前のページでは、
本が合わないときは「やめる」
というルールの良い例をご紹介しましたが、
今回は以前の職場で私が最も驚いたこと、
それこそ「仰天したこと」というお話をいたします。
英語学習の中で、
「シャドーイング」という言葉を
聞いたことのある方もいらっしゃると思います。
「シャドーイング」というのは、
『聞こえてくる音声を、
“シャドウ(影)”のように追いかけて自分でも言う』
という方法のことです。
主にリスニングの能力やスピーキングの能力を
訓練し養うために行われています。
通訳者の養成などの現場で取り入れられていた方法のようです。
学校英語を学んできた大学生や社会人の方々にとって、
聞こえた音を声に出すという行為は想像以上に難しい場合があります。
ある女の子が「驚くべき姿」を見せつけてくれました。
小学3年生の彼女は、
自分から本に付いているテープを聞き始めてしばらくすると、
なんと、口を動かしていたのです!
しかも小さな声で、
テープと同じように発音しようとしているではありませんか!?
小さな声でしたが、なにやら「ごにょごにょ」話しています。
彼女はこれまでにも英語を習ってきているそうです。
実は1年前にも同じようなことがありました。
その時は小学5年生でしたが、
ひとりだけ本当によくテープを聞く人がいて、
こちらとしては「いつ声に出し始めるか」
半ば“ハラハラ”しながら見ていたのですが、
3ヶ月くらい経った頃に、
ある日突然、音声と同じように声に出していました。
その発音もバッチリで、まさに「文」でした。
私としては「待ちに待った瞬間」だったのですが、
あまりの自然な発声に、
呆気にとられて「誉める」ことすら出来ませんでした。