大倉山(だいくら)     西会津の広い雪斜面

福島県  950m  2016年3月12日

会津百名山

106

3月中旬、週末晴れの予報となり、福島に向かう。

初日は西会津の大倉山。静かな青空の朝、林道を使って緩いが長い尾根を淡々と登り、広くて丸い頂上に到達。雲が出てきたが、青空が残る。

今年は雪が少ないせいか、下の林道では登りも下りもやや苦労。しかし、北東尾根に上がっていくと登りやすい雪斜面となり、やがて視界が開け、西会津の山並を楽しみながら登る。

ついに到達した大倉山頂上は広々とした丸い雪の頂上。南斜面に少し滑り降ると、西会津の最奥の山々、黒男山とスラブの木地夜鷹山、夜鷹山を見る。

下りでは豪快なダウンヒルを楽しむ。木々が混んでいるところを慎重に抜け、開けるとショートターンを刻む。ハイライトのスラローム斜面を豪快に滑り抜け、次第に傾斜が緩む尾根を快調に滑走し、林道に降り立つ。

下山後、花の飾りつけをしている温泉浴場ロータスイン付近から、薄曇りの空の下にゆったりした大倉山を見る。その北東尾根は、さっき登って滑ってきたばかりの尾根に違いない。

☃☃☃☃☃

 温泉浴場ロータスイン付近から、薄曇りの空の下にゆったりした大倉山を見る。その北東尾根は、さっき登って滑ってきたばかりの尾根に違いない。
植林帯を抜け、広い雪の稜線
広くて丸い大倉山頂上
黒男山とスラブの木地夜鷹山、夜鷹山を見る。
ハイライトのスラローム斜面を豪快に滑り抜け、次第に傾斜が緩む尾根を快調に滑走し、林道に降り立つ。
  7:04 除雪終点発(標高270m)  8:11 稜線斜面取り付き(林道を離れる)10:44 大倉山950m・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・登り3時間40分11:18 大倉山発11:48 林道12:12 除雪終点・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・往復(含休憩)5時間8分
距離:9.6㎞、標高差:745m

*************** 

3月中旬、週末晴れの予報となり、福島に向かう。初日は西会津の大倉山。

5時のアラームで起き、ホットレモンを沸かして磐梯高原SAを出る。スキーにシールを貼ればよかった。西会津トンネルを抜けたあたりで行く手に見えたのがどうやら大倉山。ゆったりした大きな山だ。西会津インターを降りてR49を西に向かうと、正面に蝉峠山と須刈岳が見える。R49から左折して山に向かう。右手に竜ヶ岳登山口表示あり。少し進むと、正面右に竜ヶ岳らしきいかつい山。安座川右岸沿いの林道はやがて未舗装となり、左岸に渡る橋の手前で除雪終了。雪捨て場かもしれない。徒歩のトレースあり。今シーズン初めてのウルフスキン・ザックにアイゼンとレインウェア、ゴーグルケースとテルモス、それにバナナを1本入れてシールで出発。背後に見えているのは550m峰。この山には雪はまったくない。車道にも雪なし。

静かな青空の朝、林道を使って緩いが長い尾根を淡々と登る。今年は雪が少ないせいか、下の林道では登りも下りもやや苦労。雪の林道の中央は雪が融け始めており、少し進むと道の雪が切れているので、左の林に入って雪の切れた箇所を2度迂回。2度目は少々ヤブ(わずかな距離なんだから、スキーを外して歩けばいいじゃないかって?・・・うーん、それを面倒に感ずるのはなんでだろう)。林道が右にカーブして斜面を登り始めたところにも雪が切れている箇所があり、帰りは斜面をショートカットして滑った方がよさそうだと思う。林道が林に入り、辿りにくくなったあたりで林道を外れ、斜面を登る。暑くて汗をかいているので、上着を脱ぐ。レイングローブを持ってくればよかった。ときどき林道を横断。北東尾根に上がっていくと、植林帯を抜け、葉の落ちた林の登りやすい雪斜面となるが、斜面は延々と続く。何度もGPSを見ているが、まだ全行程の1/4~1/3。やがて行く手に大倉山の北東尾根が見え、沢状のくぼみの左に高い斜面が現われる。帰りの滑走のハイライトになったスラローム斜面。踏み跡は沢状の中を進んでいたが、帰りの滑走に備え、スラローム斜面を登る。

