南本内岳     天空の楽園、初秋の情景

岩手県  最高点1,492m、標高点(東峰)1,486m  2016年9月24~25日(テント1泊)

岩手の山150、岩手県の山

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渓谷沿いの林道には夏の終わりの花。黄色いツリフネ、ピンクのミゾソバに白いウメバチソウ。

草黄葉の湿原に出て、その先に登っていくとまた湿原。頂上手前までずっと湿原が続き、高度が上がると眼下にキツネ色の湿原が広がっていた。天空の楽園の様相。西には三界山。紫のオヤマリンドウにもぐりこむ蜂。

頂上は広い灌木帯で、もう黄葉。南に頂上直下の源流沼と焼石岳。静寂の山の情景。

尾根コースを下ると、背後に紅葉の南本内岳頂上。

テントに戻り、アルファ米リゾットの夕食を久しぶりに作る。

翌日、のんびり林道を歩いて帰る。車に戻り、穴薬師神社にお参りし、穴ゆっこの温泉に入っていく。

 紅葉の南本内岳・・・・・北の尾根コースより
 ウメバチソウ
 オヤマノリンドウ
 黄葉(ハウチワカエデ?)
 三界山・・・・・西に見える登山道のない山
 焼石岳と源流沼
 南本内岳頂上の北に広がる湿原・・・・・天空の楽園(合成写真、一部補正)
(D1)  5:32 林道ゲート発  9:32 登山口・テント設営・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・林道ゲートから4時間10:07 登山口発12:32 分岐点・最初の湿原・お花畑コースを登る13:40 南本内岳・最高点・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・登山口から3時間33分13:46 源流沼・休憩13:56 源流沼発14:04 南本内岳・最高点14:10 南本内岳・標高点・尾根コースを下る14:57 分岐点16:27 登山口・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・最高点から2時間23分、往復6時間20分、林道ゲートから10時間55分(D2)  4:32 起床・朝食  6:27 登山口発  9:47 林道ゲート・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・下り3時間20分

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朝日連峰で雨に降られて持って帰ったザックをもって南本内に向かう。野菜セットを前日夜に準備。元々は沢を予定していた山だが、林道が通行止めぎみなので、この際、テントを持って林道を歩く1泊ツアーにする。

5時前に南本内林道入口に着くと、ゲートの前に通行止めを知らなかったらしい車が一台。暗くて駐車場所がわからないので、左の林道の少し先に止めて少し待ち、明るくなってから、ゲートよりも数十メートル手前に駐車。林道は極めて歩きやすい。南本内川は大きな渓谷になっていて、草木で余り見えないが、3回渡った橋から雄大な景観を垣間見る。黄色いツリフネ、ピンクのミゾソバ。

途中に二箇所ほど、土砂崩れの復旧箇所があり、「登山口まで6㎞」「4㎞」「2㎞」の標識があった。途中、2回休憩。登山口手前の林道はだいぶえぐれていて、車高の高い車でないと進めない状態。3つ目の橋のあたりから、ウメバチソウ。ハクサンイチゲよりも一回り大きな白い花。もう実になりかけている。登山口手前の駐車場が広く、平坦で凸凹もなく、テントを設営。石がないのでペグを立てるが、ペグを打つのにやっぱり石を一つ掘り出す。

林道は閉鎖されているのに登山口には登山者名簿があり、最後の人は8月末のパトロールの人。花の時期には林道を通し、夏が終わると閉めるのかもしれない。雨上がりの湿った登山道はやや荒れていたが、朝日のように急坂はなく、歩きやすい。だがもう花の時期は終わっている。新倉沢を渡渉するところがほぼ中間。ここにもウメバチソウ。その少し先にあるブナ清水には「二度とない人生だもの」の湯呑がおいてあった。

分岐があり、花畑コースに行くと、草黄葉の最初の湿原に出る。もう少ししかないリュウキンカ。少し開いたオヤマリンドウの紫の花にもぐりこむ蜂。先に登っていくとまた湿原。頂上手前までずっと湿原が続き、高度が上がると眼下にキツネ色の湿原が広がっていた。天空の楽園の様相。西には三界山。

