○月○日、息子と順子さんの結婚式が行われた。前日から、道央の一部が猛吹雪となった。その中を車で来てくれる二組の親戚に、かなり気をもんだが、夜の12時頃には、全員到着した。札幌は、うっすらと雪が積った程度で、すべての物にべールをかけたようだった。神前での三々九度の杯が親族固めで終りとなり、次に両家親族の紹介に移って居た。先ず新郎方として、夫、私、娘等々一同が立ち上がった。夫が名前を告げる役をした。自己紹介、私の名前と続き、夫は「新郎の妹に当たります娘の・・・。」 と言ったきり、絶句してしまった。暫く待ったが、夫の口は開かれず、私はまさかと思いながらも「純子」とささやいた。夫は、「失礼致しました。娘の純子です。新婦と同じ名前なので詰まりました。」 と言うと、新婦側からは、好意的な笑いが起こった。その後は何とか切り抜ける事が出来た。後から聞いた所によると、カッとして、本当に出てこなかったそうである。