戸来岳 十和田の不思議な伝承の山
仕事が終わった週末に
車に乗って山に出かける
遠くの手ごたえのある山もいいが
近場の里山にふらりと登りたい
東北百名山、青森110山、青森県の山
76
青森県 戸来岳(三ツ岳1,159m、大駒ヶ岳1,144m)
2005年5月28日
大駒ヶ岳と三ツ岳の二つを合わせて戸来岳といい、三ツ岳は十和田湖周辺で一番標高が高い。
大駒ヶ岳を越えると、残雪の三ツ岳が見えてくる。
「戸来」は「ヘブライ」に由来し、登山口の新郷村には「キリストの墓」があるなど、戸来岳にまつわる古くからの伝承がたくさんあるようだ。
尖がった三ツ岳とずんぐりした大駒ヶ岳の双耳は、遠くからでも見分けやすい景観になっている。
^^-^^-^^-^^-^^-^^-^^-^^-
大駒ヶ岳と三ツ岳の二つを合わせて戸来岳といい、三ツ岳は十和田湖周辺で一番標高が高い。この日は曇または曇後雨の天気予報だったので、登山は半ばあきらめ、疲れていたこともあって7:00頃家を出る。翌日の下調べくらいのつもり。久しぶりに田代岱側から八甲田を越えていく。雪がまだある前岳と雛岳は見えたが、赤倉や高田大岳はガスの中。雪がないとずいぶん感じが違う。奥入瀬をこえて新郷の方へ左折。十和田湖にもガス。十和利山登山口のところで秋田にいったん入るが、山菜採りの車が列をなしている。その先はすごく良い道で、だいぶ下まで降りてまた登る。新郷の公園に寄って登山口を確認。ゴーカートヤテニスコートもあるようだ。北東に残雪の大駒ヶ岳が見えている。これで登る気になる。少し戻って林道に入る。ずっと舗装された良い道。旗を立てた年輩団体の人たちが大勢歩いている。川沿に公園もあり、ハイキングコースのようだ。
大きな駐車場に先客3台。夫婦が出発していく。10:36、駐車場から歩き始めると、11:28に砂利道の林道に出て、再び登山道に上がる。少し行くと車が停まっており、林道をそのまま登るとここまで車で来れるようだ。少し行くと木々の間に大駒の姿が見えている。倒木を避けてゆくが、最近行った津軽の山とは大違いの良い道。よく整備されている。急坂になってから道端にこごみを見つけ、採っていく。ロープ場のところで老夫婦を追い越す。イチイというのはどれだろう。やがて頂上稜線に上がり、西に十和利山が見えるが、ガスで霞んでいる。十和田山や三ツ岳は見えない。笹の道をだいぶ行ったところが大駒ケ岳の頂上。戸来岳・大駒ヶ岳の頂上標識が置いてあった(現在は立て直されている)。三人組が休んでいる。真西に十和利山と十文字山が近い。大駒ヶ岳を越えると、残雪の三ツ岳が見えてくる。最初はガスに隠れていたがだんだん見えてくる。北東に別のピーク。十和田山から見えていたピークだろう。もうひとつあれば三つだが(もう一つはもっと北に低いのがあるようだ)。大駒ヶ岳と三ツ岳との間はかなりの下りの鞍部。完全に独立した二山と言った方がよい。二人が向こうからやってきた。
鞍部から登りかえすと途中に残雪。急なので踏み跡を辿って慎重に登る。13:44、三ツ岳頂上の手前に十和利山への分岐標識があったが、道はあまりよくないらしい。そして三ツ岳頂上に到着。先客の若夫婦がいたので、北側に座って食事。八甲田側は完全に白いガスに覆われているが、時々ガスが薄れて十和田湖や十和田山が見えてくる。もうひとつのピークの方へ行ってみようと思ったが、ヤブの中に道はなし。残雪期なら行けるのだろう。14:34、頂上発。大駒にガスがかかっている。帰り道ではもう遅いこともあり、誰にも会わず。登りで着ていた上着は頂上では脱いで腰に巻いていく。寒くはない。16:37、駐車場着。立派なトイレはあるがシャッターが閉まっていた。迷平まで行ってトイレに寄り、硬いイワナを食べる。山菜採りの人たちも店じまい。車道の車の列もなくなっている。八甲田まで来るとだいぶ晴れていて、高田大岳や猿倉が見えている。久しぶりに会った感じ。谷地温泉に入っていく。300円。古びた板張りの温泉。ぬるいけど石鹸、シャンプーあり。
「戸来」は「ヘブライ」に由来し、登山口の新郷村には「キリストの墓」があるなど、戸来岳にまつわる古くからの伝承がたくさんあるようだ。
メモ 十和田市に古くから伝えられている話(東奥日報・青森110山、ネット情報)
昔、八戸の船6隻が漁に出たとき突然、三ツ岳に黒雲がかかった。4隻は”きまり”どおり港に引き返したが、大漁を狙い”きまり”を守らず漁を続けた残り2隻は遭難した。
新郷村戸来地区にはキリストの墓とされる墳墓があり、キリストにまつわる仮説と独自の風習が存在する。例えば、「へらい」の名は「ヘブライ」が訛ったものといわれている。
「ゴルゴダの丘で磔刑になったキリストが実は密かに日本に渡っていた」という突拍子もない仮説が茨城県の古文書から出てきたのが昭和10年のこと
盆踊りの謎の文句「ナキャドヤラー、ナニャドナサレノ、ナニャドヤラー」は古代ヘブライ語
(周辺から見る戸来岳)
尖がった三ツ岳とずんぐりした大駒ヶ岳の双耳は、遠くからでも見分けやすい景観になっている。惣辺牧野からは三ツ岳の三つのピーク(本峰1,159m、二峰1,130m、三峰1,065m)を確認できる。
