就志森(つくし)、傾城峠(けいせい)、二ツ森(ふたつが)     北岩手の里山の秋

岩手県  就志森770m、傾城峠736m、二ツ森(南峰621m、北峰620m)  2016年10月16日

岩手の山150

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もうすっかり涼しくなった北岩手、九戸の国道を行くと、赤や黄の混じる里山の上に秋の空。

左上の奥歯を抜いたので昼食はソーメンにし、録画したMLBをもって岩手に向かい、道の駅おりづめで車中泊。もうずいぶん涼しくなった。

最初の山、就志森はよく整備されていて、ブログで調べた地点に登山口標識があり、そこから頂上まで歩きやすい登山道があった。

頂上には切株や丸太を使った手作りのベンチがたくさん。東側が開けていて、折爪岳や階上岳、久慈岳、眼下に九戸の緑の郷が見えている。西側にも切り開きがあり、傾いた岩手山がややぼやけて浮かんでいる。その手前にスキー場の西岳。

往路では錯綜する作業道に少し迷うが、復路ではすんなり通過した。くぼんだ登山道は昔の古道なのだろうか。

二つ目の傾城峠では、林道起点に標識があったが、その先の分岐を左に入ると間違いで、戻って分岐を右に進む。地理院地図の破線が始まる林道分岐に駐車して荒れた林道を歩くが、やがて右上にガードレールが見えてくる。地理院地図にない新しい林道ができていて、そこに上がると五合目登山口標識があった。

笹と灌木の道はあまり整備されていなかったが、迷うことなく傾城峠頂上に到達。視界はないが三角点に頂上標識。開きかけの空色のオヤマリンドウ。

次の二ツ森は、手前地点から立派な双耳がよく見えた。砂利林道に入るとキジが走る。

砂利林道は荒れてそうなので、少し進んだところで駐車して歩くが、その先の林道はそれほど荒れておらず、車で十分走れた。まあ、1kmほどの話。

ここには林道起点に標識がなく、林道終点に古い標識があったが、その先の作業道は荒れ放題。だが、頂上に向かう道はまだ残っていた。

作業道が大きく南東に外れていくのでヤブ斜面に上がるが、登っていくと、カーブして戻ってきた同じ作業道に出会う。次に、作業道が北に直進していく地点で南峰のある左(西)のヤブ斜面に入るが、ここでも荒れた踏み跡に出会い、祠と三角点がある南峰に到達。

もう2時前になっていたので帰ろうかと思ったが、もうあと200mほどなので北峰に向かう。ここもヤブ斜面を下ると作業道に出会い、ヤブ尾根をたどると、ヤブの中に微かな踏み跡。灌木や岩場に苦戦しながらも、北峰に到達。

そこには思いがけず、南峰よりもはるかに立派な、赤い小さな鳥居のある祠があった。祠と鳥居の上の紅葉。木の上には緑の頂上標識。北西に踏み跡があったので、登っている人がいるらしい。(北西への踏み跡は、大きく尾根を回って作業道につながっているのかもしれない)

土曜は抜いた歯が少し痛んだが、日曜には痛みは消えていた。でも一日中歩き、腰が痛い。

登山口に近づいた就志森と秋の空
 九戸の国道から見る傾城峠と秋の空
 二ツ森の立派な双耳と秋の空。左の北峰の方がやや高く見える
 傾いた岩手山がややぼやけて浮かんでいる
 祠と鳥居の上の紅葉
 開きかけの空色のオヤマリンドウ(傾城峠)
  6:41 晴間登山口発  7:21 林道・五合目  7:48 就志森・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・登り1時間7分  7:54 就志森発  8:11 林道・五合目  8:40 晴間登山口・・・・・・・・・・・・・・・・・往復(含休憩)1時間59分、水平5.4㎞、登り379m  9:21 林道駐車地点発  9:52 新しい林道・登山口10:17 傾城峠・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・登り56分10:22 傾城峠発10:41 新しい林道・登山口11:16 林道駐車地点・・・・・・・・・・・・・・・往復・周回1時間55分、水平7.8㎞、登り420m12:25 林道駐車地点発12:52 登山道標識13:49 二ツ森・南峰14:15 二ツ森・北峰・・・・・・・・・・・・・・・登り1時間50分15:12 登山道標識15:38 林道駐車地点・・・・・・・・・・・・・・・往復(含休憩)3時間13分、水平8.6㎞、登り452m三山合計・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7時間7分、水平21.8㎞、登り1,251m・・・・・たいしたことない?いや、時速3kmは意外にきつい?

