泉山(いずみがせん)     岡山の秋の空

岡山県  泉山1,209m、井水山1,150m  2016年11月7日

中国百名山

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最終日は青空の快晴となったが、午前中に下山しないといけないので、ヘッドランプで出発。

登山口は駐車場のある泉嵓神社から更に車道を登った先にあり、神社の駐車場に停めるべきだったが、暗くてよくわからず、舗装路から砂利道になる手前に駐車。

ヘッドランプで植林の道を進み、明るくなってきたところでレインウェアを脱ぎ、ヘッドランプをしまう。まだ寒かったが、やがて暖かくなり、このときにレインウェアを脱いで正解。

稜線(福ヶ乢というらしい)に達すると、標識には左が泉山、右は百乢とあり、少し登ってみるが、道はなかった。

稜線からは西に、真っ青な秋空と、大空山や不溜山の山塊が見えた(前日歩いた星山から櫃ヶ山の稜線かと思ったが、違っていたようだ)。

植林を抜け、三つ並ぶ泉山の最初のピーク、井水山に達する。そこから北に草紅葉のピークが二つ並び、最奥が泉山。なるほど、この頂上稜線を見ながら歩くのが、この山の醍醐味なのだろう。南には、那岐山、滝山、爪ヶ城の稜線がシルエットになって見えている。

たどり着いた泉山頂上は広く、北に三ヶ上、花知ヶ仙、角ヶ仙の山並み。遠景には雲がかかっていたが、北東の雲の上にわずかに見えていたピークは氷ノ山だろうか。

秋の太陽の日差しに輝く紅葉、草黄葉の見事な頂上稜線の道、わずかに咲き残った花々。心に残る山旅となった。

(*)山の背比べ: 美作にできた若い山が東にある後山と背比べをし、二つの山の頭に長い木樋を渡して水を流し、最初は勝ったが、わらじ333足を頭に載せた後山に二度目に負け、悔しくて死ぬまで泣いた。死んだ後も涙が泉となって湧いていたので、この山は泉山と名付けられた。

・・・・・二つの山の頂に樋を渡して水を流し、背比べしたというのは、八ヶ岳と富士山の話と同じ。

 秋空と草黄葉の頂上稜線。右奥が泉山頂上
 輝く紅葉(ドウダンツツジ?)
 咲き残ったナデシコ
 (*)山の背比べ(泉山の名前の由来)(角ヶ仙の登山口近くにあった越畑ふるさと村の伝説掲示)
青空と井水山(奥)とマイナーピーク(1,140m)・・・・・1,198m峰手前より
 パノラマ1: 三ヶ上(左端の低い山)、花知ヶ仙(中央)、角ヶ仙(右端)の山並み・・・・・泉山頂上より北の景観
 パノラマ2: 秋空と霞む山並み(北東方向)。中央奥、雲の上に出ているピークが氷ノ山かもしれない
  5:41 駐車地点発(標高540m)  7:07 福ヶ乢  8:09 井水山  8:58 泉山・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・登り3時間17分  9:03 泉山発  9:39 井水山10:10 福ヶ乢10:41 駐車地点・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・往復5時間0分
往復9.4㎞、登り標高差927m

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最終日は飛行機の時間があるのでプランを再確認。泉山まで4km、往復5時間、6時登山開始、11時下山。16時の飛行機のため、11時に下山というプラン。この日の天気は晴、日の出6時29分。ヘッドランプがいる。往復5時間はギリギリだろうから、少し余裕をみて、4時にアラームをセットした。結局、道の駅を出たのは5時前。夜明け前に登山口が分かるかが最初の心配だったが、R179からの右折点に登山口表示あり。少し安心。その後も要所に道標あり。泉嵓神社(いずみいわ)の駐車場があり、そこに駐車すべきだったかもしれないが、案内図には登山口はまだ先となっているので車で進む。神社の先まで登ると立派な舗装路があったがすぐに工事中終点。左が登山口だが狭くなり、すぐに急な砂利道となる。砂利道に入ったところで止めておこうと思い直し、バック。夜間は後が見えないのでバックが難しい。何度も切り返し、舗装路まで下り、そこに駐車。ヘッドランプとレインウェア上下。雨上がりで外は寒い。5度。

現地の案内にはA、B、Cコースが示されており、プランはAコース。泉嵓神社へはBコースでも下れるが、一般向きはA、Cとある。飛行機のこともあるので、無理は禁物。砂利道に上がってすぐ、右側に登山口。スペースはないので下に停めて正解だろう。途中、「福ヶ乢を経て泉山」という表示もある。明るくなってきたところでザックを降ろし、バナナを食べ、レインウェアを脱ぎ、ヘッドランプをしまう。肌寒いが日が差すと暑苦しくなり、ここで脱いで正解。植林から沢沿いを登り、白い霜の道を登って稜線(福ヶ乢というらしい)に着く。左が泉山だが、右が百乢とあり、GPSを見ると三角点があるので行ってみる。しかし踏跡がないヤブこぎで、三角点まではだいぶ下らないといけないようなので、やめて引き返す。地理院地図によると、百乢(ももだわ)は三角点よりも更に南西で、登山道から1.5㎞ほどもある。行かなくて正解。

稜線を北東に登り始め、西に見えてきた平らな稜線は、前日歩いた星山・櫃ヶ山に違いないと思っていたが、どうやら大空山、不溜山の山塊のようである。一番高いのは冨栄山1205m、次が乗幸山1173m、不溜山1124m、大空山1104mだが、ほぼ平らなのでどれがどのピークなのか判然としない。

