大仏岳、篠岳、二神山 太平山地の東端、初秋の花
秋田県 大仏岳 1,167m 2010年9月26日
篠岳 902m 2016年9月4日
二神山 634m 2016年9月11日
旧秋田県の山
153
大仏岳(2010年9月26日)
日曜の朝6時過ぎにNHKラジオ第一を聞いているが、なぎらけんいちの「あの頃のフォークを聞きたい」だったかもしれない。
R106号の「大仏岳」表示のあるところで左折。ジグザグの林道を進み、大仏岳の登山口表示のところに駐車して歩き始める。
林の中の道はやがて沢を渡り、その先で木道を通り、小さな沢をいくつか渡り、湿地帯を越え、尾根に上がる。上がったところには山頂まで2kmの表示。
林の尾根登りで、大仏岳の頂上に到達。いきなり小さな池塘がある。右奥に大きい池塘。ガイドには「二つの小さな池塘にモリアオガエルの住む大きな池塘」とあるが、小さな池塘は一つしかない・・・いや、もう消えかけているすごく小さいのがひとつ。これがその小さな池塘のひとつだろうか。そして左奥には一等三角点。
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篠岳(2016年9月4日)
道の駅を6時に出て田沢湖を半周していくと、ランナーたちがたくさん。青空に映える湖面が美しい。
6年前に車で入った田沢スーパー林道は荒れていて、手前に駐車して延々歩く。ツユクサにヨメナにキオン。
大仏岳登山道も見る影もなく荒廃していて、沢沿いの道は最初からヤブ状態。ようやく稜線に上がるが、これが潅木ヤブの難路。格闘の末にたどり着いた篠岳頂上からは秋田駒と田沢湖が見えた。
更に200m尾根を進み、四等三角点を確認。この日見つけた唯一の人造物。自然のただ中の世界。帰りはGPSをほとんど片手に持ち、ルートを確認しながら歩く。
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二神山(2016年9月11日)
大仏岳と篠岳に登った堀内集落の北にある浦子内集落に入り、林道入口のスペースに駐車して歩く。
駐車地点にはツユクサ。林道に入ると白地に黄色と紫の斑点のアケボノソウ。
歩いてみると、先週の崩壊した田沢スーパー林道とは異なり、かなりの部分が舗装してあり、車でも十分、林道終点まで行ける状態だった。
林道終点から少し戻ったところから北の植林に入る。ほぼ沢通しにたくさんリボンがぶら下がっていたが、途中から右岸尾根を歩く。
やがてひっそりと樹林に囲まれた二神沼に着く。湖面のほとんどが水草で覆われていて、だいぶ埋まってしまっているように見えた。
沼のほとりから東に急斜面を登る。薄藪の灌木登りだが、傾斜があり、途中に岩も出ていて、楽ではない。頂上間近になってようやく背後に篠岳。
到達した二神山頂上は狭いうえに灌木に覆われていた。三等三角点。標識はなし。秋田駒と田沢湖が見えたが、標高が低いため、田沢湖はほとんど見えていない。
ツリフネやアケボノソウを見ながら、長い林道を歩いて戻る。
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大仏岳(2010年9月26日)
日曜の朝6時過ぎにNHKラジオ第一を聞いているが、なぎらけんいちの「あの頃のフォークを聞きたい」だったかもしれない。R106に入り、数年前に下見をしたことのある「大仏岳」表示のあるところで左折、堀内集落に入る。民家の間を進むと、行く手にそれらしき山並みが見えるが、小さなピークがたくさん立っている。雲がかかっていたが、それは大仏岳の手前の篠岳と二神山。それらの南側を真西に進む田沢スーパー林道に入ると、次第に道はジグザグになり、やがて大仏岳の登山口表示のところに到着。そこに駐車して歩き始める。
山頂まで4kmとあるが、なあにたいしたことは無かろう。林の中の道はやがて沢を渡り、出発から20分強で山頂まで3km表示に着く。その先で木道を通り、小さな沢をいくつか渡り、湿地帯を越え、尾根に上がる。上がったところには山頂まで2kmの表示。そこでマップを見ているが、それは二神山、篠岳、大仏岳と続く尾根で、東には篠岳に向かう踏跡らしきものがある。そこから西に大仏岳に向かうが、尾根歩きは高低差があり、アップダウンもある登りで、頂上まで50分かかっている。まあ、前日の白子森に比べればたいしたことはないが、快晴だったぶん疲労を感じていたかもしれない。