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土曜日、歯医者から帰り、準備して出発。麻酔が消えてきて歯が痛むが、たいしたことはない。左側の歯でものをかめない。九戸インターで降りて南へ。このあたりは高速も南下しているので、並行して南下。傾城峠らしき山を見て、さらに南下し、かぼちゃの戸田で西の脇道に入り、ブログで調べた地点に就志森登山口標識を発見。ところが、準備をしていてGPSを出そうとすると、道具バッグと食事バッグがない。なんと持ってくるのを忘れた。GPSに北岩手三山のルートをマーキングし、バッグに入れたというのに、そのバッグを持ってくるのを忘れていた。信じられない。仕方ない。ウォークマンやGPSなしで登ろうかと思ったが、サンオイルもない。潔く諦め、いったん帰る。

左上の奥歯を抜いたので昼食はソーメンにし、録画したMLBをもって岩手に向かい、その日の23時前に道の駅おりづめに入る。もうずいぶん涼しくなった。翌朝早く道の駅を出る。もうすっかり涼しくなった北岩手、九戸の国道を行くと、赤や黄の混じる里山の上に秋の空。

就志森登山口に着き、今回はウォークマンとGPSを持ち、サンオイルを塗って出発。気温6度。もう冬物の上下。空家の前にピンクの大きな花(イヌサフラン)。最初の山、就志森はよく整備されていて、頂上まで歩きやすい登山道があった。古道のような、溝になった道。整備されているが、傾斜があり、足に負担がかかる。ブログの通り、登山道は林道に出て、対面に登山道が続く。この林道まで車でこれるのかは不明。トラバース気味の登山道はやや歩きにくい。シカのものらしい足跡。トラバース路は作業道に出て、その先の分岐を左に入るが、それは間違いだった。右に進むべきだったが、頂上への方角から外れ、しかも下っていた。

左の作業道はヤブとなり、頂上に向かってヤブ斜面を登るが、灌木もあり進みにくい。右下に作業道が見えたのでそこに降りる。紅葉の先に広い頂上が見えてきた。

頂上には三等三角点、トライアングルの頂上標識。切株や丸太を使った手作りのベンチがたくさん。東側が開けていて、折爪岳や階上岳、久慈岳、眼下に九戸の緑の郷が見えている。西側にも切り開きがあり、傾いた岩手山がややぼやけて浮かんでいる。その手前にスキー場の西岳。

帰りは登山道の通り下ると、すんなり八合目に出た。作業道に上がり、右に進むところを左に行ったらしい。ずいぶんくぼんだ道が切れ目なく続いているのは、やはり古道なのだろうか。まだ8時半。3山登れるだろう。

「傾城峠登山口、一合目」という標識を左折。その先の分岐を左に入り、用水池(ファームポンド)のところに駐車して歩き始める。GPSを見ると、林道は南に向かっており、方角が違うので戻る。用水池の北側に道があるようなので、車に乗って戻り、さきほどの分岐を右に進む。農地の横の未舗装林道を行くと農地があり、作業中の人たち。道が悪くなり不安になるが、GPSマーキング地点の三叉路に駐車。バックして邪魔にならないスペースに駐車。林道は右に直角に曲がり、直進方向にはヤブ化した林道。地理院の破線は直進方向なので、そのヤブ林道を進む。林道はどんどんヤブがひどくなり、もうすぐ稜線というところで右斜面の上にガードレールらしき白いラインを見る。やられた。別の林道があったのか。それは果たして新しい未舗装林道で、「傾城峠登山口、五合目」の標識もあった。ともあれ、ないかもしれないと思っていた登山道は存在し、一安心。踏み跡の道は笹原の尾根道だが、薄いササヤブ。倒木がやっかい。軽いアップダウン。ササヤブの中のオヤマリンドウ。

