宮床湿原     山の中の黄色い湿原

仕事が終わった週末に

車に乗って山に出かける

遠くの手ごたえのある山もいいが

近場の里山にふらりと登りたい

会津百名山

85

福島県 宮床湿原825m、伝上山999m、明神岳766m

2015年11月22日

🍂🍂🍂🍂🍂🍂

すっかり黄色く染まった湿原。

その中央にある木道を歩くと、いつのまにか爽快な気分。

帰りも同じ木道をもう一度歩く。

春夏にはヒツジグサやトキソウも咲くらしい。もう一度来なければ。

+++++++++++

明神岳には宮床湿原の前に登ったが、かつての遊歩道は荒れ放題になっていて、登山口の鳥居から頂上までヤブをかき分けた。麓にある赤い屋根のホテル南郷の人に声をかけられたが、昔は良かったらしい。整備してほしいものだ。

宮床湿原:すっかり黄色く染まった湿原
伝上山:明神岳より。スキ-場のゲレンデが見えている。登ったのは山の裏側のゲレンデ。
明神岳:赤いホテル南郷を前景にして明神岳を写す。前景の方が引き立ちすぎ
10:29 南郷スキー場P発10:35 鳥居11:18 明神岳・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・登り49分11:21 明神岳発11:51 鳥居11:57 南郷スキー場P・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・往復1時間28分12:16 宮床湿原登山口P発12:31 宮床湿原(木道西口)12:38 宮床湿原・木道東口13:01 ススキのゲレンデ13:19 伝上山(リフト頂上駅)・・・・・・・・・・登り1時間3分13:40 ススキのゲレンデ末端13:51 宮床湿原・木道東口13:59 宮床湿原(木道西口)14:12 宮床湿原登山口P・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・往復(含休憩)1時間56分

🍂🍂🍂🍂🍂🍂🍂🍂

(明神岳)

明神岳の川向かいにある南郷スキー場の大きな駐車場の端に駐車して出発。橋を渡った先にはホテル南郷という赤い大きな建物があり、その正面の車道を行くと登山口らしき鳥居が見える。車道から鳥居までの道がヤブになっており、往路では違うところを進んで鳥居に着く。案内標識は汚れて読めなくなっており、かつては遊歩道だったと思われる道は荒れていた。

登山道には鎖をかけていたらしい木柱が立っていたが、木柱は傾き、鎖は全て切れてほとんどなくなっており、階段には木の葉や土が積もって草に覆われている。登るに従いヤブに覆われ、ヤブとブッシュをかき分けながら九十九折りの道を登る。ところどころにベンチ。やがて北東尾根に出て、そこから南西方向に頂上に向かう。南には南郷スキー場と伝上山が見える。

辿りついた頂上には壊れかけた東屋があり、その中に神棚が置いてある。東屋の背後に倒壊した社らしきものがあり、その中の神棚を移したものと思われる。しかし、東屋も屋根が何箇所か外れて追われており、何年も持たないだろう。東屋の手前に四等三角点があった。北に見える山は伝中山970mと戸屋山969mらしい。

鳥居から車道に出ると、ホテルの従業員らしき人がいて、話しかけてくる。道は荒れていたこと、頂上の東屋が壊れそうなことを話す。昔は良かったらしい。ネットで南郷スキー場Pから30分で登った記録は1999年のものだった。赤いホテル南郷を前景にして明神岳を写す。前景の方が引き立ちすぎ。

(宮床湿原)

雪のないスキー場ゲレンデの中の車道を走り、スキー場の南にある宮床湿原登山口に駐車して出発。案内板には、宮床湿原まで10分(正しかった)、遊歩道一周30分(周回せず、中央の木道を往復した)、南郷スキー場、伝上山まで10分(まるで違っていた)とあり、軽い気持ちで出かけるが、この日で一番しんどかった。

登山道を登っていくと、車が一台やってきた。斜面を登ると山の中にある黄色い平らな湿原が見えた。なるほど、これはすばらしい。黄色い湿原の中央に木道が通してあり、それを歩く。手前から高層湿原、中間湿原、低層湿原になっているらしいが、いわゆる池塘は見当たらず、湿原から草原になりかかっているように見えた。南端あたりは湿地だったのだろうか。いつの間にか爽快な気分になっているのに気付く。周囲が開放的なためだろうか。

