星山(ほしがせん)、櫃ヶ山(ひつがせん)     雨の縦走路

岡山県  星山1,030m、櫃ヶ山954m、五輪山980m、扇山943m  2016年11月6日

(星山、櫃ヶ山)中国百名山

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4日目は、車で向かう途中で雨が降り出す。前日の天気予報は曇だったから、予想外。小雨くらいだろう、そのうち止むかも、と思ったが、止まない。星山の駐車場に入り、少し悩むが、よく整備されているようなので、完全武装して出かける。櫃ヶ山まで行くかは、星山で決めよう。

結局、雨は小雨程度で、風もそれほどではなかったが、終盤を除き、ほとんど視界なしの旅となった。

星山までが意外に長く、まず前山に行き、いったん下って登りかえし、ようやく星山頂上。細長い頂上で、一等三角点に方位盤が二つあり、見えない山を想像してみる。

雨も止みそうだ、星山から櫃ヶ山まで180分とあるが、そんなにかかるまい、と元気に縦走路に進む。それにしても憂鬱になるほどの下り。植林の中のやや暗い道は歩きやすく、ダイトレを思い出す。

そして、いよいよ登り返し。最初のピークには扇山943mの頂上標識。ここは、帰りに三角点があるはず、と探し、笹薮の中に四等三角点を発見。

小さなピークのアップダウンの後、五輪山。980mは縦走路中の最高地点。その後、笹の刈り払いの下りで2度ほど滑るが、手をついた程度。

そしてようやく櫃ヶ山に到着。ここも細長い頂上で、三等三角点に竜頭の滝周回コースの案内、それに立派な石造りの頂上標識。

通常、このくらいの雨でも草で靴が濡れ、レイングローブも草木を掴んだりしてびしょ濡れになることが多いが、この日は右靴に少し水が入った程度で、レイングローブも最後までびしょ濡れにはならなかった。それだけ道が整備されていたということだ。ダイトレみたいに良い縦走路に感謝。

星山に戻ったあたりでガスが晴れだし、星山から樹間に扇山、前山の稜線から星山、更に櫃ヶ山も見ることができた。星山までで下山していたら見れなかった。縦走し、午後遅くまでいたから見れた、星山と櫃ヶ山の姿だった。

星山は穏やかな里山。櫃ヶ山は思ったよりも鋭角で、穏やかな稜線の下に急斜面があるようだ。登山口間近にある分岐をビジターセンター側に下ってみる。

雨の縦走路だったが、整備された道でびしょ濡れにはならず、終盤で少し晴れて山の姿を見ることもできた。霧でややぼやけた紅葉。雨に濡れた小さな花。扇山で四等三角点を見つけたのは旅のオマケ。思い出に残る山旅。

 星山・・・・・縦走終盤に霧が晴れ、見ることができた。穏やかな里山
 櫃ヶ山・・・・・これも縦走終盤に見た姿。思ったよりも鋭角で、穏やかな稜線の下に急斜面があるようだ。
 霧でややぼやけた紅葉(ウリハダカエデ?)
 黄葉(クロモジ?)
 雨に濡れたアキノキリンソウ
 扇山の四等三角点
  7:11 駐車場発  8:06 前山  8:42 星山・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・星山まで1時間31分  9:27 扇山10:30 五輪山11:15 櫃ヶ山・・・・・・・・・・・・・・・・・・登り4時間4分11:22 櫃ヶ山12:10 五輪山13:10 扇山14:32 星山15:50 駐車場・・・・・・・・・・・・・・・・・・往復8時間39分

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この日は前日までよりも早めに、暗いうちに出る。車で走っているうちに雨が降ってくる。前日の天気予報は曇だったから、予想外。小雨くらいだろう、そのうち止むかも、と思ったが、止まない。ヘッドランプで星山の案内を見つけ、登っていくうちに明るくなってきた。時々本降りとなり、どうしようかと思ったが、かわりに登れる山もなし。天気予報を見ようとしたが、電波が範囲外になっている(麓で確認すべきだった)。星山の駐車場に入り、少し悩むが、よく整備されているようなので、完全武装して出かける。櫃ヶ山まで行くかは、星山で決めよう。

結局、雨は小雨程度で、風もそれほどではなかったが、終盤を除き、ほとんど視界なしの旅となった。駐車場は土だが車道は広い舗装路。「勝山 うつくしい森案合図」というのがある。舗装路を少し上った先に東口登山口。丘を一つ越え、登り返したところに分岐。左の前山というのに行ってみる。笹の切り分けの先に林になったピークがあり、木の幹に頂上標識。視界はなし。その先に道はなく、引き返す。コルまで下ると西口との分岐があり、そこから登り返し。星山までは思ったよりも遠い。展望のためと思われる大きな岩があったが、どうせガスで見えないので寄らず。

細長い星山頂上につく。展望はないが、一等三角点。方位盤が二つもあり、周囲を見れないのが残念。見えない山を想像してみる。雨はたいしたことなさそうなので縦走路に向かう。標識に櫃ヶ山まで180分(3時間)とあるが、そんなにかかるまい。北西にある970m峰とのコルまで下り、北の968m峰の手前を北東にトラバースしていく。植林の中の暗い道で下草もなく、雨風もなし。ダイトレのように歩きやすい。