思ったよりも長い道を歩き切り、たどり着いた傾城峠頂上は樹林で視界なし。頂上標識に二等三角点。古い錆びついた頂上標識はトライアングルのもの。新しい林道を下ってみる。古い林道の北側をつづら折りで下っていくが、やがて林道合流点に達し、右折して下ると駐車地点に着いた。これなら十分、車で5合目登山口まで行ける。合流点の先で軽トラが一台登って行ったが、傾城峠ではなかろう。

二ツ森へは、カーナビが高速経由を指定していたのでそれを外し、4号線経由も外し、山越えの最短距離の道に入る。里山スケッチにあった小倉岳への登路手前の小倉隧道をくぐる。車一台分の狭いトンネル。その先にオートバイがいたが、トンネルの西側に林道があるようだ。地理院地図には登山道のラインはない。九戸から一戸へ。4号線に入り、いったん西側に離れ、4号線の下をくぐって東に向かうと、行く手に双耳の二ツ森が見えてきた。一目瞭然の姿。件の林道入口に到着。登山口案内はなし。「北岩手線92-91」とは鉄塔線のことだろう。砂利林道に入るとキジが走り、民家を過ぎると荒れてくる。こいつは深入りするとまずそうだ。転回できるスペースのところで転回し、1台分空けて駐車。少し歩くと林道は良くなり、広いスペースもあった。ここまでくればよかった。その先、終点まで車で入れる状態だった。1㎞強の損。作業小屋、空家1を過ぎ、林道広場の先に古い「二ツ森登山道」の標識。そこまでは車で入れるだろう。

作業道が大きく南東に外れていくのでヤブ斜面に上がるが、登っていくと、カーブして戻ってきた同じ作業道に出会う。次に、作業道が北に直進していく地点で南峰のある左(西)のヤブ斜面に入るが、ここでも荒れた踏み跡に出会う。切れ切れだが、確かに踏み跡。ピンクテープもある。たどり着いた南峰には三等三角点、祠に頂上標識二つ。一つはトライアングル。

もう2時前になっていたので北峰に行くのはやめようといったん思ったが、二度と来ることもないだろうし、もうあと200mほどなので北峰に向かう。作業道に戻らず、最短距離をショートカット。ヤブ斜面を下ると作業道に出る。南峰と北峰の間にある小ピークのところで作業道は左に向かうが、小ピークに登らずに作業道をたどると、思った通り小ピークを迂回して北側に進む。その先の頃合いで左の斜面に上がり、ヤブ尾根を辿ると、ヤブの中に獣道程度の踏跡あり。灌木や岩場を登ると樹間に南峰が見える。そして北峰に到達。

そこには思いがけず、南峰よりもはるかに立派な、赤い小さな鳥居のある祠があった。赤い鳥居には「阿部八幡神社」とある。ここには緑色の頂上標識が一つ。標高は621mとあるが、地理院地図では620mまでしかわからない。遠目には、南峰621.1mよりも少し高く見える。祠と鳥居の上の紅葉。木の上には緑の頂上標識。北西に踏み跡があったので、登っている人がいるらしい。

北西の尾根沿いに踏跡があり、それをたどってみようと思ったが、そのまま北に下ってしまうと駐車地点に戻るのが大変なので、頂上に戻り、往路のヤブ尾根を下る。しかし、北西の踏跡は北側を東に回り、作業道に通じているのかもしれない。作業道に下り、南に下っていくと、思いがけず古い鳥居があった。南峰に上がった地点のすぐ先にあり、南峰の入口になっているようだ。その付近に腰を下ろして2回目の休憩。疲れた。足の爪を切っていなかったためか、下りでひどく足が痛い。靴がキャラバンなのも爪が痛む原因だろう(帰ってから爪を切る)。