駐車場
大駒ヶ岳と三ツ岳の二つを合わせて戸来岳といい、三ツ岳は十和田湖周辺で一番標高が高い。この日は曇または曇後雨の天気予報だったので、登山は半ばあきらめ、疲れていたこともあって7:00頃家を出る。翌日の下調べくらいのつもり。久しぶりに田代岱側から八甲田を越えていく。雪がまだある前岳と雛岳は見えたが、赤倉や高田大岳はガスの中。雪がないとずいぶん感じが違う。奥入瀬をこえて新郷の方へ左折。十和田湖にもガス。十和利山登山口のところで秋田にいったん入るが、山菜採りの車が列をなしている。その先はすごく良い道で、だいぶ下まで降りてまた登る。新郷の公園に寄って登山口を確認。ゴーカートヤテニスコートもあるようだ。北東に残雪の大駒ヶ岳が見えている。これで登る気になる。少し戻って林道に入る。ずっと舗装された良い道。旗を立てた年輩団体の人たちが大勢歩いている。川沿に公園もあり、ハイキングコースのようだ。
樹間から大駒ヶ岳を見る
戸来岳・大駒ヶ岳の頂上標識(現在は立て直されている)
大きな駐車場に先客3台。夫婦が出発していく。10:36、駐車場から歩き始めると、11:28に砂利道の林道に出て、再び登山道に上がる。少し行くと車が停まっており、林道をそのまま登るとここまで車で来れるようだ。少し行くと木々の間に大駒の姿が見えている。倒木を避けてゆくが、最近行った津軽の山とは大違いの良い道。よく整備されている。急坂になってから道端にこごみを見つけ、採っていく。ロープ場のところで老夫婦を追い越す。イチイというのはどれだろう。やがて頂上稜線に上がり、西に十和利山が見えるが、ガスで霞んでいる。十和田山や三ツ岳は見えない。笹の道をだいぶ行ったところが大駒ケ岳の頂上。戸来岳・大駒ヶ岳の頂上標識が置いてあった(現在は立て直されている)。三人組が休んでいる。真西に十和利山と十文字山が近い。大駒ヶ岳を越えると、残雪の三ツ岳が見えてくる。最初はガスに隠れていたがだんだん見えてくる。北東に別のピーク。十和田山から見えていたピークだろう。もうひとつあれば三つだが(もう一つはもっと北に低いのがあるようだ)。大駒ヶ岳と三ツ岳との間はかなりの下りの鞍部。完全に独立した二山と言った方がよい。二人が向こうからやってきた。
戸来岳・三ツ岳
三ツ岳への登り
三ツ岳の頂上標識(手前に一等三角点)
鞍部から登りかえすと途中に残雪。急なので踏み跡を辿って慎重に登る。13:44、三ツ岳頂上の手前に十和利山への分岐標識があったが、道はあまりよくないらしい。そして三ツ岳頂上に到着。先客の若夫婦がいたので、北側に座って食事。八甲田側は完全に白いガスに覆われているが、時々ガスが薄れて十和田湖や十和田山が見えてくる。もうひとつのピークの方へ行ってみようと思ったが、ヤブの中に道はなし。残雪期なら行けるのだろう。14:34、頂上発。大駒にガスがかかっている。帰り道ではもう遅いこともあり、誰にも会わず。登りで着ていた上着は頂上では脱いで腰に巻いていく。寒くはない。16:37、駐車場着。立派なトイレはあるがシャッターが閉まっていた。迷平まで行ってトイレに寄り、硬いイワナを食べる。山菜採りの人たちも店じまい。車道の車の列もなくなっている。八甲田まで来るとだいぶ晴れていて、高田大岳や猿倉が見えている。久しぶりに会った感じ。谷地温泉に入っていく。300円。古びた板張りの温泉。ぬるいけど石鹸、シャンプーあり。
十和田湖
三ツ岳・二峰(1,130m)
「戸来」は「ヘブライ」に由来し、登山口の新郷村には「キリストの墓」があるなど、戸来岳にまつわる古くからの伝承がたくさんあるようだ。
メモ 十和田市に古くから伝えられている話(東奥日報・青森110山、ネット情報)
昔、八戸の船6隻が漁に出たとき突然、三ツ岳に黒雲がかかった。4隻は”きまり”どおり港に引き返したが、大漁を狙い”きまり”を守らず漁を続けた残り2隻は遭難した。
新郷村戸来地区にはキリストの墓とされる墳墓があり、キリストにまつわる仮説と独自の風習が存在する。例えば、「へらい」の名は「ヘブライ」が訛ったものといわれている。
「ゴルゴダの丘で磔刑になったキリストが実は密かに日本に渡っていた」という突拍子もない仮説が茨城県の古文書から出てきたのが昭和10年のこと
盆踊りの謎の文句「ナキャドヤラー、ナニャドナサレノ、ナニャドヤラー」は古代ヘブライ語
十和利山(左奥、991m)と大文字山(右手前、1,014m)
三ツ岳から見る大駒ヶ岳
(周囲から見る戸来岳)
大黒森から見る戸来岳(三ツ岳と大駒ヶ岳)(2003年8月31日映像)
尖がった三ツ岳とずんぐりした大駒ヶ岳の双耳は、遠くからでも見分けやすい景観になっている。
八甲田・乗鞍岳から見る戸来岳(大駒ヶ岳と三ツ岳)(2004年4月10日映像)
惣辺牧野から見る戸来岳(大駒ヶ岳と三ツ岳)(2013年10月5日映像)
惣辺牧野からは三ツ岳の三つのピーク(本峰1,159m、二峰1,130m、三峰1,065m)を確認できる。