おだやかな道から登り返しとなり、笹の切り分けを数回アップダウンした緩い最初のピークには扇山943mの頂上標識。ここは、帰りに三角点があるはず、と探し、笹薮の中に四等三角点を発見。登り返した946m峰には古いルート図があり、扇山と五輪山が記載されていた。やむと思っていた雨はやまず、時々降ってくるが、グローブの指先まで濡れることはなく、靴も右足に少し水がしみた程度。濡れたところが風でどんどん乾いていく。緩いアップダウンの先の五輪山は980mで縦走路中の最高地点。北西側以外は開けているので、見えないのが残念。959m峰から下ったコルに竜頭の滝への分岐表示。登り返したピークには櫃ヶ山まであと245mの表示。タフを上に向けて撮ったらレンズに雨粒がついてしまい、ティッシュで拭く。雨だとこれが面倒。

そして、これまた細長い、周囲が開けた櫃ヶ山頂上に到着。三等三角点。R313から竜頭の滝に寄る周回コースの案内標識。そして立派な石造りの頂上標識。

さあ、帰ろう。濡れた笹の切り分け道は滑りやすいが、五輪山と櫃ヶ山の間の往路で2度ほど滑り、手をついた。帰りにそのときの跡を見る。止まると思った黒土がずり落ちている。通常、このくらいの雨でも草で靴が濡れ、レイングローブも草木を掴んだりしてびしょ濡れになることが多いが、この日は右靴に少し水が入った程度で、レイングローブも最後までびしょ濡れにはならなかった。それだけ道が整備されていたということだ。ダイトレみたいに良い縦走路に感謝。

扇山でザックを下ろし、休憩。立ったままでバナナを食べる。扇山を出て、ふと、三角点がGPSに出ているのに、現物を見ていないことに気づき、引き返す。扇山頂上にはしかし、三角点は見当たらない。笹薮の中をかき回し、最初に「大切にしましょう三角点」の白棒を発見、その近くに四等三角点があった。金属製の三角点。レイングローブを濡らしたくないので、周囲の笹をふんづけて均しておく。こんなに道が整備されているのに、三角点を放置するとは、気をつけてほしいところだが、四等三角点だからか。

植林のコルから星山に登り返していくと霧が晴れてきて、北にある970m峰が草紅葉で見えている。行く手の星山も、もう頂上だが、見えている。そして右下(南)には前山。その稜線に笹の切り分けの道がくっきりついている。星山頂上からも視界がよくなっており、北東の樹幹に見えているのは櫃ヶ山に違いないと思ったが、ずいぶん近いので、どうやら扇山のようだ。展望岩に乗り、周囲を撮影。さっきのが前山だったというのはこのときわかる。東の黒いシルエットは泉山と思ったが、三坂山のようだ(houshizaki氏のブログで確認)。

前山分岐に登り返し、東口に下る途中、背後に姿を現した星山、それに櫃ヶ山を見ることができた。幸運。星山までで下山していたら見れなかった。縦走し、午後遅くまでいたから見れた、星山と櫃ヶ山の姿だった。登山口の近くの丘に、誕生記念、還暦記念の白杭が立ててあった。何年か毎に来ているのだろうか。登山口直前の分岐をビジターセンターに降りてみる。立派な建物が建っていて、少し離れたところにトイレがあった。雨の縦走だったが、最後に少し山が見え、悪くない旅だった。

真賀温泉というのは崖の中腹に建っていて、階段を登っていく。家族風呂や混浴風呂が高く、男女別の風呂は狭く、150円。よってシャワーもシャンプーも石鹸もなし。マイシャンプーで頭を洗い、マイボディソープで体を洗う。

雨の縦走路だったが、整備された道でびしょ濡れにはならず、終盤で少し晴れて山の姿を見ることもできた。霧でややぼやけた紅葉。雨に濡れた小さな花。扇山で四等三角点を見つけたのは旅のオマケ。思い出に残る山旅。

黄色い花(コナスビ?)

前山頂上

オヤマノリンドウ

黄葉1(ブナ?)

星山頂上・・・・・一等三角点に二つの方位盤があった

星山頂上の方位盤の一つ・・・・・山が浮かび上がって見える

扇山頂上・・・・・頂上標識の右奥の笹ヤブの中に四等三角点を発見

扇山の四等三角点

雨に濡れたアキノキリンソウ

黄葉2(ウリハダカエデ?)

五輪山頂上・・・・・縦走路の最高地点980m

櫃ヶ山頂上・・・・・立派な石造りの頂上標識に三等三角点

前山・・・・・縦走終盤、星山に登り返すあたりから見えていた峰は前山だった

扇山・・・・・星山頂上の樹間に見えていたのは扇山だったようだ

紅葉3(ウリハダカエデ?)

黄葉4(クロモジ?)

星山・・・・・縦走の終盤、前山の稜線で、霧が晴れて星山が現われた

星山は穏やかな里山。

三坂山

櫃ヶ山・・・・・縦走の最終盤に見えていた鋭鋒は櫃ヶ山だった。

櫃ヶ山は思ったよりも鋭角で、穏やかな稜線の下に急斜面があるようだ。

ビジターセンター・・・・・登山口間近にある分岐をビジターセンター側に下ってみる。