4号線沿いの鳥越健康ランドの温泉に寄っていく。露天はなく、熱くもないが、まずまず。土曜は抜いた歯が少し痛んだが、日曜には痛みは消えていた。でも一日中歩き、腰が痛い。なんでこんなに疲れているんだろう。合計22㎞、8時間、1250m、疲労困憊するほどではない。病み上がりのせいか。

もうすっかり涼しくなった北岩手、九戸の国道を行くと、赤や黄の混じる里山の上に秋の空。

R340から見る就志森

就志森の晴間登山口

ブログで調べた地点に登山口標識があり、そこから頂上まで歩きやすい登山道があった。

空家の脇に咲いていたピンクの花・・・・・イヌサフラン?

アキノキリンソウ

林道に出ると五合目登山口標示と紅葉(ブナ?)

就志森頂上

頂上には切株や丸太を使った手作りのベンチがたくさん。東側が開けていて、折爪岳や階上岳、久慈岳、眼下に九戸の緑の郷が見えている。西側にも切り開きがあり、傾いた岩手山がややぼやけて浮かんでいる。その手前にスキー場の西岳。

折爪岳と電波塔

微かに見える階上岳と久慈岳

傾いた岩手山がややぼやけて浮かんでいる。

西岳とスキー場とレーダードーム

くぼんだ登山道は昔の古道なのだろうか

九戸の国道から見る傾城峠

一合目登山口の案内

この先の分岐を左に入ると間違いで、戻って分岐を右に進む

地理院地図の破線が始まる林道分岐に駐車して荒れた林道を歩くが、やがて右上にガードレールが見えてくる。地理院地図にない新しい林道ができていて、そこに上がると五合目登山口標識があった。

新しい林道と五合目登山口

開きかけた空色のオヤマリンドウ

傾城峠頂上

視界はないが三角点と頂上標識。ここにも汚れたトライアングル・ポイントの頂上標識があった

帰りは新しい林道を下り、駐車地点に戻る

小倉隧道・・・・・九戸から一戸への山越えの途中にある、狭いトンネル

里山スケッチではこのあたりから稜線に上がり、傾城峠まで縦走している

キジが走る!

二ツ森への林道にて。今回はここ以外でも何羽か見た

二ツ森の立派な双耳峰

林道途中の空家

砂利林道は荒れてそうなので、少し進んだところで駐車して歩くが、その先の林道はそれほど荒れておらず、車で十分走れた。まあ、1kmほどの話

林道終点に古い標識があったが、その先の作業道は荒れ放題。だが、頂上に向かう道はまだ残っていた。

林道終点付近から南峰が見えた

ヨメナ

アザミ

二ツ森・南峰頂上

作業道が北に直進していく地点で南峰のある左(西)のヤブ斜面に入るが、ここでも荒れた踏み跡に出会い、祠と三角点がある南峰に到達。

ここにもトライアングル・ポイントの頂上標識(左上の樹上)

北峰頂上手前で樹間に見えた南峰

もう2時前になっていたので帰ろうかと思ったが、もうあと200mほどなので北峰に向かう。ここもヤブ斜面を下ると作業道に出会い、ヤブ尾根をたどると、ヤブの中に微かな踏み跡。灌木や岩場に苦戦しながらも、北峰に到達

二ツ森・北峰頂上の赤い小さな鳥居と祠と紅葉(ブナ?)

そこには思いがけず、南峰よりもはるかに立派な、赤い小さな鳥居のある祠があった。祠と鳥居の上の紅葉。木の上には緑の頂上標識。北西に踏み跡があったので、登っている人がいるらしい。(北西への踏み跡は、大きく尾根を回って作業道につながっているのかもしれない)

コルの古い鳥居

往路ではヤブ斜面に入ったので気付かなかったが、復路で荒れた作業道を戻る途中で発見。南峰を向いているので、ここから踏み跡が南峰頂上まで続いているのだろう

ヒメジオン

巨大なかぼちゃ

九戸村戸田地区では毎年かぼちゃ祭が行われているとのこと

就志森 頂上付近