スラローム斜面を登り切った先で視界が開け、背後に西会津の町並み、その背後に雲を被った飯豊連峰、そして正面左に黒男山が見えてくる。西会津の山並を楽しみながら登る。雲が出てきたが、青空が残る。更に登り、頂上手前の940m地点に到達。アイポッドかデジカメのバッテリーが切れて交換。ついに到達した大倉山頂上は広々とした丸い雪の頂上。ただし、周囲を木々が取り囲んでいて、視界がよくない。ちょうど南側にも大きな針葉樹が生えていて、黒男山や夜鷹山を隠しているようだ。そこで、南斜面に少し滑り降ると、大倉山の南尾根にある900m峰が邪魔になっているが、その背後に西会津の最奥の山々、黒男山とスラブの木地夜鷹山、その手前の夜鷹山、真っ白な尾根のキツネ戻しを見る。900m峰の右奥にも山並みが連なり、ずっと右奥の黒ピークが国土山かもしれない。

大倉山の頂上に戻り、ホットレモンとバナナで休憩。付近の針葉樹は雪をかぶっているが樹氷にまでは至っていない。登ってきた北東稜線方面には940m峰の樹木があり、遠景は見えない。下りでは豪快なダウンヒルを楽しむ。おそるおそる滑走開始したが、前週の八甲田・大岳のモナカとは違い、全く滑りやすい。どちらかというとザラメの状態。940m地点は少し登り返したが、そこからは快調に滑走。木々が混んでいるところを慎重に抜け、開けるとショートターンを刻む。ハイライトのスラローム斜面を豪快に滑り抜け、沢状の左岸にいったん乗り上げて振り返るが、このときは日が陰り、木々も立てこんでいて滑走トレースは全く写っていない。次第に傾斜が緩む尾根を快調に滑走し、植林帯に入ると地面がでこぼこしていてやや滑りにくくなるが、すぐに林道に降り立つ。

下の林道が見え、斜面へのショートカット滑走開始点を探る。林道が沢筋を渡り、林道の雪が流水で切れている手前で斜面に滑り込む。雪はだいぶ柔らかくなっており、滑ると大量の雪が落ちていく。斜め左に滑り込み、右ターンで流水手前で停止するが、雪が崩れ、笹にスキーが埋まって尻もち。立て直し、斜め左に向かう。その先は雪を拾って何度かターンし、林道に下る。林道のところは壁になっており、段差の少ない地点を探してだいぶ北までトラバースした。林道の右側の雪の上を行くと、途中で切れてしまったので、左側に移るが、柔らかくなった雪が崩れてスキーが路面に落ちる。段差はそんなにないので問題はなし。川の雪解け水が緑色に輝いてきれいだった。

下山後、花の飾りつけをしている温泉浴場ロータスイン付近から、薄曇りの空の下にゆったりした大倉山を見る。その北東尾根は、さっき登って滑ってきたばかりの尾根に違いない。

大倉山・・・・・磐越道・西会津インター付近より

竜ヶ岳・・・・・大倉山に向かう車道より

除雪終点・・・・・ここに駐車してシールで歩き始める

雪解け・・・・・林道下部周辺は雪解けが進んでいた

林道上部

植林帯を抜け、広い雪の稜線

スラローム斜面

広くて丸い大倉山頂上

青い空と巨木・・・・・大倉山頂上

黒男山(奥)と木地夜鷹山・・・・・大倉山頂上より南

夜鷹山(手前)と木地夜鷹山(奥)・・・・・手前の白い尾根がキツネモドシ

国土山・・・・・大倉山頂上より南西方向