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投稿日: Feb 08, 2016 9:16:56 AM

Schneider, I. K., van Harreveld, F., Rotteveel, M., Topolinski, S., van der Pligt, J., Schwarz, N., & Koole, S. L. (2015).

The path of ambivalence: tracing the pull of opposing evaluations using mouse trajectories.

Frontiers in psychology, 6, Article 996. doi:10.3389/fpsyg.2015.00996

ヘッドライン:マウスの軌跡を使ったアンビバレンスの新しい測定方法。

【要約】 アンビバレンスは,選択肢の間で悩むときによく経験する,反対の評価に対する心理的葛藤のことをいう。反応時間や自己報告式といった結果に焦点を当てた測定方法では,このアンビバレンスのダイナミックな側面を捉えることが難しい。アンビバレンスのより詳細を明らかにするために,本研究ではダイナミックなシステムの研究に基づき「引っぱられる動き(pull)」を指標として用いて,アンビバレンスを測定する。異なる材料を使った3つの実験では,本研究では態度対象に対して,ネガティブかポジティブかどちらかの評価を行う時のマウスの動きを測定した。参加者がアンビバレンスな態度対象を評価する時,一価の態度対象を評価する時よりも,参加者のマウスの軌跡は評価したほうとは反対の選択肢の方へより引き寄せられていた。これは,参加者は2つの評価の間で葛藤が生じたことを示す。本研究はこのアンビバレンスのダイナミックな測定法と反応時間や自己報告式の測定との関連を扱い,今後の研究への展開について議論する。