の閾値がより高かった。言い換えると、外集団メンバーは心を持っていると知覚される内集団のメンバーよりも求められる。この心の知覚における集団間のバイアスは集団の同一視によって、関わっている。高く認識された集団メンバーは、内集団と比較して外集団の心の閾値が最も高い。その一方で、脅威として他政党を知覚した民主党と共和党は、外集団の心の知覚の閾値が低くなっていた(実験3)。これらの実験は、心の知覚が社会的アイデンティティや外集団の脅威といった関連のある文脈的情報が他者の考えの表出の信号といった物理的特徴の解釈を変化させることが示された。心の知覚・脱人間化、集団間関係への示唆が議論された。