木道の反対側の遊歩道に出て、そこからスキー場方面に向かう。道は途中からヤブに覆われ始め、我慢して進む。案内表示はなく、GPSがなければ分からなかっただろう。ゲレンデらしいススキの斜面を横断した先のリフトの下まで行ったが、そこから道は下りになっている。引き返してススキのゲレンデを登る。日が照ってきて、傾斜もあり、しんどい。ススキの中の微かな踏み跡をしんぼうして登っていくと、やがて刈り払われたゲレンデに出る。楽になったがまだ頂上ではない。

手前のリフト頂上はもう使われておらず、その奥の二つ目のリフト頂上駅が伝上山頂上だった。ネット情報(2002年)では、リフト降り場脇に三角点となっていたが、見当たらない。三角点の土台のようなものがあったが、壊したか取払ってしまったのだろうか。スキーには危ないのかもしれない。眺望はよく、登ったばかりの明神岳が低く見えていた。

湿原に戻り、もう一度、黄色の中の木道を歩く。遊歩道に犬を二匹連れたパーティがいた。「伝上山までは道標はありますか」と聞かれ、「ないです。だいぶヤブになっている」と答えた。木道に降りると若い夫婦連れがいて、狭い木道を先に行かせてもらう。広い湿原は気持良い。

希望: 宮床湿原は木道が整備され歩きやすいが、湿原から伝上山への道と、隣にある明神岳への遊歩道・東屋が荒れ果てていたので、早期の整備・回復を望みます。

伝上山・・・・・明神岳より。スキ-場のゲレンデが見えている。登ったのは山の裏側のゲレンデ。

駐車場から登っていくと、すぐに山の中にある黄色い湿原が見えた。なるほどこれはすばらしい。

黄色い湿原の中央に木道が通してあり、それを歩く。手前から高層湿原、中層湿原、低層湿原になっているらしいが、いわゆる地塘はほとんど見当たらず、湿原というよりは草原に見えた。この時期は水が涸れるのかもしれない。

宮床湿原の植生

・・・・低層湿原の池塘にはヒツジグサ、ミツガシワ、ハリイ等の水生植物が生息し池辺にはミミカキグサ、モウセンゴケ等の食虫植物が生息しています。中間、高層湿原にはトキソウ、エゾリンドウ、ツルコケモモ、ワタスゲ、ミズギク、ウメバチソウ、アイバソウ、ハイイヌツゲ等が生息し、場所によってはヤマドリゼンマイ、ミカヅキグサ、ニッコウキスゲ等も生息しています。また湿原周囲の水辺にはミズバショウ、ザゼンソウが見られ、付近の山には希産種のヒメサユリが数多く見られます。野生動物では、日本産のトンボ科の中で最小で希産種であるハッチョウトンボをはじめルリイトトンボ、キイトトンボ類の貴重な動物が生息しています。

木道の反対側の遊歩道に出て、スキー場方面に向かう。道は途中からヤブに覆われ始め、我慢して進む。

案内表示はなく、GPSが無かったら分からなかっただろう。

ススキに覆われたゲレンデ(左の写真)を登る。日が照ってきて、傾斜もあり、しんどい。

リフトは二つあり、奥の二つ目のリフト頂上が伝上山の頂上だった。GPSには三角点表示があり、2002年のネット情報ではリフト降り場脇に三角点、となっていたが、見当たらない。三角点の土台のようなものがあった。圧雪作業時に壊してしまったのだろうか。

宮床湿原に戻ると、犬を連れたパーティがいて「伝上山まで道標はありますか」と聞かれ、「ないです。だいぶヤブになっている」と答える。

木道に降りると若い夫婦連れがいて、狭い木道を先に行かせてもらう。広い湿原は気持ちよい。湿原の周囲に遊歩道があって周回できるのだが、私は木道を二度歩いた。

小さな地塘・・・・・この奥にもっとあるのかも

明神岳・・・・・伝上山から見る明神岳。宮床湿原の前に登ったが、かつての遊歩道は荒れ放題になっていて、登山口の鳥居から頂上までヤブをかき分けた。麓にある赤い屋根のホテル南郷の人に声をかけられたが、昔は良かったらしい。整備してほしいものだ。

明神岳頂上の東屋・・・・・屋根は半分落ち、全壊寸前。この奥にあったらしい社は既に全壊しており、神棚のみが東屋の中央に置いてあった。

早く修復されることを望みます。