ピークを二つ越え、ロープのある急な坂を登ると少し視界が開けてくる。背後の低いのは篠岳だろう。そして山頂まで1km表示。P3を越え、2時間弱経ったところで休憩をとる。この後も林の尾根登りで、山頂まで500m、300m表示を過ぎ、ようやく背後の視界が開け、昨日見た三つのピークの秋田駒を見る。山腹にスキー場があるので間違いない。その左に続く尾根にあるのが笊森と乳頭で、更に左の頭が雲に隠れているのが岩手だろう。大仏の頂上はそのすぐ先だった。
頂上の平地に入ると、いきなり小さな池塘がある。右奥に大きい池塘。ガイドには「二つの小さな池塘にモリアオガエルの住む大きな池塘」とあるが、小さな池塘は一つしかない・・・いや、もう消えかけているすごく小さいのがひとつ。これがその小さな池塘のひとつだろうか。そして左奥には一等三角点。南側に開けた場所があり、そこから覗くと、南西にのびる大仏の尾根の先のピーク(たぶん堀内明神)が見え、その向こうに平らな頂上の大石岳、南東方向には田沢湖が見えている。青空に雲がだいぶ出てきていて、遠景は見えない。そして西に下る踏跡があったので下ってみるが、ブッシュの中をどんどん下っていくので、すぐに引返す。もしかすると堀内明神に繋がっていたのかもしれない。もう一回り、南の眺め、一等三角点、三つの池塘を写し、帰途につく。
PS.上記は当時のメモだが、2016年に篠岳に登った時は大仏岳への登山道は荒廃していた。わずか6年でこれほど変わってしまうものか。大仏岳の池塘のある頂上は希少であり、是非、登山道を整備しなおしてほしいものだ。なお、当時の写真の片隅にはアキノキリンソウらしきのが認められ、花も咲いていたはずだが、当時は全く注目していなかった。
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篠岳(2016年9月4日)
道の駅を出て、田沢湖を半周していくと、ランナーがたくさん走っていた。背番号をつけていた人もいたのでレースだろうか。青空に映える湖面が美しく、姫子像に寄っていく。
6年前にはあった堀内集落入口の「大仏岳」の表示はなくなっていたが、二神山と篠岳は6年前と同様に見えている。田沢スーパー林道は荒れてそうなので、手前の林道脇に駐車。大仏岳登山口まで延々歩くが、背中の太陽が暑い。林道は荒廃していて、九十九折りの手前から車は無理な状態。
ようやく大仏岳登山口に着くが、その大仏岳登山道も荒廃していて、最初からヤブ状態。四苦八苦で大仏岳と篠岳を結ぶ稜線に上がり、篠岳に向かうが、これが潅木ヤブの難路。最初は赤テープがあり、踏み跡もあるが、登りの途中から潅木ヤブとの格闘となる。急斜面を登った先のピークは860mマイナーで、その先の890m峰は西峰。そこから更に100m先に篠岳頂上、更にGPSマーキング終点の881m峰には三角点があるようなので、そこまで行こうと決心。
たどり着いた篠岳頂上は東側が開けていて、秋田駒と田沢湖が見えた。疲れ切っていたが、青空の絶景に何枚も写真を撮る。三角点峰は200m先に遠く見えていて、尾根を下り、登り返して到達したピークのヤブを探して四等三角点を確認。この日見つけた唯一の人造物。自然のただ中の世界。帰りはGPSをほとんど片手に持ち、ルートを確認しながら歩く。長い山旅だった。林道をとぼとぼ戻る途中、荒れた道を走るマウンテンオートバイクの3人に会った。ワイルド。
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二神山(2016年9月11日)
堀内集落の北にある浦子内集落への脇道入り口はカーナビから少しずれていて、行き過ぎてしまって少し戻り、鉄道の下をくぐる。民家数軒の先に林道入り口があり、未舗装なので林道入口のスペースに駐車して歩く。が、歩いてみると、先週の堀内集落の崩壊した田沢スーパー林道とは違い、かなりの部分が舗装してあり、車でも十分、林道終点まで行ける状態だった。
林道終点から頂上までは500mほどだが、林道入口から終点まで、往復で7.9kmも歩いている。林道はほとんど視界なし。林道終点からは最初、植林の中のリボンを辿るが、それは南東に降りていく(たぶん堀内集落からの道だろう)ので引き返し、GPSを見て、林道を少し戻ったところから北の植林の沢の近くに入る。
