慶安御触書

慶安御触書

慶安御触書は明治になってから幕法を編纂した徳川禁令考に武家諸法度やその他法律と共に取り込まれた為、幕法と考えられていた。 現在の研究ではこれは幕法ではなく、一部の藩で出版された百姓の心構えを説いたものという説が一般的である。 甲府藩で元禄の頃書かれたものが、美濃国岩村藩で江戸後期(文政年間)に出版され、これが各地に広がったといわれる。 内容から見ても幕府の法度というより経世書の様に見える。 教材の板本は岩村藩で発行されたものと言われているが、あとがきでは慶安御触書の原本そのものが実在しない事を匂わせている。