頂上は広い灌木帯で、もう黄葉。北東に南本内岳・標高点峰が見えたが、分岐を南西に最高地点に向かう。頂上にも湿原があり、池塘があった。最高地点1,492mには何もなく、少し先に字の読めない石板。南に源流沼*と焼石岳が見えているが、それ以外の山には少しガスがかかっている。もう13時半を過ぎていたので、焼石へは行かないことにし、源流沼まで下って休憩。静寂の山の情景。

*「南本内川源流」の木柱が沼のほとりに立っている。沼から東へ余り水は流れていなかったが、伏流になっているのだろう。

帰りは標高点峰1,486mに寄り、尾根コースを下る。そこから背後に紅葉の南本内岳・標高点峰や眼下の湿原がよく見えた。センジュガンピが一輪。登山口近くの渡渉点で水を汲み、テントに戻り、少し仮眠してから夕食を作る。久しぶりのアルファ米リゾット。古いのでコメが固い。それからいつもの野菜スープ。塩胡椒の味。後は寝るだけ。

翌日、のんびり林道を歩いて帰ると、パトロールの車がやってくる。登山口にはさらに2台。キノコ採りだろうか。車に戻り、穴薬師神社にお参りし、穴ゆっこの温泉に入っていく。昔、鉱山で栄えた地域らしい。

 南本内林道入口・・・・・今回はゲートで通行止め

 最初の橋から見る南本内川・・・・・深い渓谷

 キツリフネ

 ピンクのミゾソバ

 ヨメナ

 サラシナショウマ

 アキノキリンソウ

 2つ目の橋から見る南本内川の渓谷・・・・・この先にゴルジュがありそう

 ミヤマヨメナ?

 3つ目の橋から見る南本内川・・・・・渓谷がか河原になっている

 キオン(葉が分裂していない)

  


ウメバチソウ・・・・・もう実になりかけ。3つ目の橋の先の林道に群落。新倉沢渡渉点にも群落。源流沼でも見た。


 ミヤマシオガマ(葉が細かく切れ込んでいる)・・・・・登山口駐車場手前に群落。

 登山口手前の駐車場にテント設営・・・・・広く、平坦で凸凹もなく、快適なテント場。石がないのでペグを立てるが、ペグを打つのにやっぱり石を一つ掘り出す

 登山口・・・・・登山者名簿ポストあり

 遭難防止対の標識

 ブナ清水においてある湯呑・・・・・「二度とない人生だもの」

 草黄葉の最初の湿原

 最初の湿原の池塘

 リュウキンカ・・・・・少しだけ

 オヤマリンドウ・・・・・少し開いた花にもぐりこむ蜂

 3つ目の湿原

 三界山・・・・・この年の4月にこの山に登り、雪の南本内岳を見ていた

 雪の南本内岳(2016年4月10日映像)・・・・・三界山への稜線より

 稜線から見る最初の湿原と池塘・・・・・天空の楽園

 大森山・・・・・この山にもこの年の4月に登り、頂上から南本内岳を見ていた

 大森山頂上から見る南本内岳(2016年4月10日映像)・・・・・南本内岳の右奥に焼石岳

 紅葉の南本内岳頂上稜線(ハウチワカエデ?)

ハウチワカエデ

 ミヤマリンドウ・・・・・一輪のみ見る

 頂上の湿原と池塘

 

 

南本内岳・最高点付近にある石版

 焼石岳と源流沼・・・・・沼のほとりまで降りて休憩。静寂の世界。時間切れで焼石岳までは行かず。

南本内岳・標高点峰・・・・・最高点の東側にある

南本内岳・標高点・・・・・大きな木柱はだいぶ傷んでいて、文字は読めず

尾根コースから見上げる南本内岳・標高点峰

紅葉の南本内岳・・・・・尾根コースより標高点峰

尾根コース末端にある1,330m峰・・・・・登山道はこの山の手前で湿原に下る

センジュガンピ・・・・・これも見たのは一輪のみ

アキノキリンソウ・・・・・これとハンゴンソウはまだたくさん咲いていた

紅葉(ガマズミ?)

ウメバチソウ・・・・・林道

ゲンノショウコ・・・・・林道

車に戻り、穴薬師神社にお参り・・・・・林道ゲートへの車道沿いにある