Post date: Feb 9, 2012 3:56:12 PM
● DHCP機能
LAN内で使うIPアドレスはプライベートIPアドレスの範囲内で自由にセットして良いが、1台1台に手作業でセットアップして行くのはとても大変な仕事となる。そこで、自動的にIPアドレスをセットする仕組みがある。
この仕組みがDHCPと呼ばれるもので、今最も広く利用されている。
DHCPはIPアドレスを発行して各機材に通達するDHCPサーバーとサーバーによって発行されたIPアドレスを受け取って機材にIPアドレスをセットするDHCPクライアントと言う二つのプログラムにより仕組み作られている。
DHCPサーバー(プログラム)は殆どの家庭内LANではルーターの中で動作している。DHCPクライアント(プログラム)はそれぞれのパソコン、ゲーム機、機材の中で動いている。つまり、大方の家庭内LANではルーターがIPアドレスを発行してパソコンやその他の機材がそれを受け取りセットする仕組みとなっている。
皆がルーターを購入すると、DHCPサーバー設定が「オン」になっていてあらかじめメーカーがセットしたアドレスを発行してくれる。例えば、A社のルーターは自分のIPアドレスを192.168.11.1とし、繋いだパソコンや機材で動いているDHCPクライアント(プログラム)にたいして192.168.11.2以降のアドレスを順次発行していく。
こうして192.168.11.xxxというアドレスのLANが自動的に構築される。
ちなみにルーターの設定変更ツールを使ってDHCPサーバーの設定を変更すれば自分に都合のよいIPアドレスに設定を変更できる。
この機能の利点は設定の作業を自動で行えること、Lanケーブルを繋いですぐ使える状態にできること。
欠点は、各機材のアドレスを固定できないことなど(夫々の機器に振ったIPアドレスが変わったりする)。
● 手動設定(固定IPアドレス)
LANの設定について十分な知識があれば夫々の機器に手動でIPアドレスを設定することもできる。
手動設定の利点は、各機器に振ったアドレスが変化しないこと。自分ですべてのアドレスを管理出来ることにある。
欠点は接続にかかる作業が必要なこと。ある程度の知識が必要なこと。
● 意外と便利な混在型
両方の利点を生かして混在させる方法もある。
ある機材には決まったIPアドレスを手動で設定し、その他の機材にはDHCP機能を利用するといった設定も出来る。要は複数の機材に同じIPアドレスがセットされないようにすれば良いのである。
例えば試しに192168.2.xxx のアドレスを持つLANを組んでみよう。設定は以下のようにすることが出来る。
まあ大抵ルータはわかりやすく1を振ろう。別に他意はない。
ルーター 192.168.2.1
10とか50とかの分かり易い数字で固定IPアドレスを設定してみる。(これも他意はない)
プリンタを共有したいパソコン 192.168.2.50
ネットワーク接続ハードディスク(NAS等) 192.168.2.10
各機器に手動でIPアドレスを設定しておく。(設定の方法は後ほど機会があれば勉強する。)
その他の機材はDHCPサーバーから192.168.2.100以降の番号を順次設定する。
LANにDHCPクライアント機能を持った機器をつなぐと(ほとんどのネットワーク機器がその機能を持っている)100以降の番号が自動的に振りあてられるので、IPアドレスがダブらないのが解るだろう。
【覚えておこう】
● DHCP機能を使えばIPアドレスは自動的に振りあてられる。また、その設定はDHCPサーバー機能を持った機器の設定変更で変えることができる。
● LANに接続する各機器に固定IPアドレスを手動で設定することもできる。
● 手動であれ、DHCP機能を使ったのであれ、LAN内に同じIPアドレスを持つ複数の機器があってはならない。
補足
上の例でIPアドレスを192.169.2までは同じにセットしとかないと繋がらないのはネットマスクの設定によると理解しているだろうか?