投稿日: Sep 15, 2015 7:13:23 AM
Chaiken, S. (1980)
Heuristic Versus Systematic Information Processing and the Use of Source Versus Message Cues in Persuasion.
Journal of Personality and Social Psychology, 39, 752-766.
ヘッドライン: ヒューリスティック・システマティックモデル
【要約】 実験1では、参加者は2つのトピックのうち関心のある1つのトピックについて、好ましい/好ましくない説得者から、6つ/2つの論拠が含まれた説得的メッセージを読んだ。関与が大きい参加者は、これからの実験セッションで、そのメッセージトピックについて議論すると予測した一方で、関与が小さい参加者は、読んだメッセージではない方の別のトピックで議論すると予測していた。関与が大きい参加者は、6つの論拠が提示された時に有意に態度変容量が増加していたが、関与が小さい参加者では、好ましい説得者の時に態度変容する一方で、論拠の数は影響しなかった。実験2では関与度が大きい参加者は、好ましい説得者から5つの論拠を提示された時に(好ましい説得者で論拠が1つの時よりも)有意に態度変容し、関与度が低い参加者は、好ましい説得者で論拠が1つしかない時に(好ましくない説得者で論拠が5つの時よりも)態度変容が生じた。これらの発見は、関与度が大きいことは、受け手にメッセージベースの認知が説得を媒介するという、システマティックな情報処理方略を引き起し、その一方で、関与度の低さは、受け手に単純な意思決定ルールが説得を媒介するというヒューリスティックな情報処理方略が用いられやすくなるという仮説を支持する。内容媒介(vs. ソース媒介)の態度変容が、より持続するという仮説も支持した。