前のページで『 “レベル上が ”』について書かせていただきました。
今回は「最初の10万語」の大切さについてお話させて頂きたいと思います。
以前、別のコーナーで『1ヶ月で1万語読んだ16歳の方』のお話をしました。
彼は約半年で、なんと『10万語』を通過しました。
ORTのレベル0から読み始めて、約半年で10万語。これはとっても素晴らしいことです!
YL:0.5くらいまでの本をテンポ良くたくさん読み、
同じ本でもCDを聴いてから読んだり、
誰かに読んでもらってから自分でも読むということを繰り返してきました。
しかしYL:0.6以上になると、読みづらさを感じるモノも出てきた様子で、
ご本人の希望もあって、途中から文法的なプリントの問題を家で解いてくる
ということもやりました。
中学3年間分の文法的なことを一通り浅くこなし、本人としても「自信」が出てきた様子で、
随分長い本でもCDを聴きながら読んだり、自力で読んだりするようになってきました。
この方はどちらかというと、どんなことでも大切にしっかりと考えるタイプの方で、
最初の数ヶ月間は、自分のわからない所をわからないままにしておくことに抵抗を覚える
ということが多かったのではないかと思います。
しかし、読んだ語数も5万語を超え、7万語、8万語くらいになった頃から、
それまで読もうとしなかった長い本を読むようになったり、
「スラスラと読んでいる感覚」が増してきたりするようになりました。
1回あたりの読む語数も、最初に比べると3倍以上になっていました。
約半年間、多読を続けて自分の興味に沿って多くの本を読んでみて、
無理して読もうとしていた時期から、
楽しみながら、時にはつまらない本とも出会いながら、
『サラっと読む感覚』に近付くことが出来たのではないかと感じています。
「Frog and Toadが面白かった」という感想も聞かせて頂きました!
そしてもう1つ。読むのに疲れたり退屈な時などに、
前に読んだ本を使ってシャドーイングを一緒にやっているのですが、
想像以上の「自然な驚き」があります。
最初の頃に一緒に音読をしていた時から、上手だなぁとは思っていましたが、
本を読むだけでなく音源も聴いて来ているためか、シャドーイングをしていても、
とっても『英語っぽい音』を口から出しています☆
そしてそれが、ご本人にとって『当たり前』になっています。
抑揚や強弱も意識し始めているところが感じられ、
英語の音を自分の体でコントロールできるようになってきているように感じます。
最初の頃に比べるとスゴイ変化です。
それに合わせて、読むスピードも上がってきているのだろうと感じます。