長い林の中の稜線の坂を上り、頂上3峰の一角に出る。広場の頂上で、井水山とある。西に「のぞき岩」の道標があったが、いかず。下から見るとここは岩壁になっていた。方位図があり、初めて泉山を見る。北に草紅葉のピークが二つ並び、最奥が泉山。なるほど、この頂上稜線を見ながら歩くのが、この山の醍醐味なのだろう。南には、那岐山、滝山、爪ヶ城の稜線がシルエットになって見えている。

中央にある1198m峰の先。井水山から下ったところに分岐表示。健脚向けとあったので、ここがBコースなのだろう。1,198mからは、泉山の左奥に角ヶ仙が見えていた。稜線を進むと、角ヶ仙の左に花知ヶ仙、妹山、として三ヶ上も見えている。

たどり着いた泉山頂上は広く、大きい一等三角点。北に三ヶ上、花知ヶ仙、角ヶ仙の山並み。遠景には雲がかかっていたが、北東の雲の上にわずかに見えていたピークは氷ノ山だろうか。

泉山頂上で時間を確認。8時半くらいだろうと思ったらもう9時。登りに3時間かかり、11時までに2時間で下らなければならない。道草は止め、往路をさっさと下らないといけない。稜線からの下降は、朝はまっくらだったので初めて見る風景。植林の中の沢沿い。どこで休憩したのかわからず。林道に降りると、樹間に井水山の岩壁が見えていた。泉嵓神社に寄りたかったが、飛行機の時間があるので寄らずに下る。奥津温泉・花美人の里に行く。初日に道の駅が大混雑していた温泉で、月曜のこの日も駐車場は半分くらい埋まっている。モダンな造りで値段も720円。湯は温くなく、熱くもなし。

秋の太陽の日差しに輝く紅葉、草黄葉の見事な頂上稜線の道、わずかに咲き残った花々。心に残る山旅となった。

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(*)泉山の名前の由来については、角ヶ仙の登山口近くにあった越畑ふるさと村の伝説掲示に記されていた

山の背比べ: 美作にできた若い山が東にある後山と背比べをし、二つの山の頭に長い木樋を渡して水を流し、最初は勝ったが、わらじ333足を頭に載せた後山に二度目に負け、悔しくて死ぬまで泣いた。死んだ後も涙が泉となって湧いていたので、この山は泉山と名付けられた。

・・・・・二つの山の頂に樋を渡して水を流し、背比べしたというのは、八ヶ岳と富士山の話と同じ。

秋の青空と大空山、不溜山の山塊

稜線からは西に、真っ青な秋空と、大空山や不溜山の山塊が見えた(前日歩いた星山から櫃ヶ山の稜線かと思ったが、違っていたようだ)。

那岐山、滝山、爪ヶ城のシルエット

頂上稜線に上がると、南に、那岐山、滝山、爪ヶ城の稜線がシルエットになって見えている。

秋空と井水山頂上

井水山(1,150m)頂上・・・・・左に「のぞき岩」への分岐標示があるが、いかなかった

下山後、井水山頂上・西側の岸壁を見たが、それが「のぞき岩」なのかもしれない

泉山(1,209m)と秋空

井水山から北に草紅葉のピークが二つ並び、最奥が泉山。なるほど、この頂上稜線を見ながら歩くのが、この山の醍醐味なのだろう

紅葉1(ドウダンツツジ?)

1,198m峰・・・・・泉山の三つのピークの中央峰

ナデシコ

オヤマノリンドウ

青空と井水山(奥)とマイナーピーク(1,140m)・・・・・1,198m峰手前より

草黄葉に紅葉が混じる

1,198m峰頂上・・・・・標識は奥津温泉への分岐標示(Cコースらしい)

アキノキリンソウ

角ヶ仙・・・・・右手前の尾根に歩きやすい登山道があり、草黄葉の角ヶ仙を見ながら開けた頂上に着く。奥にも別のコースあり

花知ヶ仙・・・・・長い林道を車で走り、登山口からは1時間弱で頂上。眺めはいまいちだが、三角点と頂上標識に会える

三ヶ上・・・・頂上稜線の右端(東峰)が石仏のある最高峰、左端に三角点。絶景の稜線漫歩

パノラマ1: 三ヶ上(左端の低い山)、花知ヶ仙(中央)、角ヶ仙(右端)の山並み・・・・・泉山頂上より北の景観

泉山頂上・・・・・大きな一等三角点

たどり着いた泉山頂上は広く、北に三ヶ上、花知ヶ仙、角ヶ仙の山並み。遠景には雲がかかっていたが、北東の雲の上にわずかに見えていたピークは氷ノ山だろうか

氷ノ山?・・・・・北東の雲の上にわずかに見えていたピーク

パノラマ2: 秋空と霞む山並み(北東方向)。中央奥、雲の上に出ているピークが氷ノ山かもしれない

紅葉2(ニシキギ?ナナカマド?)

井水山西側の岸壁・・・・・下山時の登山口付近より。これが「のぞき岩」なのかもしれない

泉嵓神社・・・・・ここに駐車して歩くべきだったかもしれない

「山の背比べ」・・・・・角ヶ仙の登山口近くにあった越畑ふるさと村の伝説掲示

山の背比べ: 美作にできた若い山が東にある後山と背比べをし、二つの山の頭に長い木樋を渡して水を流し、最初は勝ったが、わらじ333足を頭に載せた後山に二度目に負け、悔しくて死ぬまで泣いた。死んだ後も涙が泉となって湧いていたので、この山は泉山と名付けられた。

・・・・・二つの山の頂に樋を渡して水を流し、背比べしたというのは、八ヶ岳と富士山の話と同じ。