前のページでは、
「本を読み始めるまでの流れ」の話から、
「見るべきところ」についてお話させて頂きました。
今回は、前回の内容の補足というか蛇足というべきか、
言い足りなくて “欲求不満” なところを
思いのままに書かせて頂きたいと思います。
皆さんには、こういう所で「飛ばし読み」
を身に付けていただければ…と思います☆
少し大きな本屋さんに行けば、
「これでもかー!」というほど
英語に関する本がたくさんあります。
英絶もその中のひとつですが、
どの本を手に取ったとしても、
そこに書いてある方法を「純粋に」実践するには
様々な「壁」が出てきてしまいます。
「この方法で本当に良いのだろうか?」
「退屈だ…」
「時間がない!」など、
その方の生活によって
様々な「壁」や「制約」が出てくるのではないかと思います。
そんな時についやってしまうのが
「勝手な解釈」と「ラクになるためのアレンジ」です。
そのような事をしてしまうのは、
それまでの英語経験で培わされてきた
英語に対する "常識" が影響しているのかもしれません。
特に英絶の場合、
それまで「単語と文法を覚えて…」的な勉強を続けてきた人にとって、
書き取りや音読は「退屈」に感じられるためか、
自分なりの「アレンジ」を加えてしまうことが多くなります。
そういう時は大抵の場合、
意識的かどうかに関わらず、
「ラクになるためのアレンジ」になっていることがほとんどです。
しかし、「アレンジ」してしまう理由というのは
もう1つあるのではないかと感じています。
それは、英語の「ハウツー本」などの表紙や帯に書かれている
「1週間で英語をマスターできる!」的な『宣伝文句』です。
どのような本であれ、その本を買う時というのは、
その本を「買わせる」だけの “キッカケ” のようなもの
があるはずです。
英絶で言えば、
「半年から1年でマスターできる」というような
『期間』を示唆する表現や、
その他の本でもよくありがちな、
「誰でも “自然と” “カンタンに” 身につけることができる!」
というような類いの「あま~い言葉」(魅力的な言葉)のことです。
そういう宣伝文句というのは、
『自分にもできるのではないか』という “キッカケ”
を与えてくれます。
殊に「(使える)英語を身につけたい!」と思っている人ほど、
「よりカンタンに身につく方法」には、
多くの人が「魅力」を感じ、好感を持ってしまいます。
しかし皮肉にも、
その本を買おうと思った「キッカケ」こそが、
いざそれを長く実践していくときの「壁」となり、
問題をこじらせる「原因」となったりしてしまうのです。
母語であっても、
小学生が使うような言葉のレベルに達するまでには
7、8年かかります。
年齢的な面もありますが、
毎日使っていても、かなりの年数が必要となるのです。
それを「じみ~な練習」なしに、
数ヶ月・数年で “カンタンに” 身につけられる
と安易に考えてしまう方が、間違っているのではないかと、
今にして思えばそう思います。
とはいえ、
「これならできそうだ!」とせっかく感じたその「意識」によって、
長く続けるためのモチベーションを壊されてしまっては
「もったいない」ばかりです。
「始めるためのキッカケ」があるように、
「続けるためのキッカケ」もあるようです。
どんなに “魅力的な言葉” があっても惑わされず、
自分に合ったやり方、
自分が苦しくないやり方というのを、
「自分の感覚」に正直になって考えていかなくてはならない
のではないかと思います。
私の場合、それが『下書き』だったのかなぁと感じています。
身につけた英語の力をどのように使うかは、その人次第です。
英語を身に付けるために身に付けようとする(勉強する)のではなく、
「英語が使えるようになる」という
目的に近づくための「手段として」
自分にとって無理のない方法を考えていく。
そのための時間を保障するべきではないかと感じています。
正に「生涯学習」です。
『自分で考えても考えなくても、テストで良い点をとってもとらなくても
結局のところ「しゃべれない」という方法』を “英語教育” と呼ぶ、
「手段」と「目的」を逆転させたようなこれまでのシステムよりは、
そのくらいの方が良いのではないかと感じています。