ヤブに入ってみるとリボンがあり、ほぼ沢通しにたくさんぶら下がっているリボンを辿るが、沢は倒木や枝で歩きにくいので、途中で沢の右岸に上がる。すると、右岸尾根は歩きやすかった。リボンはしつこく荒れた沢の左岸側についている。やがてひっそりと樹林に囲まれた二神沼に着く。湖面のほとんどが水草で覆われていて、だいぶ埋まってしまっているように見えた。沼から沢への出口には土嚢が積まれていて水は流れていなかった。大雨のときに土砂が一気に流れることにでもなければ、いずれこの沼は池塘になってしまうだろう。
沼のほとりから東に急斜面を登る。薄藪の灌木登りだが、傾斜があり、途中に岩も出ていて、楽ではない。頂上間近になってようやく背後に篠岳が見え、到達した頂上は狭いうえに灌木に覆われていた。少し探して三等三角点。標識はなし。秋田駒と田沢湖が見えたが、標高が低いため、田沢湖はほとんど見えていない。三角点の少し北側が少し高くなっていて、そこから秋田駒がよく見えた。
慎重に急斜面を下り、二神沼の北側に行ってみるが、やはり全貌は掴みきれなかった。帰りは歩きやすい沢の右岸を歩き、途中で左岸に移ると、沢から離れた植林の中にかすかに踏み跡が認められ、それをたどる。沢沿いのリボンよりもはるかに歩きやすく、それが昔、二神沼までの登山道であったに違いない。長い林道歩きの途中、ツリフネやアケボノソウを写す。
大仏岳(2010年9月26日)
少し雲をかぶった篠岳(左)と二神岳・・・・・堀内集落より
大仏岳登山口・・・・・堀内集落の先の田沢スーパー林道の途にある。この頃は荒れていなかった
ただし、2016年の状況は下の篠岳の写真の通り、標識が見えないほどに荒れていた
尾根に上がったところにある標識・・・・・大仏岳頂上まで2km
ここもまた、下の写真のとおり、2016年時点では荒れ果てている
篠岳の一角を見下ろす
大仏岳頂上の池塘・・・・・大きな池塘
ガイドには「二つの小さな池塘にモリアオガエルの住む大きな池塘」とあるが、小さな池塘は一つしかない・・・いや、もう消えかけているすごく小さいのがひとつ。
小さな二つの池塘
大仏岳の一等三角点
南の情景: 大石岳
東の情景: 秋田駒ヶ岳と田沢湖
アキノキリンソウ
オヤマノリンドウ
篠岳(2016年9月4日)
田沢湖
北岸から見る田沢湖。対岸は院内岳
姫観音像
田沢湖にはたつこ像が4つあり、これは北岸にある姫観音像。西岸の漢槎宮には金色のたつこ像がある。
篠岳(左)と二神山・・・・・堀内集落より。6年前と変わりない
ヨメナ
ツユクサ
オオハンゴンソウ
キオン
ゲンノショウコ
ミゾソバ
(イブキボウフウじゃなくて)クロヅル?
白いツリフネ
キツリフネ
大仏岳登山口・・・・・標識が見えないほどのヤブ。奥にあった白い標識はヤブの中に倒れていた。
この先の踏み跡もヤブ
尾根に上がった地点・・・・・ここまで来るのに一苦労。「大仏岳まで2㎞」の標識は倒れていた。
ここから東へ尾根を辿るが、灌木との格闘となる
篠岳頂上からの眺望・・・・・秋田駒ヶ岳(左)と田沢湖が見えている。秋田駒の下の白いところが堀内集落
篠岳の四等三角点・・・・・最高地点902m峰から200mほど東の881m峰にある
周囲の草を抜き取って撮影
秋田駒ヶ岳
堀内集落
二神山
林道から見る篠岳
二神山(2016年9月11日)
アケボノソウ・・・・・浦子内集落から林道に入ったところに咲いていた。林道の先でもいくつか群落に遭遇
ツリフネ
キツリフネ
ゲンノショウコ
二神沼
やがてひっそりと樹林に囲まれた二神沼に着く。湖面のほとんどが水草で覆われていて、だいぶ埋まってしまっているように見えた。沼から沢への出口には土嚢が積まれていて水は流れていなかった。大雨のときに土砂が一気に流れることにでもなければ、いずれこの沼は池塘になってしまうだろう。
二神沼・・・・・二神山の麓、西側にある。直径50m以上の大きさだが、樹林に囲まれ、水面の大部分が水草に覆われ、全体像がつかみきれない。神秘的
篠岳・・・・・二神山頂上付近より
二神山頂上・・・・・狭く、ヤブと灌木だらけ。
三角点
秋田駒ヶ岳
浦子内集落