縫道石山（ぬいどういし）     下北半島の怪峰

仕事が終わった週末に

車に乗って山に出かける

遠くの手ごたえのある山もいいが

近場の里山にふらりと登りたい

東北百名山

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5:00頃起き、6:00前に出発。カーナビに縫道石、桑畑、野辺地烏帽子を入力。三つ登るつもりでいた。しかし陸奥の手前で7:16。釜臥を写しながら進むが、なかなか遠い。青空が広がっているが今日の予報は晴後曇。途中から川内ダム方面に右折。ガソリンが無くなってきてダム手前の小さなスタンドで入れる。誰もいないと思ったら、道の反対側の店から人が出てきた。こんな山奥、ガソリンスタンドだけではやっていけまい。

川内（かわうち）ダムを過ぎ、盆地のようなところ（野平）に出ると、右手遠くに目指す縫道石が見えてきた。下北半島の西にある怪峰、縫道石山は丸い頭の「入道」のように見える。南側から近づくと、その姿は実にユニーク。8:21、林道入口。小さな標識にさえない砂利道。スピードは出せないし途中から工事中となって慎重に進む。拡張工事しているところでまた山が見え、その先で立派な舗装路になっている。反対側の福浦からは良い道路がついていたのだ。カーナビの境界線上に営林署のプレハブと大きな駐車場がある。標識は無いがここが登山口だろう。熊鈴の保管箱がある。シープと軽トラックがある。誰が登っているのだろう。

8:52、登山口出発。良い天気。鞍部まで降りると野平、福浦への分岐があり、そこから登りとなる。ブナの木々の間に縫道石が大きくなっている。ワラビのようなのがたくさん。コゴミはなし。帰路に薄紫の花（タチツボスミレ）や白い花（カタバミ）を見る。倒木多数。山の右側に回りこんでゆき、やがて岩が出てくる。急峻な岩峰で、とても登れそうもないように見えるが、岩場になっても木は生えていて、その丸い頭の裏側に回り込んで頂上に登る登山道がある。うまく作ってあることに感心。その登山道を登り、時々山頂の岩場と垂直の岩壁が見えるようになり、10:21山頂。たどり着いた頂上は意外に広々とした岩場になっていて、またびっくり。先客が二人いたが、左手奥に行って腰を下ろす。四周が開けていて、周囲の緑の山々や集落はよく見えるが、津軽半島は霞んでいて見えない。遠景は霞んでいたが、北の大作山＊が印象に残った。男性が一人、息をきらして登ってきた。今日は人が少ない、いつもはもっとたくさんいる、と言う。頂上の岩場の一角に、黒い岩ゴケがびっしりついているのを見る。

＊大作山（776m）：登山道はなく、これを見た9年後にスキーで登る。

野平や福浦の人家や周りの緑の山々は見えるが、津軽半島は霞んで見えない。残念。端に行くと断崖がよく見える。風はなく、ゆっくり食事。オッサンが一人、息をきらして登ってきた。今日は人が少ない、いつもはたくさんいる、と言うが、昨年は一回、今年は初めてだという。500ミリを飲んで少し酔ってフラつく。反対側の北東側の岩場に行くと、一面に岩ゴケらしき黒いのがびっしりついている（オオウラヒダイワタケ）。ゴミか汚れにしか見えないが、大切なのだろう。若い夫婦らしいのが登ってきた。あとは誰にも会わず。12:10、駐車場。カーナビは陸奥に戻るよう出ているが、福浦への舗装路を下る。ここから見る縫道は左がなだらかな斜面になっている。周りは丸い山ばかりで、岩山はひとつだけ。

下北半島の西の海岸沿いにある福浦を通るとき、いつも山側を探し、岩峰の姿の縫道石山を見ている。